URAHARAを三話まで見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
クランチロール連載のイラストノベルが原作、監督はアートアニメの新鋭・久保亜美香というアノマリーな座組でお送りする、お菓子と女の子と可愛いでミッシリ埋め尽くされた、ポップカラーのマザーグースだ。
お話としては原宿受胎であり、"真・女神転生3"の仲間
実写コラージュとザックリしたカットインを多用し、色彩もとにかくヴィヴィッド&ピュアで目に痛いこのアニメ、絵の時点で『普通ではない』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
お話の方も悪夢的というか、『』付きで『女性的』というか、瞬間瞬間思いついたものがパパッと浮かび上がり、ササッと転換して次に繋が…ってんだがないんだか
徹底的に画面をトンチキなデザインで埋め尽くし、『このアニメはKAWAIIが支配してるから。ルール・ザ・ワールドだから』と殴りかかってくる圧力はなかなか心地よい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
女の子三人が脊髄反射で会話するシーンの夢遊病っぽさとか、普通のビートではくすぐられない脳神経が加速して楽しい。
のだが、その割に自分たちの『圧』を信じきれていないというか、状況を言葉が必ず追いかけて、全部セリフで説明してくれるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
ロゴスで理解する部分とパトスで理解する部分が綺麗に喧嘩していて、雰囲気に酩酊しきることも、ロジックで物語を咀嚼することも難しい。
センスで押し切るなら自分を信じてやりきって欲しいし、食べやすくアニメっぽく普通の話っぽく仕上げるなら、オーソドックスをしっかり踏まえて欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
個人的にはもっと悪い夢っぽく、ロジック蹴っ飛ばしてドラッギーに進めて欲しいところだ。黙っててもキチった絵見てるだけで楽しいだろ。
唐突に世界を切り離したバブルも、異星人の襲来も、基本的には女の子三人がクソくだらない日常からカットオフされ、ワンダーランドに迷い込むための道具立て、ピンク色の白ウサギである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
マスコットは松本保典声の喋るエビフライだけども。そういうオフビート感覚はマジで好きなのだ。
思春期の曖昧さとか、主役三人があくまで『お客さん』として外から入っている感じとか、お菓子と宇宙人に満ちた永遠の祝祭に閉じ込められてるヤバイ感じとか、要所要所にいい感じのビートもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
んだが、それが乗っかる話の土台は弱いし、説明の補強材はトンチンカンな角度で入っている。変なアニメ
それだけなら『なんか勘違いしてんなぁ…』で終わるんだが、主役三人+なんですな!ちゃんの関係が妙に心地よくて、このなんとも飲み込みにくいアニメを食べれてしまっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
ずーっとお菓子ばっか食べていられる不思議の国に迷い込んで、仲良しの友達とずっと一緒で、楽しい楽しい感覚は判るのだ。
寡黙で真面目な才能の塊、りとちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
強気で洋画の登場人物っぽい言い回しが面白いけど、一番弱い生き物なまりちゃん。
ちっちゃくてアタマ弱そうなのに、口を開けるとクレバーな説明役のことこちゃん。
PARKの三人組が作るアンサンブルは、巧く凸凹が噛み合っていて、見ていて面白い。
春奈るなの訥々とした演技も相まって、りとちゃんはなかなか面白い主役である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
狂った原宿の色彩を楽しみつつ、どっか醒めている感じとか。クールなんだけども三人でいる時間を凄く楽しんで、大事にしている感じとか。パット見の奥にある柔らかい部分が、描写の端々に匂う。
でかい口叩くけどくっそヘタレで、登場する度モデルっぽい決めポーズ取ってくれるまりちゃんにしても、可愛い子ネコちゃんな外見なのにクソナードなことこちゃんにしても、パッと見と中身のギャップはいい感じに刺さる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
ので、そこ信頼してもうちょい『非日常の中の日常』描いても良くね? っていう
いや現状でも十分以上にダラダラしてるんだが、そこからはみ出した宇宙人との戦闘とか、閉鎖原宿の謎解明とかの『非日常の中の非日常』描写があんま刺さらんのよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
個人的な好みもあるんだろうけども、異界としての引力にかけているというか。三人組が存外タフに順応してるからなのかなぁ…?
なのですなーなのですなーと喧しいみさちゃんも、三人組の妹分として、PARKの異物としていい仕事をしている。座ってるだけで可愛いし、天野心愛の(これまた)朴訥な声質も良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
可愛いんだけども、裏になんか一枚隠してそうな感じもよく出ていて、そういう意味でもスパイスとしていい。
クレイジーな映像表現と独特のテンポで、四人を取り囲んだ祝祭を寿ぎつつ、このアニメは妙に薄暗いところがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
フッと水を指すような暴力の気配、原宿とこのアニメの外側にあるシリアスで当たり前の論理を睨む一瞬が、夢の国に影を伸ばす。そういう明暗のバランスも好きだったりする。
尖ったセンスと、それを塊で出してくる描写。女子高生三人に漂うキュートでセンシティブな気配。悪夢の中にいるのに妙に冷静な視座。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
好きな所はたくさんあるんだが、今半歩踏み込めて切れないもどかしさと、語り口のゴツゴツした不格好さが気になりもする。そういうアニメとして、三話まで見た。
トンチキ世界に閉じ込められた女子高生が、世界のルールとかはあんま気にせず、とりあえず狂った祝祭を思いっきり楽しむ方向で進んでいるこのアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
ツッコミがいないボケっぱなしの空気が心地よくもあるし、フツーに話し進めるならそれでもいいかな、という気もする。
良くも悪くも『アニメっぽくない』テイストはすごく好みなので、その強さをフルスイングできる足場が組めると、もっといいかなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
まぁこのままふわ~っと、瞬間瞬間を繋ぐ怪作アニメになってくれても良いんだが。センスで撲殺しきるには、ちっと喋りすぎな気が済んだよな。
こっから閉鎖原宿のKAWAII災害がどう進むのかとか、謎の宇宙人の謎に踏み込む気あるのかとか、普通のアニメなら気にするところなんだろうが、そこら辺作中でも、あんま大事として扱われてねぇしな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
どう進むにしても、URAHARAらしくやりきって欲しい。やりきれる気配は十分以上にある。
あ、女子たちがみんなクリエーター見習いで、『何かを作る』ことに体重預けているのは面白いし、良いと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
これもふわっとしてるのに語り過ぎな筆致が災いして、イマイチ刺さってこない要素ではあるが。モブや社会描く気ないんだから、世間のリアクションを支えにしてもしょうがなくね?
PARK再開に向けて、持ち前のクリエイティビティと内省力をりとちゃんが発揮し、青春っぽくそぞろ歩くシーンは好きだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
ああ言う湿っぽくて、ナイーブで、あんまポップではないシーンが増えると、俺に良しな感じなのかなぁ。
どういう加減になるかは分からんが、今後が楽しみです。
追記 What a girl is made in?
URAHARA追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
顔と体の話すると、ビーズが乗っかりそうなくらいなバッチバチ睫毛がふわふわしてるのと、夢いっぱいのアノマリーな話なのにボディラインはきっちり強調してくる、ムチムチな身体の描き方は最高。
とにかく柔らかくて美味しそう。パンケーキやマカロンと同列に女体を描く狂気。
作品全体にスウィーツの直喩/暗喩が満ち満ちていて、グルメアニメでもないのに食欲そそられるのは、異質で好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月19日
女の子は綿菓子みたいにフワフワしていて、甘くてピンクで優しい。その奥に生肉と毒が詰まってますよ、というメッセージ込みで、すんげぇビビッと来る。そこは両手を上げて褒めていい