Dies iraeを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
地上波最終回ッッッ!! だが主人公は一切画面に出ないッッッッ!!!!!
そういう感じでお送りする、司狼くんの人間試験。諏訪原町の夕暮れ、狂人が狂人を殴る! ここに来てNEWキャラクターのエントリーだゾ。大丈夫かオイ。
というわけでむしろ清々しく、『Web版に続く!』した最終話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
やっぱ死んでなかった司狼くんがウザい鳥海に長台詞叩きつけられたり、ヘイトアーツが極限化したロリババァから出産されたり、裏返り演技が最高なキーやんとバトルしたり、それを新しいキチガイに横取りされてスタスタ帰ったりする回である
回想と長台詞と内ゲバが数珠つなぎになってるのは、もはやDies iraeアニメの基礎構造である。ゲームでもそうだったかなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
どっちにしても、気取った言い回しは分解効率があまり良くなく、メルクリウスの設定解説は尺ばっか食って内容は分かりにくい。分かった所で、そこまでドラマが加速するでもない
蓮を中心とする日常が狂いきっていて、彼が守りたかったものが歪な虚像でしかなく、しかしだからこそ、その思いはピュアである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
主人公が物語に切り込んでいく根っこの部分が明かされるのが、地上波最終回というバランスの悪さ。いや、理屈の上では納得の行く構造ではあるのだ。体感遅すぎるが。
メルクリウスの人形であることが判って、それに反発する司狼くんも結構まともな友情持ってんのねと理解できるわけだが、これも地上波最終話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
キャラを動かしてるエンジンを視聴者に見せるのが、全体的に遅いアニメであった。何考えて体張ってるか、察せれるけど腑に落ちない状況が長い。
『そういう当たり前の感情移入とか良いから、このドロドロ伝奇ガイキチワールドを愉しんでくれ!』って作りなのかもしれないが、そこで引っ張るには(少なくともアニメディアで表現された範囲は)絵が弱い。言葉が弱い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
(一応の)最後まで、アニメというメディアを乗りこなせないままだった印象。
とは言うものの、声優さんの怪演が暴れまわる気持ちよさというのは、当然ある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
叫ぶたびに声が裏返るきーやんは当然として、環有希さんも自己完結した理屈で暴力を撒き散らすシュライバーのクレイジー力を存分に見せてくれた。アイツ、マジで話が通じねぇ。
ルサルカから先輩へ、あるいはシュライバーからルサルカへ。連鎖する超暴力の悪趣味な描写も良かった。ピントのボケた現代伝奇ファンタジーっぽい感じではなく、こっちの生々しさで暴力描き続ければ、独特の味が出てよかったのかしら。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
まぁこのアニメ、陰湿暴力が顔をだすのが女相手ばっかだからなぁ
オトコノコ達のクレイジー運動会は結構楽しそうで、何の説明もなく空中戦してたベイVS司狼は、お互いの異能を活かしたいい感じ戦闘だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
まぁ知らない人と知らない骸骨が横殴りして、また中断だけどね。聖槍十三騎士団は回想と内ゲバで出来ています!
ベイの死に際に出てきた、知らない能登麻美子…
というわけで、Dies iraeアニメの地上波放送は一応の終わりである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
形としては、放送分を引っ張ってきた現世組がだいたい死んで、ヴァルハラから超絶エインヘリャルが横殴りして新展開! って所で終わりか。
区切りが良いと言えば良いし、何も始まってね~し終わってもいねぇ! といえばその通り。
12話見てみると、ファンアイテムだなぁ、という印象です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
主役が一切顔を出さず、敵組織のエピソードZEROをド頭に持ってくる出だしで、既に新規層への配慮を全力で蹴飛ばしていたわけで。そのノリのまま、内向きの視線で作られたアニメなのは、間違いがなかろう。
トンチキを地獄で煮込んだ設定の引力、濃口キャラの魅力、声優さんの怪演と、引っ張り込めるエンジンは幾つかある。それが生きる場面も多々あった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
んだけども、やっぱそれだけじゃ根本的な造りはひっくり返らないわけで。ひっくり返し帰還する『日常』の骨格が、蓮とともに弱い。
『現代伝奇異能バトル』というジャンルが必要とするものをあえて外し、しかし完全に無視はせず形はなぞる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
油っぽいエロゲ描写を積み重ねて、外殻だけ整えられた『日常』は感情の入れ物として弱く、そこに帰還したいと願う蓮、彼が背負う物語の弱さも呼び込んでしまっていた。
如何に不遇だろうと、『真の主役』とやらが敵側にいようと、主役は主役だ。モチベーションを明瞭にし、作品世界が是とする哲学を行動で体現するシンプルな強さがいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
かなりの時間流されるばかりだった(上に、明瞭に意志を通すシーンが少ない)蓮の薄さ、そこに重量を預けるしか無い作品構造。
アニメーションとしてのフックの弱さ(ヘタれる作画、演出の妙な間合い)と、主役が一番弱い構造のネジレが共犯し、結果『アニメ化に向いていない作品を、アニメに向いていない形でアニメ化したアニメ』になってしまっていたように、僕は思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
その上で、主菜の弱さをたっぷりの香辛料で(ある程度)補えてしまえているのが、このコンテンツの凄い所で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
伝奇設定の熱量、(主に敵側の)イカれたキャラ立ち、声優の怪演。副菜の美味しさである程度食べれてしまう、特異な魅力のあるアニメでもあったかと思う。
一時停止・読み返し可能なPCゲームでは強みだった設定の分厚さ・脂っこいダイアログが、メディアを変えてアニメになってみると尺を圧迫し、アクションの温度を下げる休符になってしまうのは、なかなか難しい話だと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
ドロリ濃厚な設定群・過去エピをどうアニメで食わすかは、悩ましいなぁ。
とまれ、的を絞ったアニメ化だったのは間違いないし、使えるリソースを推測するにそのチョイスはある意味正しかったとも思える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
僕がターゲットと微妙にかぶってて、微妙に外れているから、こういう感想になるのだろう。もうちょいコンテンツへの信心があると、評価も変わるのではないか。
Web版がどういう形で放送されるかはまだ見えないが、更なる超日常へ踏み込んでいく物語が、どの程度感情の熱量を残し、フツーの話としての強さを確保したまま語られるかは、気になるところだ。同時に正直、勢いと油っこさに疲れている部分もある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月22日
ともあれ、全13話お疲れ様でした。有難うございました