アイドルタイムプリパラ 第26話『がんばれみちる!!』を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
中2なのに小6にドミネイトされている引っ込み思案そばかす子・幸田みちる。ついに反撃の狼煙が上がる…準備をする回。にのも結構話数使ったけども、こっちもじっくり行くんだな。
同時並列でバックの夢喰いが身内に飛び火もする回
というわけで、第21話以来のみちる回である。あれは殆どミーチル回だったので、『現実世界で言いたいことを言い出せず、ストレスモリモリ貯めている少女』としての幸田みちるメインの話は、第15話以来か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
筐体スケジュールとキャラの掘り下げ、色々大変であるな。
話数が流れて、何でもかんでも『無理』だったみちるは結構変わってきている。あろまとは一方通行な関係ながら、ゆい達とはそれなりに親しくなっているし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
完全に他人と没交渉だった彼女が、ジワジワながら関係を作れているのは、ムリムリ言って拒絶してるアイドル活動のおかげだろう。
しかし人間早々激変はしないもので、ゆいらぁ達に相談してもらっている時は一緒の目線で座って話すのではなく、立ったまま距離を保ち、礼節で自分を守っている感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
よそよそしさと礼儀正しさで自己防衛をするみちるのスタイルは、長い年月で染み付いたもの。それが立ち居振る舞いに出ている。
みちるは乖離性人格障害に片足突っ込んでるくらい、言いたいことが言えない抑圧で、ストレスバリバリ溜め込んでいる。肩の亡霊が重たくなるのも、その結果だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
それを乗り越えるべく、ゆいの虹色の夢が唸りを上げる。と言っても、これまでとはちょっと違うアレンジが入っているのが面白い。
バクに食わせても有り余る無尽蔵の夢を持つゆいは、見た夢をノートに貯蔵するスタイルをもっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
みちるは現実の重さを前に『無理』といっているわけで、夢で現実を塗りつぶすスタイルをそのまま持ってきても意味がない。ので、ゆい自身がそのギャップを認識して、ミーチルとの対話に使わせる。
これはみちるとミーチル、現実とプリパラ、妥協と理想の間に橋を架けるアイテムを、自分と正反対の性格を理解した上で示唆する動きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
自分の道を大爆走し続けるゆいが、みちるの弱点=個性を踏まえた上でアシストを出す。この変化は、ちょっとしたもんかなと思った。
プリパラの自分に理想を見て、それに追いつこうと走っているのは、実はみちるもゆいも同じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
パパラ宿を復活させ、迷いなく(なさすぎなくらい)胸を張ってアイドルやっているゆいは、同じ道を先駆ける先輩、ともいえる。そういう時、身体年齢は関係ない。先に行くやつが仲間を助けるのだ。
そんな風に、他者を思いやる気持ちを形にしつつある主人公に対し、あろまは我欲全開、都合のいいように他人を使い潰し続けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
あろまは元々『いい子』じゃないから人気が出た自由人なわけだが、みちるへの対応は自由というよりは不公平な搾取で、早めに是正して欲しいものだと思う。
他人を便利に使いたい、下において利益を吸い上げたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
そういう欲望も包み隠さず描写するのがプリパラであり、アイドルの中で誰がそこ背負うかと言われたら、まぁあろまだろう。悪魔だし。
しかしまー、みちるへの都合の良い支配は段々シャレですまん領域に来てるので、危うさに気づく機会が欲しい
今後みちるはノートを使って、ミーチル=抑圧から開放された自分(身長は高く、セクシーで積極的で、そばかすもない)と対話していくことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
あろまとの関係性の変化はその後、ということなのだろうけども、その間にあろまが身内を良いように使っている状況は加速していく。
みかんに飛びつくガァルル、あるいはガァルマゲドン+みちるの描き方は疑似家族的なわけだが、都合よく気の弱さに漬け込み、搾取を繰り返すことが『家族』なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
捻った見方をすれば、そういう不公平が不可視化される聖域こそが『家族』とも言えるが、そこは狙ってない批評性だろう、多分。
ミーチルの方は思うがままに振る舞い、あろまとの家庭内政治闘争を公平に勝ち残る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
『私が上だ、お前が先に出ろ』と言葉にして、実際にガァルマゲドンに前座をやらせる。ちとパワー・ポリティクスな態度だが、そもそも『前座』という政治的格差を持ち出してきたのはあろまなのだ。
用意された搾取構造を逆手に取って反撃し、自分の意志と権利を通す。言いたいことを言ってぶつかっても、それを吸収する可塑性(愛)はあの四人の中に既に存在しているのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
しかしみちるが主張しないことで、あろまは利益を吸い上げる構造におぼれてしまい、みちるのストレスはどんどん増大する。
両方にとって良くない構造が今回可視化され、そこにみちるが強いストレスを抱いていることも見えた。そこを乗り越えるために、ゆいがノートを出し、ミーチルとの内的対話へブリッジをかけもした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
その端を渡ってみちるが理想の自分に近づき、抑圧を乗り越えるのは、まだ先の話である。
まだ先、と言えば、ゆいのカルマである『夢』を問われたみちるは『考えたこともない』と返す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
にのが第12話で認識し、第18話で『夢がないのなら、夢を見つけることを夢にすればいい』という悟りに達した問題に、みちるも足を踏み入れてきたのだろう。
過剰な夢に溢れた主人公と、夢が欠乏した仲間たちという構図は、ちょっと"オズの魔法使い"っぽくて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
ゆいが虹色の夢を溢れさせることで、臆病ライオンや夢なき木こりはちょっとずつ自分と対話し、夢との向かい合い方を見つけていく。そこには、色んな方法があって良い。
みちるの空疎な夢も、ミーチルとの対話の中で少しずつ形になっていくだろう。そのためのメディアとなるのは、ゆいがみちるのためにアジャストした『ゆめノート』だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
そういう手助けができる存在に、ゆいは段々変化しつつある。チア部をレギュラーに据えているのも、『応援』を大事にしたいからか。
そのチア部はバックに夢を食われ、プリパラに進む意欲、積み上げた信頼を足蹴にしてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
想像してるより生々しい被害が出てて、歴代マスコットの中でもかなりの邪悪っぷりだな、バックよ。その生々しさが、ふわ~っとした夢のお告げを、当事者性のある自分ごととして、主役に受け止めさせる。
身近に犠牲者が出たことで、ゆいらぁが『バックの夢喰い、ガァララの暗躍、ファララの復活』というデカイ事件に踏み込むモチベが固まったのは、なかなか良い運びだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
ここふわ~っとさせたままだと、進行に支障出るからな…理解できる範囲に爆弾ちゃんと落として、反発心煽るの大事。
クール終わりギリギリでエスコート達成もしてたが、アサヒは相変わらず語彙力なかった…が、想定よりは普通に喋ってた。もっと『やべー』『すげー』言うもんだと思っとったよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
ちょっとした出番なんだが、Withがお互い励まし合う姿を見ていると、なんか心がホッコリする。男の子の空気というか。
あと、小6メンバーの中で唯一中2のみちるが、ミーチルとして非常にセクシーな衣装・歌詞を背負っているのは、性徴の話として個人的に面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
みちるが抑圧しているものはすげぇたくさんあるわけだが、その中に健全自然な性意識の変化もあって、ミーチルの過剰な挑発はその反動なのかもしれん。
他の子も無意識にわき出しへそ出しマーメイドな衣装きてるけども、ミーチルは凄くタクティカルに『性』を個性として使いこなしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
"GOスト♭コースター"に挑発と絶頂の暗喩が山盛り詰め込まれているのは聞けば判る。何しろ「夢の中でも夜更かししましょ」なのだ。
己の身体を恥じず、強力な武器、自己表現として使いこなし、共有していくタフさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
ミーチルのそういう明け透けさを、ノートを通じてみちるも学んでいくのだとしたら、これはなかなか楽しみだ。女の子の楽園プリパラでも、『性』は武器足り得るのか、という意味合いでも。
というわけで、みちるのストレスとその解決に道筋を立て、色んな問題点を顕在化させていくエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
にのと同じく、『夢と自分』はメインキャラ、じっくり掘っていく感じなのだろうな。にのがチュッぺとたどり着いた境地はかなり好きなので、みちるにもいい道用意してほしいと思います。
みちるの自己探訪は、ちと危うい道に片足突っ込んでいるあろまにも及んで、関係性を正してくれるでしょう。そっちの掘り直しにも期待大です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月6日
そして次回は新展開第二弾、名古屋からやってきたセレブ弾頭・華園しゅうかエピ。まった味の濃そうなキャラですが、どう描きどう使うか。とても楽しみです