Fate/EXTRA Last Encoreを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
Fateのアニメが終わると、Fateのアニメが流れてくる!
約一ヶ月遅れの20181月アニメ最終弾、シャフト力全開で只今到着!
オサレ力と巨大建築とゴアと中二病を煮込みまくって謎でコーティングした、意味のわからん代物でぶん殴られた気分だ。素晴らしい。
というわけで、3月のライオンと並走するシャフト版Fateである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
六月町にはぶち込めない中二病センスと巨大建築物、ビカビカ光りまくる画面とメガバイオレンスを一気に詰め込み、『Notes.のカネでウテナやるお!』と言わんばかりの尖った演出。やる気満々、気合十分の出だしである。ワケ分かんねー!!
最初に自分が足を置く岸を説明しておくと、Fate自体はそれなりに、EXTRAはFGOで断片的に入ってくる情報で本編未タッチ、という感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
ぶっちゃけクソニワカの初見とそんなに変わらない立場だが、これ原作プレイ済みもおんなじくらい混乱してるだろ…だったら同等(タメ)だって感じで、ガンガン行く。
主人公、岸波ハクノが置かれた不明と同じ場所に、意識的に視聴者を追い込む情報の洪水、象徴の乱舞。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
これを整理し読むのが楽しみ方の一つなのかな、という印象である。素直にわけの分からなさに押し流されて、混乱で窒息しろ! というメッセージを感じるな。
とは言うものの、ほんとに完全に足場がないと不安であるし、実は情報自体は山盛り出ている。機械のように設定を垂れ流す不自然さが、逆に電脳仮想楽園という舞台建ての不自然さを強調もしてて、結構面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
そこら辺を拾ってつなぎ合わせて、まずは自分なりの地図を作っていこうと思う。
まず、舞台がムーンセルなる仮想世界で、そこに人格アップロードされたマスターが英霊プログラムをランして、疑似聖杯戦争をする…していたことは、授業やメガネヤロー(星たくさんくれる人)の解説で良く分かる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
あの美麗な学園は現実ではなく、同じプログラムが再演されるバグったサーバなのだ。
そこが壊れてしまった原因は、多分冒頭の覚者バトルにあるのだろう。ハクノとどこか似通った女が、バラバラにされて敗北する。(ゴア描写が案外どぎつくて、美麗でスタイリッシュな世界と不協和音を作ってるのは、なかなかいい感じ)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
その敗北…もしかすると原作の破綻が、この物語につながっている。
ゲームで提示されていた既知の物語はアバンで破綻し、殺し合いの運命も不安定な電脳楽土も、あっけなく謎は公開されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
原作をなぞるのではなく、原作から弾き出された異聞として、このアニメはあるのだろう。やっぱドにわかも原作読者も同等(タメ)だな多分!(変な方向での自信獲得)
さて、言峰(っぽい人)のナレーションにあるように、美しい学園の日常とその崩壊、生存権獲得のための闘争と、そこからこぼれ落ちた負け犬の虐殺は、幾度も繰り返されているようだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
憎悪を根本原理にするハクノは、幾重にも繰り返される殺戮の犠牲者の怨念が固まった、一種の亡霊か。
負け続け、無用と切り捨てられ続けたハクノは、ワカメ(っぽい人)との友情ごっこ、狂った学園ごっこに違和感を感じつつ、顔の見えない死体を埋葬する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
あれが過去の犠牲者だとすると、それはハクノの憎悪の根源であり、My soulを埋葬した形になるのか。狙ってんのかなコレ。
用意された箱庭に苛立ちを感じつつ、ハクノは予定調和の裏切りと虐殺に巻き込まれ、しかし辺獄を抜けて地の底へと堕ちる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
セイバー顔のお約束、『問おう、あなたが私のマスターか』を再演して、赤いヒロインが主人公に寄り添うまでで、今回のお話は終わりである。
いやー、全然判らん。
幾層にもなった学園の構造、サブタイトルにもなっている辺獄の存在、詩人たるネロ(あの赤いのがネロなのは知ってる)との邂逅。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
このお話がダンテの"神曲"を模しているのは、ウテナの影響下に在ることぐらいミエミエで、ていうか『読めよオメー!』とばかりに大文字で描いてあるところだ。
となれば、お話は地獄の底をめぐり、人間と世界の悪を噛み締めながら進んだ果てに、愛と救済を獲得する…のかなぁ
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
ハクノは己が何であるか、世界がどんな形かもわからないまま、友に裏切られ世界に殺された。負け犬中の負け犬である。物理的にもどん底からのスタートなので、上がっていく話だとは思う
ハクノ(と視聴者)の感じているわけの分からなさは狙ったものであろうし、その混乱を整理し、世界と自分の真実を見つけていくこと、そのパートナーとなるネロと絆を深めていくことが、今後の軸になりそうだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
それは巨大で美麗で大げさな物語を貫通するシャフトであり、大事にして欲しい所だ。
そういうお話を広げるための混乱は、なかなか良く描けていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
まず冒頭の回想シーン?が意味わかんない。あれか、まどかが何度も見るワルプルギスの悪夢みたいなもんだな。実質まどか!
さておき、そういう混沌を再配置し自分なりの理解を作っていくと、作品が手元に近づくってのは確かにある
この感想も、叩きつけられた巨大なものを解体し、並べ直すことでこのアニメを自分の手元に置くための、一種の自己満足儀礼みたいなもんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
巨大な建造物も、説明してるのに説明になってない説明も、あっという間に崩壊する偽りの世界も、視聴者がピースを並べ直すことを期待して配置されてる気がする
それはまぁ不親切な作りであるが、同時に楽しい行為でもあって。(少なくとも僕にとっては)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
『よっしゃ、並べたろうやないかい』と思わせるだけのぶん殴り力は、いい感じにあったと思う。ワケワカンねーのでボン殴られるの、俺結構好きなんだよね。ここらへんは当然、個人の嗜好だけども。
そういう気分にさせられるのは、やっぱシャフトの美麗なるハッタリ力が好きってのがデカい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
意味もなく巨大で空疎でビカビカしたトンチキ建築物が、マニアックに世界を埋め尽くしている風景を見るだけで、心のどっかがウズウズするのだ。いやー、やっぱこういうシャフトはイイなぁ…。
崩壊する楽園として、シャープな学園風景を贅沢に作ってぶっ壊したのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
どこに出しても恥ずかしいイクニチルドレンなので、『学園という名前の檻』が出てくるだけで反射的に興奮しちゃうんだよね。演劇を意識した場面転換も、非常にそれっぽく。
現実/電脳空間、敗北の過去/復讐の現在、忘却/真実、原作/アニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
ハクノを取り巻く作品世界は多層的なメタ構造に取り巻かれていて、そこを行ったり期待することも彼の神曲の、大事な一分になるのだろう。
その語り口が、客席と舞台の区別を前提とする演劇っぽいのは、良いチョイスだと思う。
ビッカビカの色彩とか、美麗なる残酷の描き方とか、ぶっちゃけ『いつものシャフト』ではあるのだが、それが最大限生きる題材を選び、うまく板に乗せて始まった感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
石エミヤとか、完全に魔獣だったもんな、まどマギ最終話の。バロックでゴージャスでガーリィな雰囲気もどっか通じるものが在る
垂れ流しの説明ゼリフが混乱を助長する所とか、レオ・ハーウェイ登場シーンのわざとらしい解説力とか、華麗さを冷たい空疎さの添え物として使い潰す感じとか、そこら辺はやっぱりウテナっぽかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
出会うのは無力な花嫁ではなく、騎士にして導き手のストロングな皇帝陛下だけども。
状況がガーッと動いて全てを押し流していたので、ぶっちゃけキャラのことはあんま解らねぇ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
ハクノが憎悪人間であり、ワカメが良いやつだけど殺人者な弱いやつ、くらいか。ネロはさーっぱり人格見えんからな。はようイチャコラして、みんな素顔を見せろ。
文脈の言及という意味では、無限に繰り返される死、そこから抽出されるエネルギーというのは、"空の境界 矛盾螺旋"っぽくもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
あの話は小川マンションの外部から侵入した死の権化が、犠牲者の足掻きを決定機として全てをぶった切ったが、今回は犠牲者自身が主役である。
衛宮士郎の原型ともなった臙条巴が、Fateの最新スピンオフであるこのアニメに転生し、主体として為し得なかった『クソみたいに不条理な世界への復讐』を果たしに来たてのは、ちと強論か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
虐殺シーンがインパクトあったので、ハクノの『クソだぜ…ぶっ潰す!』ってモチベは共感できるのよね。
『存在するはずのない129番目のマスター』っていう唯一性の付け方も、ど真ん中中二病で好き。負け犬だし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
このどん底からどう這い上がって、クソみたいな世界をボッコボコにしに行くかは、結構楽しみなんだよな。魂に焼き付けられた形のない憎悪を、どう克服してくかも。
ネロも現状、刀ブンブン振り回す赤い服着た痴女でしかないので、いい感じのヒロイン力を早く見たい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
サーヴァントとして、ハクノの憎悪と復讐の道具になるのか、はたまたそれを乗り越えるパートナーになるのか。カルマ満載でやってくれると面白そうだ。ネロもな~、アヴェンジャー適正あるからな~。
神が創造した歪な楽園。そこに不要と断じられ、地獄の底に投げ捨てられた主人公が、同じく廃棄された女と出会い、天への叛逆を開始する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
こうして再配置してみると、ミルトンの"失楽園"っぽくもあるな。あるいは"火の鳥 鳳凰編"。我王くらいの熱量で、理由なき憎悪と取っ組み合いして欲しい。
神が創造した歪な楽園。そこに不要と断じられ、地獄の底に投げ捨てられた主人公が、同じく廃棄された女と出会い、天への叛逆を開始する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
こうして再配置してみると、ミルトンの"失楽園"っぽくもあるな。あるいは"火の鳥"の我王。むせ返るような憎悪を燃料に、ガツガツと美しい地獄を遡行して欲しい。
しかしそういう目で見ると、裏切りによって脇腹を刺され、後に蘇生したハクノは電脳化されたキリストであり、それがキリスト教最大の迫害者とタッグ組んで覚者を殴りに行く構図になるのか。ピーキーだなオイ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
そういう引用もガンガンやって、バリバリオシャレに無茶苦茶やってほしい。
というわけで、非情に不親切でわけが分からなく、パワフルな混乱に満ちた第1話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
『破壊された月の底から、神に見捨てられた男と女が地獄を這い登る』という骨子は掴み取れたので、そこを大事に見ていきたいかな。惨めさと痛みを、ガンガン表に出して欲しい。そういう意味で、ゴア全開なのは良い
作品の出来より、スケジュールまとまるかどうかが心配ではある。ただでさえ三週間遅れで、3月のライオンもあるしな…今回見せたリキの入れようが、最後まで続くと、最新鋭の残酷演劇としてとても良さそうなんだよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月27日
わけのわかんねぇのが始まって、来週も非常に楽しみです。
追記 EverlastingのLastか、The Last of UsのLastか、どっちかな。
FateEX LE追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月28日
『Last』には『最終』『最新』だけでなく、『継続する』『間に合う』などの意味もあるので、今回のアンコールで終わりになるかは判らん、というタイトルなんじゃなかろうか。
前回のアンコール記憶をネロだけ持ってると、なかなか悲恋だな。性別変わっても巡り合うのに。
でもEncoreに繋がる形ならLastingになるか。どーかなぁ。ループものっぽい匂いはしてるので、面白く見せてほしい部分ではある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月28日
……やっぱハクノ猿田彦の血族じゃん! そのうち世捨て人になって、世界の果てのドームでデンスケロボットと暮らすぞ。