ボールルームへようこそ を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
波乱の静岡グランプリッ! 四足の幻惑に戸惑いつつ、何かを掴みかけたと思ったらマリサ先生が(当然)怒り、軽井沢合宿参加と次のGP勝利にすごい勢いで巻き込まれていく回。
意識して圧を上げていく性格悪い師匠のお陰で、カップル関係は爆発寸前だッ!
というわけで、思いが先走った初心者に引きずられる形で、状況がゴロゴロと転がる回。色んな所を的確に端折りつつ、グイグイ進んで面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
正直静岡GPから軽井沢の流れはもうちょい使うかと思っていたので、以外に感じつつ『まぁナイーブでイライラする展開だから、加速したくもなるな』とも思う
終始多々良がちーちゃんを引っ掻き回す形で終わった静岡GPだが、長いダンス道の中間発表としては結構面白い大会である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ギクシャクしつつも信頼感を作れたカップルは、明が視界に入っても崩れはしない。軽井沢で爆発しちゃうけども、ちーちゃん的にも多々良に可能性を感じてはいるのだ。
昔の女に煽られて結成されたカップルだけども、オドオド草食系の皮を被って超衝動主義な多々良にリードされる形で、ちーちゃんは確かに新しい景色を見つつある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
消えつつある自分をちーちゃんの瞳孔に刻むべく、必死にインタラプトをかける明が健気で重い。お前はほんと緋山さんが好きだねぇ…。
一方自分の異質性に自覚がない多々良は、ズレやミスばかり気にしつつ、フルマークを余裕でもらえるほどのリーダーとして成長していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
マリサ先生の厳しくも細やかな指導は、バッチリ結果を出している。こんだけ差があると、やっぱ教育者としては仙石さん難有りだったんだな、と思わざるをえない。
コンペティターも兼任してるし、比べること自体が間違っている気もするが、マリサ先生が教える『競技に勝つ正しいダンス』は強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
そのことが、途中棄権に終わったダンスからも見えてくる。多々良が戸惑った四足の幻は、トップダンサーにとっては当たり前の身体感覚。むしろそこまで上がってきた証明
一見主役特権の超・覚醒にも見える、パワーのこもった作画が、ダンサーにとっては『あるある』なギャップも面白いが、その領域を垣間見た理由が『崩れそうになったちーちゃんを、"男らしく"支えようとしたから』ってのは、非常に興味深い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
着せず、男らしい男をやってみると、見える景色があるのだ
釘宮さんの『引っ張る』リードに魅力を感じない多々良だけども、羽の産んだ偶然で垣間見た世界は、背筋を伸ばしパワフルに、『女』を支えようとしたから見えたもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
それは紛れもなく多々良の身体から生まれた感覚であり、『男』はいつだって多々良の中にいるわけだ。たとえ本人が気づいていなくとも
自分が見えていない実力や感覚、真実が思考を離れてむき出しになるのも、ダンスという身体表現の面白いところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
試合を投げるほどに戸惑いつつも、『それもまた自分なのだ、ダンスなのだ』という予感があればこそ、四足の幻は不快ではなく、よりしっくり来る感覚として収束していく。
体を動かしていくうちに、自分のもののはずの体から見知らぬものが飛び出してきて、しかもそれが自分も知らない自分の真実を射抜いている不思議。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
あらゆる身体表現に付きまとう『そういう瞬間』を、オリジナリティと迫力を込めて描いたあのシーンは、原作でもアニメでも一等好きなシーンだ。
幼少期からダンス一筋の少年たちにとって、カラダがアタマを追い抜いていく当惑はもう慣れっこで、それとの付き合い方も知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ダンスはカラダを動かして表現する競技なんだから、素直に乗っかればいい。
答えは身近にある。マリサ先生だけではなく、同年代の仲間にも多々良は恵まれてるなぁ。
『見られる』ことに強い意識を持つ多々良が、自分のダンスを客観的に評価できていないのは、フルチェックを見落としていたり、周囲の評価を過剰に気にしてオドオドしたり、そんなダンスを仲間たちがかなり高評価しているズレからも、よく分かる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
母が去っていったトラウマからか、多々良の自己評価は低い。そんなセルフ・イメージとは関係なく、厳しい鍛錬は肉体を鍛え上げ、ダンサーとして一端の領域にお仕上げている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
四本脚の幻は、先に仕上がった体からの『お前、結構やるんだぜ?』というメッセージとも言えるだろう。
マリサ先生が色々無茶振りしてくるのも、釘宮さんの特殊な視界に割り込める多々良の存在感と可能性を見て取ってるからだろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ここ最近多々良周辺に起きるゴタゴタは、セルフ・イメージと身体、あるいは外部に表現され受け止められた多々良とのミスマッチが理由に見える。
んで、そういうズレを一番近くでひっかぶるのが、パートナーであるちーちゃん、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
烈女に見えてナイーブで小心、常識人で可愛い女の子なちーちゃんは、涼しい顔で無茶苦茶やってくる多々良に、実はかなり振り回されている。リーダー引っ掻き回すじゃじゃ馬に見えて、主導権は多々良にある。
多々良自身が、自分がかなり無茶苦茶な野郎だってのを自覚していないから、ちーちゃんからも多々良が見えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ダンスはズレる、逃げ場書のない合宿所でストレスは溜まる、コミュニケーションは上手く行かないで恥ばかりかく。
そら、『あんたが見えないから無理!』って言っちゃうわな。
でも、そういうストレスだけが二人の真実ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
多々良に引っ張られ、あるいは引っ張って見えた景色が面白いから、明が煽ってきても気にせず踊ろうと思えた。
ホントは緊張する心を乗りこなして、HSDAに入会し、軽井沢までやってきた。イライラと同時に、ときめきだって心に宿っているのだ。
多々良が身体と認識、自己と他者のギャップに悩んでいるように、ちーちゃんも多々良を迎え入れたいパートナーと、上回りたいリーダー、両方の自分のズレに苦しんでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
あの衝突はそういうズレが産んだ必然であるし、そうなるようにマリサ先生が追い込んでもいる。性格悪いなぁあのエロ経産婦…。
マリサ先生はあらゆる状況で隙なくゴージャス&セクシーで、主人公たちを導き翻弄するメンターとして、いい説得力を持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ここが弱いと、多々良たちにかけているプレッシャーがただの意地悪に見えるし、そこから生まれる急成長から説得力もなくなるしね。師匠がかっけぇのは大事。
ライバルとして必要な圧を持ってるのは釘宮さんも同じで、殺し屋みたいな眼でタンゴ踊る姿がカッコ良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ライバルとしての描き方は十分なんだが、自分は省略されちゃった『気のいいあんちゃん』部分がかなり好きなので、そこは残念でもある。追々描写あるとは思うが。井戸川さんの描写もな!
一方、昔のライバルのはずのガジュは、すっかり気のいいあんちゃんとして存分にダラケていた。他人の家のソファーでやる姿勢じゃねぇぞお前…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ああいう態度一つで、ガジュが軽井沢の別荘には行き慣れていて、社交ダンスエリートとして清春と長い付き合いであるのが見えるのは、かなり好きな描写だ。
まこちゃんやしずくも再登場して、ちーちゃんと牽制し合ったりガールズトークし合ったり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
あの女の子部屋での会話、ちょっとエロティックに挑発的で好きなんだよな。ディープな身体コミュニケーションとして、乙女のままセクシュアルな対話を先取りしちゃってる感じというか。
凡人がデートしたりセックスしたりして到達する(あるいは出来ない)領域の対話を、ダンサーはリズムとポスチャーで可能にする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
言葉より雄弁な足運び、性器よりも敏感なホールドが見せてくれる景色は、異質でありながら何よりも真実だ。多々良が見た四本足も、そういう跳躍に含まれる。
恋したり、食事を取ったりする日常の身体は、その領域の情報交換に慣れてはいない。しかし社交ダンスという特殊言語を体得し、磨き上げられた身体は、非常に純粋に異性と、あるいは自分自身と対話し、途中経過を蹴っ飛ばし、アタマが納得するなんて関係なしに答えだけをもぎ取ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
その不思議さ、異質さ、面白さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
ダンスホールとベットルーム。男と女。立ち位置は分かれつつも、実は見ているものはダンサー皆同じというのが、エピソードを再構築して繋ぎ合わせてみると、何となく見て取れる。
こういう読解をアニメーションで見せられるのは、原作ファンとしては嬉しい限りだ。
さて、『男の腕の中でどれだけ自分を表現して見せるか』が腕の見せ所なパートナーは、その男に思いっきり言葉のビンタを浴びせて泣かせてしまった。ついでに自分も泣いた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
あまりに不器用、あまりに潔癖。ちーちゃん可愛い神輿を担いで軽井沢を練り歩きたくなる可愛い加減である。
殴られた男の方も、自分が『男』らしく振る舞った結果たどり着いた四足に迷い、『分かんない!』と罵られた自分を見つけられずにいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月23日
マジとほほな状況と、存分に暴れるじゃじゃ馬を前にして、ロシアンハーフの美魔女は、救いの手を差し伸べてはくれない。いい具合に荒れてきて来週、また楽しみだ。