Infini-T Forceを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
先週のポリマー&ダミー回に引き続き、ヒーローとヴィランの因縁渦巻くエピソード。
ボディラインと言動全てがいやらしい遺伝子欲しガール、ベル・リンちゃんと、傷だらけのクールガイ・テッカマンの運命が交錯するハロウィン。ケンの昭和の親父力も全開だ!
相変わらず良いところがたくさんあるアニメだが、話の主軸となるリンとジョージがしっかり立っていたのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
コケティッシュさと純情さを兼ね備えたリンちゃんの妖しい魅力は、ジョージの目力を避ける/撃ち抜かれる『動き』の中で際立っている。バタ臭い3Dモデルの魅力を最大限に活かしてる感じ
完璧な正義の夢を砕かれヴィランとなったダミーと同じように、リンちゃんも『種族の繁栄』という正義を抱えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
そのためには他人はどうでもいいと開き直る『悪』は、敵性種族を滅して自分の物語を終わらせたテッカマンだけでなく、自分の命も蔑ろにする笑とも繋がるスタンスだ。
ヴィランを描くときは、『否定するべき対比物』と『あり得たかもしれないもうひとりの自分』、反発と融和両面をキャラに背負わせて描くものだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
世界殺し、種族殺しを厭わない『悪』でありつつ、命を育む『善』も背負うリンちゃんは、いい具合にテッカマンと笑の『正義』を照らす鏡になる。
そういう行動理念だけではなく、コケティッシュな吸血ムーブとか、繊手で駐車場の天井をぶち抜くインパクトとか、空中で強化パーツがガッションガッションぶち当たる変身シーンとか、男の子大興奮のアクション要素がしっかりしているのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
悪いやつだがカッコいい。エロイが強そう。良いギャップ
テッカマンの機械属性をしっかり拾って、メカメカしい空中戦をハイスピードで展開するバトルは、満足度が高かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
やっぱ内面のみならず、デザインや戦闘能力もしっかり影写しだと、悪役の存在意義が強化されて良い。
ラジャ・カーンもキャシャーンのシャドウっぽい能力なのかな?
そんな優れた鏡を前に、テッカマンのヒロイズムもどんどん際立っていく。肉体を切り刻んで行われる変身。クールな態度の奥に背負った十字架。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
『命は繋がっている』という綺麗事は、生身のまま瓦礫に突っ込み、『悪』であるリンちゃんを救う行いによって血肉を宿す。教授だが、口だけの男ではないのだ
やっぱレジェンドヒーロー達が、すでに自分の物語を終えつつ戦っている設定がよく生きていて。テッカマンが人類全てを背負い、己の人生を燃やして戦った、あの重苦しい戦いがあればこそ、迷いなく『正解』にたどり着くスマートさにも納得がいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
現在進行形で迷う仕事は、笑がやりゃいいからな。
んで、そんな笑は今風ニヒリズムを全力で振り回し、自分も友達もガンガン傷つけるガラスの十代。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ジョージはリンちゃんさんとキャイキャイするのが忙しいので、メインで応対するのはやっぱりケンだ。パーソナルな領域にもガンッガン踏み込み、『ウザくて結構!』と本気の正論叩きつける姿、頼もしい。
笑は『アタイ別に死んでも構わないし!』と、煮詰まった不良少女みたいな事ぶん回しているが、実際命がヤバくなると防衛し、逃亡する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
それは生きている限り当然の権利で、ケースもそれを読み取って衛星を叩きつけたり、トラック叩きつけたりする。願いの叶え方が邪悪で、『猿の手』系の願望器やな。
他人の思いやりどころか、自分自身の願いにすら目を開けられない笑。しかし周囲の人々には恵まれていて、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるマリアちゃんの天使力に、ガンガン上がるヒロイン力。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ああやって『ええ子やないか…笑クン、仲良くせんとアカンで!』と思わせておいてから奪う。良い手筋だ。
ヒーロ達の大げさな戦いを、『ウザい、関係ない』と拒絶してきた笑だが、世界の歪みはマリアちゃんを奪ってしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
血も流れない静かな犠牲が身近に迫って、笑のアンチ・ヒロイズムも少しは変わるのだろうか。ここでもケンが『泣いて良いんだ』と良いこと言うあたり、マジ頼もしい。
父親不在の笑にとって、ヒーローたちはケースが集めてくれた即席の理想家族でもあるのだろう。次元の危機は、クールぶっていても、アツくなれる何かを求めていた彼女にやってきた、心躍る非日常なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
このアニメ、ヒーローに憧れつつヒーローを否定する笑が、ヒーローになるまでの物語か。
そういう目線で見ると、『元が良いから、あり得ない格好も似合っちゃう!』というマリアちゃんの言葉も、一種の予言に聞こえてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ありえないコスチュームを堂々と着込み、覚めた人々が捨て去ったド正論を体を張って実行する、昭和のヒーローたち。その姿は、平成終わらんとする今だからこそ刺さる
日常からかけ離れたヒロイズムを、笑は自分のものとして引き寄せる事ができるか。道化の服を胸を張って着込み、目の前の命のために瓦礫に突っ込むことができるようになるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
レジェンドとヴィランの物語を色濃くやりつつ、『これからヒーローになりうるもの』の旅路をちゃんと追うのが、やっぱ良い
なんでかって言うと、僕らは大概の場合ヒーローではないからで、かつヒーローでありたいと思っているからこそ、このヒーローフィクションを見ているからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
笑のクソアマっぷりにイライラしつつも、僕らを等身大で写す鏡はレジェンドではない。ニヒリズムと個人主義に縛り付けられた笑なのだ。
感情移入とか共感とか、そういうポジティブな反応はなかなか難しいキャラだ。相変わらずケツと脚はいいが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
でも、『ヒーローがいない、つまんない現実』にスネてるところとか、ちょっとずつオッサンたちの熱に氷を溶かされているとか、ツラ以外で心に迫ってくる造形が、じっくり進んでいると思う。
笑がグダグダ悩めるのも、マリアちゃんやヒーローたちの人格者っぷりと暖かさがあればこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
3Dアニメなのに飯食うシーン多くて、なおかつ美味そうなの凄いなぁと思う。機械なりに人の心に迫るパスタを作れるキャシャーン、男子厨房に入って昭和のナポリタンを仕上げるケン。飯一つに個性が出る。
テッカマンが『悪』に傷だらけの素顔を見せ、『南城二』と名乗ったように。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
このアニメはヒーローの超常の力と同じくらい、飯を食って血を流す『只の人間』としての側面を、濃口に描いてくる。その手触りが心地よいし、キャラクターへの愛着も生む。とても大事だと思う。
一人間としての喜びと痛みを忘れた『正義』が、簡単に『悪』になってしまうことは、ヴィラン達の描き方からも判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ダミーはボウリングで念力チートするし、リンちゃんの食事は『吸血』という、他人を犠牲にする非日常の行為だ。ジョージがその異質性を許容し、釘を刺すにとどめているのが面白い。
リンちゃんもキッチリ一話でキャラを立て、再登場が楽しみなキャラとなった。『一人の夜は寂しいわ…』という『悪』からのプロポーズを『さっきの話を聞いて、YESと言うわけにいかない』と断るキザさがたまらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
いいテンポでヴィラン消化してるが、真ん中あたりで別方向に折り返してくのかなぁ
笑が過去の記憶をなくし、現実で生き抜く拠り所を失っているのも、ただの性格極悪のクソアマってわけじゃない気もしてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ココラ辺はZの願いと不在に関わる部分だと思うが、多世界解釈的なアレソレで、仮初の存在として擬似的に存在してるのが、今の笑なのかなぁ。記憶の薄さはその反動というか。
『偶然巻き込まれたはずの主人公が、実は運命の結束点だった』というのは物語の基本だし、笑が特別な存在である描写は細かく積んでもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
ここら辺の事情説明も、丁寧にチャイム鳴らして常識的な時間にやってきてくれたラジャ・カーン氏が、来週やってくれるかもしれん。ズルいキャラ立てするなぁ…
というわけで、テッカマンの傷だらけの人道主義、エロティックの奥に隠されたリンちゃんの真剣さがしっかり見える、良い個別回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
やっぱヴィランとメンターがしっかりしてると、ヒーローフィクションは面白いなぁ…笑のクソアマ青春道はまだまだ続くと思うが、それも含めて楽しみですね。
追記 子供の心に大人の体、アンバランスな主人公
ITF追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年10月25日
笑が3Dエロゲのキャラみたいなボーンボーン体型なのも、内面が『スネてる子供』そのものであることを隠す迷彩なのかなぁ、とか思い始めた。ケツと尻に視線誘導されて、精神年齢より上に見ちゃうのよね。
いや、男臭い絵面から少しでも色気出して、フック作ろうってだけかもしれんが。