からかい上手の高木さんを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
今週も手を変え品を変え、青春凶器で胸を抉るアニメがやってきた!
掃除したり、逆上がりしたり、風邪を気にかけたり、アホなクラスメイトに尾行されたり。全局面で必殺を狙ってくる甘酸っぱさの爆弾が、今週もいい感じに炸裂するエピソードであった。素晴らしいッ!
というわけで、今日も今日とて中学一年生がイチャコラするアニメである。基本線が一切ブレないのに、シチュエーションの横幅と人格の瑞々しさで、同じものを飽きなく美味しく食べれるのは、やっぱりすげぇ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
西片のバカ中学生力と乙女力、高木さんの戯れと気遣いが溢れていて、幸せな気分になれた。
西片はバカなので、高木さんに逆上がりを見せたい気持ちの理由は気づかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
汚いオッサンはパンツとか考えるが、やつはそうじゃない。ナチュラルにピュアに、逆上がりが出来る自分を高木さんに見せたいのだ。アホだ。
自分の慕情にすら気づかない愚かさが、しかしあまりにも純粋で眩しい。好きだ西片
『スカートで逆上がりはしないだろう』という浅はかな思い込みを、高木さんはぐっと踏み越えて今日も勝つ。常勝不敗であるが、彼女もまた勝てる算段を必死につけ、自爆寸前で恋の四ツ相撲に挑んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
アホ西片の眼には無敵に見えるが、視聴者には彼女もまた純粋で眩しく映る。好きだ高木さん。
作品内でキャラクターが共有する距離感を、非常に瑞々しく切り取りつつ、その純粋さから(良くも悪くも)距離をおいてしまう視聴者の第三者視点を、ちゃんと配置する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
この視差の把握、遠近法の表現こそが、この甘ったるい一生イチャコララブコメを楽しく飲める理由かな、と思った。
離れたレンズでピュアボーイ&ピュアガールを切り取るのが上手いので、風邪を引いている西片相手には、愛のからかいを必死に我慢し、シャレになる所とならない所の線引をしっかりやる高木さんが、クリアに見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
ジャンケンでも逆上がりでも、翻弄しつつ絶対に嘘はつかない姿も良く分かる。
ともすれば、特別な季節にいる特別な存在に接近しすぎてしまいそうな題材を、ちょっと離れた間合いから俯瞰で切り取るシーンが巧いからこそ、二人の必死さ、若さ、愚かさ、純粋さが素直に飲める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
ヒキすぎれば当然熱も下がるわけで、クローズアップの巧さもある。じゃないと、こんなに砂糖吐けない
高木さんが「えっち…」と言うシーンはまさに勝負コマで、キッチリ一発で殴り倒さなきゃいけない所なんだが、可愛く可憐にセクシーに、見事にキメてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
勝てる所できっちり勝ちに行くからこそ、細かい所の仕掛けが機能するのだ。クルードとテクニカルは両方大事なのだ。
ドラマ的な遠近法の巧さを、ちゃんと絵的な遠近法でも表しているのが、なかなか良いところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
理科室で語らう二人を、ヒキで撮りつつフラスコをナメるシーン。別のカップルを見て揺らぐ心が、曲面ガラスで歪んで切り取られる。
自分の気持ちも恋の意味も一応知っている高木さんと、なーんも知らないからこそ高木さんが好きになった西片。二人の間には壁があって、フラスコの首が間に挟まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
グーッとカメラが動いて、実質的告白がまた行われて、二人の距離が近づく。カメラがもう一度理科室を横に切り取る。フラスコがない。
のっぺり展開させれば起伏も興奮もない、ありふれた(全くありふれていないがッ!)中学生の日常。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
そこをちょっとバロックなカメラワークとレイアウトに、弾むような劇伴を絡めて仕上げてくるのは、まさに熟練という感じだった。
変なことやってんのに、悪目立ちしない。凄い。
風邪の微熱に浮かされて、超絶美少女としての高木さんをクリアに見つめる西片の視線と、細やかな仕草を丁寧に切り取るクローズアップの合致。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
ありふれた日々の中にみっしり詰まったときめきの物語を、充実感込めて味合わせるためには、やっぱ凄い工夫とセンス、技術がいるのだなぁと思い知った。
そういう微細視の目線を持たなくても、24分スーッと作品の空気を飲んで、さんざん砂糖をはいていい気持ちになれるのが、本当に凄いわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
そういうさり気なさは、やっぱり細かい所を丁寧に丁寧にやんないといけない。西片と高木さん、彼らのいる世界が羨ましく懐かしいのは、大変なことなのだ。
やっぱ、二人が優しいのが良い。先生の忠告で静かになれるほど大人じゃなくて、でもお互いの顔をじーっと見れるくらいには子供でもなくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
少年と青年の中間にいる、アンバランスで危うい西片と、そこから半歩先行する高木さん。世代の危うさを睨みつつも、ふたりとも根本的な人間が良い。
甘酸っぱいシチュエーションを乱打(ラッシュ)してきて、分かりやすく視聴者を悶えさせつつ、高潔な倫理の部分はちゃんと踏まえる。無神経に踏みつけ、乗り越えさせない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
そういう遠近法も、しっかり見据えている作品なのだろう。そこ、マジ大事だからありがたい。
キャラの人格を見せるパーツの選択が、いちいち高品質なのも良いところだ。露骨に"マーマレードボーイ"っぽい少女漫画アニメを、食い入るように見て風邪を引く西片。ヤツの乙女力は底なしか…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
胸キュンラブコメの声優を主役と重ねることで、無自覚なロマンスの意味を裏書きするのも巧い。
西片が乙女っぽい男子なのに対し、眉毛ちゃんは男子っぽい乙女で、普段は交わらない彼らの世界がラストに接触したのは、とても面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
『第三者視点から見ると、そりゃー彼氏彼女だよな!』ってのも確認できたし。三人の間にも成熟度の差があって、恋への態度が違うのも良い。
からかいで繋がったピュアボーイ&ピュアガールも、女の子同志のアホな青春を堪能する三人組も、それぞれの物語があって、それぞれの喜びがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
普段は離れているそれが、実は同じ世界を共有していたと確認できるラストは、作品世界の奥行きがぐっと広がる、良い描写だったと思う。
まぁ濃厚イチャコラ汁を窒息寸前まで流し込まれるのは、楽しいけど苦しいからね…別の味わいがある三人組が出てくることで、空気が変わる仕事はデカい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
聞くところによると別作品を入れ込みしているそうだが、彼女らを変則記号として配置しようと決めた眼、ほんとに鋭いな。むっちゃ機能してる。
というわけで、高度に計算されたミニマルなラッシュで、脳髄を砂糖味に染め上げるエピソードでした。んーむ、実質五分アニメ×4の構成が、いい具合の畳み掛けになって、脳髄を焼いてくるな…素晴らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月29日
ホント、西片はカブトムシ本気で採集しそうで良いなぁ…小学生ポイント高いよ、逆上がりホント…