Infini-T Forceを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
昭和のオッサン!インテリメガネ!熱血チャラ男!メカ美少年!
タイプの違うイケメン四人とDOKI☆DOKI同棲生活、新世代のタツノコリブートはぶっちぎり乙女系!
って部分を楽しませつつ、世界説明ありヒロイズムありの盛りだくさん第2話。おもしれー
一気に状況を進ませ、キャラクターを舞台に乗せた第1話に引き続く第2話は、キャラクターが屋根を同じくする場所の構築、キャラクターの背景と内面の説明、イカすアクション、あざといオッサン、あざといイヌ、あざといケツ、友情と正義の涙で構成されていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
盛り沢山だがテンポが良く、ダレないね
こんだけ盛って一気に見れてしまうのは、材料と調理法が良いからだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
材料というのは、個別の楽しさをしっかり掘り下げ、切断面鮮やかに活かしてくれていること。乙女要素はキャラが個別に立っててキュンキュンくるし、ヒロイズムの要素は印象的な台詞でしっかりまとめる。アクションも切れる。
オッサンたちのキャイキャイも、笑Changのドスケベモデリングも、アクターを個別に立てた独特のアクションも、ヒロイックな世界設定も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
全ては『楽しい』という感情に集約し、お互い喧嘩せずに高めあっている。
キャラに人間味と魅力があるから、正義の戦いが身近に感じられるのだ。
まずキャシャーンとの戦闘から始まるわけだが、腰のジェットを活かした殺陣の切れ味だけでなく、アクションの端々にヒロイズムを埋め込んでいるのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
洗脳されたキャシャーンは、目標である鉛筆を壊さないため瓦礫を止める。でもそれは、キャシャーンの秘められた魂が笑を守ったようにも見える。
ケンが背後からダガーを突き刺すアングルは、凶暴な暗殺にも見えるわけだが、彼が殺すのは意志を歪める機械であって、キャシャーンの命ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
ヒーローは防衛し、開放するために戦う。正義の在り処を細かく細かく確認していく筆は、製作者が『ヒロイズムとは何か』を、確かに見据えていると示す。
そんなこんなで四人揃ったシーン。ケンの昭和漫才があざといが、速度の早い物語でもキャラを飲み込めるよう、砕けたあだ名を付けていくのは巧いなぁと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
ガッチャマンやポリマーを知らなくても、『オッサンとタッケシ↑と少年と教授』とは認識できる。それを足場に、今展開される物語を食えばいい
足を止めてお互いの信条、それを生み出す状況を確認し、設定の交通整理を行うシーン。退屈になりがちだが、3Dの質感を活かして細かく芝居させることで、うまく起伏を作っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
フレンダーの忠犬っぷりとか、立ち居振る舞いに見える四人の戦士の性格とか、情報量が多いのだ。
ケンがいちいち名言製造装置で、「お前の名前は"笑"なのに、笑ってないな」とか一生に一回は言いたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
名前を気にするということは、その人の本性を気にかけるということ。そしてガッチャマンにとって、少女の笑顔は重大な問題なのだ。
アツいなーこのオッサン。大好き。
熱量という意味では、チャラチャラ場を繋いでいたタケシがダミアンを前にマジになるシーンも凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
タケシは心の底からあのボーリングを楽しんでいて、ダミアンと友だちになりたかった。でもダミアンは、異形の能力でタケシの思いを弄ぶ。普通に楽しいボーリングをせず、武器にして襲う。
「お前の心に正義はあるか」
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
この平成の世には似つかわしくないド直球の台詞だが、それをタケシがあそこで言うことに、彼の地金が見える。
優しさと強さ、正しさと靭やかさを兼ね備えた、哀しみの戦士。戦いに身を置きつつ、楽しい日常を頑張って維持しようとするクラウン・ヒーロー。好きだなぁ。
他にもテッカマンが博士ポジション兼任だったり、かーなり救いがなく重たい状況を背負っていることも見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
己の身に降り掛かった不幸、滅んだ世界を背負いつつも、その重さを嘆きはしない姿勢はヒーロー共通だなぁ。
でも、それは『ヒーローのいない世界』の子供である笑には他人事だ。
可能性の剥奪と現実世界の影響は、大野さんが脚本やったタツノコ作品"C"と重なっていて、あの作品が好きな視聴者としてはなんか嬉しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
世界線の消滅が少子化に繋がるところとか、まんま最終決戦直前の状況だもんな。キャラは出ずとも、こういう所でオールスター感でるの好き。
戦士たちは、屋根があって飯が出きて仲間がいる日常があってこそ、正義の戦いを遂行できることを知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
「仲間がいればこそ、ケンカだって出来る」というテッカマンの言葉は、さらっと五人が一つ屋根の下に暮らす意味をまとめていて、いい言葉だと思った。全員奪われてるからなぁ、ホームを。
暖かいアボガドパスタをみんなで食べて、命をつなぐ。CGなのに料理が美味しそうなのが、あそこで彼らが何を補充しているかを示していていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
一緒に飯を食う仲間がいるってことは、奪われた魂を取り戻す大事な足場なのだ。成り行きで仮宿を手に入れたヒーローたち。その価値はしっかり把握済みだ。
そしてその食事で、エネルギーと人間性を回復できない新造人間。ケンの「機械だからなんだってんだ! お前は人間だ!」という言葉は、画面の外にいるコンドルのジョーにも投影されていて、凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
ケンがそう言ってくれることで、少年戦士の傷ついた心も少し報われたのではないか、と思う。
冒頭、他のキャラが私服に着替え、ヒーローネームではなく人間名を確認するシーンでも、キャシャーンは新造人間のままだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
戦闘兵器として作られ、人間の模造品である彼には、人間性を担保する根源がない。だから鎧を脱ぎ、くつろぐシーンでも戦闘態勢のままだ。
しかし他のヒーローがそうであるように、戦士は人間の顔を持ち、それがあってこそ人間は英雄になれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
キャシャーンにも『哲也』という人間としての名前があり、少年としての素顔と振る舞いがある。笑と一緒に、自由気ままな年少組の動きを廃墟でしていたのが、彼の深層を見せてくれてよかった。
四人の戦士はそれぞれ個性がありつつ、誰かを守りたいと願い、故郷を奪われた哀しみを背負い、キャフフとパスタでエネルギーを補充しながら戦う。影と日向が両方ある、ごくごく普通の人間だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
そういう奴らだからこそ、ヒロイズムに血が通い、戦いに暴力以上の意味も生まれる。イイなぁ、ど真ん中。
昭和の熱量、タツノコイズムを堂々と主張する先輩ヒーローに対し、この作品のヒーローたる笑はまだ、危機も自分にも実感がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
世界を改変し、奪われた故郷を再生できる奇跡を手にしていても、それをケンに預けることはしない。世界が綻ぶ兆候も、自分には関係ないと突っぱねる。
『憎らしい親父が、悪の首領だった』という超絶ベタな設定含めて、ヒーローを知らない世代が英雄主義に目覚める前フリ…だといいなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
周りの英雄が人格者なだけに、『スラッとした脚といいケツでは誤魔化されんぞ!』というクソ女っぷりが目立つ。そこを克服して自分のヒロイズムを見つけるのかな?
まぁ英雄四人だけだと完成されきっていて、話のうねりが生まれないのは判る。笑という欠落に、キャイキャイとバトルで高まったイケメン力が注ぎ込まれ、変化が生まれることがドラマになるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
笑が名前通り、自分の、そして無力なる他者の笑顔を取り戻すとき。それが彼女のオリジンになるのだろう。
とまぁ、それぞれのヒロイズムを非常に明瞭に、的確に描いていくテクニカルな回なのだが、あまりそれを感じさせない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
彼らの会話はあくまで日常で、しかも楽しそうな日常だ。オッサンたちはそれぞれにあざとく、可愛い。笑も奇妙な同居生活にブーブー言いつつ、なんかいい雰囲気だ。
重たいもの、正しいものをしっかり背負いつつも、気楽さと楽しさがどっかにあるバランスの良さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
それが、ヒロイズムを細やかに分析し、物語に再分散する技量の高さを浮かび上がらせず、一体感のある滑らかな娯楽として食べさせる魔法なのだろう。やっぱ可愛い、面白いって強いわマジ。
オッサン観察日常系であり、王道ヒロイズムであり、最悪女の成長物語であり、壮大な設定を背負った多元世界SFであり、タツノコ作品を題材に取ったメタフィクションでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
非常に欲張りな作品なんだが、各要素を的確に磨き上げ、相互に高め合う巧い配置と進行によって、過積載は贅沢さになってる
まず作品に一気に引き込んだ第1話を受け、地力の高さ、目の良さ、見続けたくなる居心地の良さをしっかりアピールしてくる、パワフルな第2話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
設定の交通整理も非常にスマートで、キャラのこと、世界のこと、今回で一気にわかったもんなぁ。ちゃんと『二話』が果たすべき仕事してる。
Zと笑の因縁。鬼を前に惜別の涙を流す戦士。色々気になる要素も出てきて、来週が楽しみです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
敵さん側、呉越同舟をまとめてたケースがなくなっちゃって、第2話にして空中分解の危機だけどどーすんだろ。そっちがまとまるドラマもやんのかなぁ。楽しみだなぁ。
非常に面白いアニメです、良いですね
追記 笑ちゃんの鉛筆
IF追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
笑のポッシビリティが消しゴムではなく鉛筆にまとまったのは、彼女が醒めた態度の奥で『何かを新しく作ること』を望んでいて、消すのではなく描くデバイスになったんではないか。
色々キッツイ大野ヒロインな笑だが、こういう感じで変化の種を埋め込んであるのは巧妙。ジワジワ付き合おう
更にいうと、鉛筆の荒々しい線を残した描画は初期タツノコの味でもあるので、将来的にはアニメーターとかペンシラーとかになるんでないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月10日
わざわざ『鉛筆』を神器に選んだ理由が作品で回収されると、なかなかいいなと思う。ここまでのテクニカルさを見るに、多分拾うと思うけど。