このはな奇譚を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
幽世にある旅館に狐耳少女がわんさか集まって、人生修業をしたりお互い学んだり、ふわ~っとした雰囲気のお話。
全体に漂うムードは暖色だが、どっか透明感がある。ケモミミ付けて旅館に突っ込んだ"ARIA"というか、お仕事要素を入れた"ふらいんぐうぃっち"と言うか。
お話としては天真爛漫な孤児・柚が世間を広げるべく、不可思議旅館・此花亭に丁稚奉公するお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
露骨に「はい! 無自覚天然主人公の純白加減にガンッガン押し込まれて、バンッバンちょろります!!」と額に描いてあるクールビューティ、皐との実質W主人公か。
当たりはキツいが仕事はデキる皐と、何も知らないがゆえに柔らかい感性を持った柚。定番の組み合わせだが、全体的に言葉選びのセンスが柔らかで、掛け合いを楽しく見れた。『恥ずかしいセリフ禁止!』って感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
今後も凸凹仲良く、お互い足りないところを補いつつ進んで欲しい。
リアルとポエジー、正反対の二人がお互いを…というお話はバランスが難しく、どちらかを立てすぎて役割が固定してしまうことがままある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
フィクションは夢を見るものだら、大概夢っぽい方が作品内で肯定されすぎて、作品それ自体が嘘っぽくなってしまう事がある。それは結構キツい。
桃花源の幻想旅館、そこに集う狐耳少女。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
絵面自体がかなりファンタジックで甘いからこそ、夢に引っ張られすぎない現実感をスパイスにして、『もう一つの現実』にうまく着陸できると、作品独自の味が出るかな、と思った。
半人前中居見習いとしての未熟さを、うまく維持していって欲しい。
Aパートはそんな二人の凸凹加減を軸に進むが、壁になるケモノのオジサンが器がでかく、ユーモアのセンスがあるオッサンで良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
そこでギャーギャー現実的な文句をつけるより、人生の妙味みたいのを客から学ぶラインに、問題設定が置かれている…のかな? もうちょい見ないと分からんか。
ともあれ、狐耳のナオンちゃんだけが目立つのではなく、ああ言う旨味あるオッサンに存在感があるのはとても良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
せっかく幽冥の境を舞台にするのだから、味付けの濃いアニメ美少女だけで画面埋めるよりも、微細な幻想感覚をうまく織り込んで欲しい作りである。
そういう意味では、プロップデザインと美術に無茶苦茶気合を入れて、古式の『和の美』をどうにかアニメに練り込もうと苦心しているのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
女の子の着ている衣装が目立つけども、旅館自体、生活を彩る小物の仕上がりがとても良く、全体的なムードをうまく保っている。
旅館という人工物を取り込む野山の風景にも季節の息吹があり、プラスティックな世界設定に活力を与えていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
いかにも嘘っぽいアニメキャラに、過剰な自然と美装のミスマッチ。これが妙なリズムを生んでいて、なかなか面白い。気合い入れっぱなしで最後まで走って欲しい所だ。
Bパートは不思議美少女・櫻たんと柚がキャイキャイするお話。無心で一緒に遊び、無言で心を通わせて、草笛という音が出るまでの流れに童心があり、なかなか良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
手付かずの自然を遊び場に、闊達自在に子供が跳ね回る喜びとしては、"のんのんびより"に近い気持ちよさがある。
櫻は座敷わらし的存在で、超自然の中のさらなる超自然かと一瞬思ったが、ごくごく普通にケモミミ少女だった。柚が片っ端から従業員を堕とすアニメだな、多分…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
性格極悪のピンクと、ボーイッシュな短髪は今後個別回があって、そこでキャラも見えることだろう。
比丘尼と一対一の生活に慣れすぎた柚が、旅館仕事のなかで同僚とふれあい、多対一、多対多の社会に適応していく過程は、結構面白そうである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
その一歩目として、物言わず幼い櫻(優しいオジサンも)は相性のいい相手だった気もする。今後世間ずれしたのを相手取った時、話がどう転がるかな。
総じて雰囲気が良く、居心地の良いアニメであった。主人公・柚の弱さと強さがコミカルに描かれたことで、『だいたいこういう話』という形を、素直に受け取ることが出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
今後も女と女の目線が絡み、生まれた火花から人生を学ぶ、いい塩梅のまったり成長アニメして欲しい。
旅館と季節の野山に存在感があり、ケモミミだけで世界が埋め尽くされていないのも、風通しが良く心地よかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
野狐ということは妖怪であり、神使ともなり得る存在だが、オカルト方面・神話/民話方面も今後タッチしていくのだろうか。個人的にはバンバンやってほしいものだ。
とりあえず、柚と同室になったことで皐が今後『天然にグイグイ迫られて、クールさを維持できなくなるチョロ蔵』ルートに入ったのは間違いない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
凸凹W主人公の相互作用、関係性変化を楽しみにしつつ、この不思議な世界の空気をしばらく楽しみたい。そういう気持ちにさせられる、良い第一話だった。
あ、秦佐和子さんがびっくりするほど上手くなってて、『もう完全に声優さん、役者さんだな』と思った(超失礼)。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月4日
声質に合わせて幽き役ばっかやってた印象だったのに、皐のような芯のあるクールなキャラもしっかり乗りこなしていて、凄いなぁと思う。KRAFTWERKはまだ聞いてるんだろうか?