ボールルームへようこそを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
流れに任せて初ステージを踏んだ多々良だったが、それは清春から略奪したもの。火の付いた清春のスワンソング、そして宴の後始末…という回。
しずくそっちのけでバチバチ感応しあう男と男の出会いを、緩急つけて巧くまとめる回だった。多々良の感情の処理もグッド。
ダンスと出会い、初舞台を踏み、ライバルと分かりあう。序章終了という感じの今回は、多々良からのコールを受け、清春がレスポンスする形となる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
一般的な価値観から外れた清春の怒りは、女を取られたとか、ズルされたとかそういう部分には行かない。ただただ踊りに特化した感性が狂奔する。
第2話で欠伸を見せていた清春は、多々良の無茶苦茶なダンスで火を付けられ、自分の殻を突き破る。そうさせるだけのパワーがド素人・多々良の踊りにはあるということだし、それを受け取る感受性が清春にある、ということでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
ライバル関係という名前の、幸福な共犯。しずくは置いてけぼりである
感受性は多々良の武器でもあって、会場を熱狂させる清春のタンゴを、一番深く受け止めているのは多々良だ。その踊りは清春のように、『みんな』を震わせはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
それが同年代トップの競技者と、ド素人の差なのだろう。狭く尖って鋭いけども、横幅広く薙ぎ払えない。
それでも特別な存在として『見られる』快楽が、自己評価の極端に低い多々良にとって別格なのは違いない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
『誰も僕なんて見やしない』という感情は、『見て欲しい』という欲求が満たされないからこそ起こる。心の欠けた部分を埋めてくれる特別に、多々良は取り憑かれてしまった。
それを教えてくれる舞台はしかし、ズルと無茶苦茶で強引に立った借り物のステージであり、優しい多々良はそれを気に病む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
今回Bパートは多々良のやましさを解消して、せっかくであった特別に真っ直ぐ向き合う姿勢を整える話と言える。清春と合う前に、岩隈さんでワンクッション入れるのが好き。
岩隈さんにしても仙石さんにしても、前回のミスリードを外す回でもある。岩隈さん、良い人なのに犯人っぽい切り取られ方して災難だったなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
仙石さんも無頼漢なりの気遣いで、無茶苦茶やったことが判る。ダイナマイトで山火事を鎮火するような荒療治だが、ああしないと清春休まないしね。
仙石さんは現役の感性でバリバリ踊る競技選手であり、同時に若い世代を気にかけるメンターでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
選手としての感性が暴走して、穏当な手段は選べないけども、清春の競技人生を考えて今回は下ろしたかったわけだ。それであの手段を選ぶのは、100%ただ楽しいからだろうが。厄介な人だ。
多々良を替え玉に選んだのは、面白いド素人にステージ経験を積ませてみたかったのと、程々にぶち壊しにしてくれそうな下手さだったのと、面白そうだったからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
あの状況でも踊れてしまう多々良のセンスと、それで清春に火が付くのは計算外だったようだが。多々良の失敗前提で段取り組んでるな。
そんな思惑に良いように振り回された多々良だが、『ダンスは面白い。特別な存在としてみんなに見られるのは、最高に気持ちがいい』という核は見逃さない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
罪悪感よりも、あまりに特別な体験が心をはずませる熱が先に立つ。情熱に出会って自分の殻を破ったのは、清春だけではないわけだ。
そんな多々良と清春が、ステージ衣装を脱いで素顔で対面しあう。蜜柑を食い、おばあちゃんに相撲を実況する。人のいいただの青年として、清春と多々良を重ねる道具のチョイスが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
前半バチバチだった分、富士田家のオフビートな雰囲気がまったり刺さる。清春、ああいう表情も出来るんだね、と。
Bパートで清春が見せたヒロインムーブはまさに完璧で、主人公の罪悪感を柔らかく受け止め、舞台の感動を共有し、ちょっとツンデレして大事な人を託す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
多々良にとって清春がいっとう特別な人なのだということが、Aパートの激しい動きとはまた違う形で伝わる、良いコメディだった。抜きが巧い。
ステージの激しく特別な空間も、自宅の穏やかな空気も、多々良と清春は共有できる。ダンス競技を共通言語に、同年代の少年たちの間で伝わる熱と、穏やかな温気。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
お互いの全存在を飾りなく受け止めあえる、とっても良い関係が話を貫通していて、ロマンティックなエピソードに仕上がった。
かくして初舞台の興奮と罪悪感に、巧くバランスを付けた多々良。しかし遺言めいた「しずくを頼む」を追っかけるように、赤城山麓から嵐がやってきた!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
賀寿くんとまこちゃん。ベッタベタなマガジンラブコメみたいな登場を見せた二人が、どういう踊りを見せるか。来週も非常に楽しみです。
あ、今週顔見世した赤城まこちゃんはマジ"天使"なんで、株買い占めるなら今です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月30日
原作のテイストを120%に加速させてくれているアニメスタッフが、まこちゃんの"天使"っぷりをどこまで磨き上げてくれるか、マジ超絶期待なんで。賀寿くんもなー、どう描かれるか楽しみだなーマジ。