Code Realizeを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
元ロイヤルアルケミスト、ルパン一味の知恵袋、ヴィクター・フランケンシュタイン博士。彼の秘めたる過去と決意とは…って感じの、フラン個別回。
ナヨっとした印象が綺麗にひっくり返る、過去とモチベーション開示がいい感じでした。カルディアちゃんの活躍も良し
ここまで『ルパン一味の優しい便利アイテム』くらいの扱いだったフランだが、主役回が来るってことで、優しいばかりでもいられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
過去の罪と向き合い、仲間のために奔走する。強い部分を見せる今回の出だしが、メガネを外すと案外シャープな印象になる顔から入るのは面白い。
あの夢から覚めるシーンは過去の暗示と、フランが隠しているタフな一面の示唆をヴィジュアルでやってのけている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
今回のエピソードがどういう方向に進むかのイメージを、無言で豊かに共有出来ていたのは、お話の導線としてとても良かったと思う。乙女ゲーなんでね、顔で語るわけだ。
先週大規模テロを引き起こした反動で、デカ目の社会戦ダメージを食らったルパン一味。てっきりスルーしてくると思っていたので、意外かつ嬉しい展開だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
謀略モノなんで、色々食べやすいよう調整しつつも、メディアや警察と言った社会の調整機構が話の都合で黙っちゃうと土台がなくなるんよね。
この冤罪…冤罪なのかこれ? を晴らすべく、元政府職員で女王とコネのあるフランが、色々駆けずり回るわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
その原動力は罪悪感で、ヴァンと同じく薄暗い過去を抱えている。陰影が付くとキャラが立体的に見えてくるのも同じで、個別エピとして正しい造りだと思う。
男たちの過去の罪を、その無垢さによって許す乙女の特権。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
罪悪感は男を駆動させるエンジンであり、胸に突き刺さった棘でもあるので、ちゃんと抜いてあげないといけない。
フランの女王とのパイプがこのエピソードの唯一性になるように、後ろめたさを軽減する特権はちゃんと、主人公のものだ。
無論それだけではなく、ルパン一味のテロリスト見習いとして、積極的に外に出て、鉄パイプで後頭部をどやしつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
どんどんメガバイオレンスを躊躇わなくなってきていて、カルディアちゃん育成計画は順調だ! 座って守られるだけの人形は、やっぱ見てて面白くないしね。ヒロイン力も高いけど。
今回の交渉相手たる女王と騎士レオンハルトは、上げすぎず下げすぎず、いい具合の第三軸として描けていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
『最後の採点甘くね~か?』とか『衆目の中でそれやると、テロに屈したって思われね?』とか思わなくもないが、まぁ元々フランを買ってたっぽいし。勝ちを譲って貸し一つ、という感じか。
ホロロギウムを巡る綱引きは結構複雑で、政府内部で女王と”黄昏”が、外部でルパン一味とアイザックが、関連しながら睨み合っている状況。これにヴァンパイア戦争の虐殺が絡む形か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
今回の特赦も、”黄昏”の社会攻撃を女王が無効化することで、敵の敵を利して牽制を入れる意味合いが強い。
英国を蝕む”黄昏”と対峙する同盟相手として、フランとルパン一味は十全か。今回の交渉はその試験だった感じはする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
女王様、エロいだけじゃなくて結構政治ができるのだな。ルパン一味は、彼女の器量に相応しい対手なのかを、今後証明しないといけない。貸し作っちゃったしね。
そんな女王を支えるレオンハルト、三枚目の仕事をやりつつ、忠義と礼節に満ち、剣技に長けたナイス髭であることを、巧くアピールしてた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
相変わらずフェンシングの描写が良いんだが、ガンアクションは気が抜けてる。特にモブの豆鉄砲は緊張感ダダ漏れになっちゃうので、困ったもんだ。
一味の仲間は一歩後ろに引いて、主役とヒロインの活躍を支える形に。ドラちゃんとか犬と遊んでるだけだからなマジ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
ヴァンがかなり一味に馴染んできていて、フツーに同じ椅子に座るしお茶も飲むようになった描写は、地味ながら好きだ。こういう関係性の蓄積描写、結構巧いアニメだと思う。
カルディアがソリテリアで遊べない、未来の希望を並べることが出来ないシーンも、ここまでの小さな蓄積、これからの希望を印象的に描いた、関係性変化の見せ方だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
イケメンとキャイキャイし、毒拳法を学ぶ日々は、空っぽの人形に何かを与えている。そして与えることは、与えられることでもある。
一味の仲間にも隠していた罪の告白を、カルディアはその無原罪性で許し、過去ではなく現在のフランを肯定する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
訳あり犯罪野郎が雁首揃えたルパン一味に、ふと潜り込んだ異物(非犯罪者・女性・過去がない)カルディアだからこそ、フランを縛る鎖を解く特権を持っている。
カルディアもまた、たちの悪いテロリストと付き合うことで、色々変わっている。ズボンとキャップで活動的な自分を装ってみたり、ためらいなく犯罪したり、押さえつけていた明日への夢を育んだり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
お姫様と犯罪者が相互作用を持って、色々変わっていく。そこをちゃんと描いているのは凄く良い。
というわけで、物語全体の主人公も、エピソードの主人公も、それに対峙する女王サイドも、しっかり立てる良い個別エピでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
ナヨい印象のフランが積極的にアクションすることで、犯罪一味に相応しいタフさをちゃんと持っていることを証明し、過去の陰りに切り込んだのは、キャラに立体感出て良い。
『人間として当たり前の、夢と希望を再獲得する』『特別な毒人形ではなく、普遍的な自己実現を達成する』という、物語全体を貫通するグランド・クエストもしっかり確認し、テロで揺らいだ社会的地位も再獲得。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月5日
色んな事を欲張りに、手際よく果たした良いエピソードでした。次のバビケン回も楽しみだ。