TRIGGER - before the Radiant Glory-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
その日、俺達はTRIGGERに恋をした。
アイナナがその背中を追いかける無敵のライバルユニット、TRIGGERの結成秘話を追う番外編、Youtubeで大胆公開。男と男のヒリつく出会いが、短い尺に超圧縮還元であり、マジ必見。
今見ろ!
https://t.co/KPdFqSxm9i
いいアニメだった…マジで…。(感想終了)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
ってのも芸がないので、色々と切れ味鋭い短編に脳髄の八割をぶっ飛ばされたが、なんとか言語化していこうと思う。
尺が短いことを最大限利用し、スパッとこっちの首を切り落とすシャープな物語に仕上がっていた。ダレが一切なく全編見せ場。すげー。
とは言うものの、スーパー派手なことが起きるわけではなく、顔が良くて性格の悪い男二人が、顔が良くて性格の良い男一人を仲立ちとして、TRIGGERの絆で結ばれちまうだけの話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そのシンプルな背骨が、異常なほどに太い。『恋』と言い切ってしまうほどの熱量が交換されるのが、しっかり肌で理解る
元々アニナナの情報圧縮力、画面から漂う詩情はかなり強いし巧いのだが、時間が限られる分かなり決定的にねじ込んできて、濃度が高かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
反目する男たち、譲れないプライド、そこを譲れる龍之介の器量、固めの盃とダンス、一発で惚れ込む男たち、世界を飲み込むTRIGGERの一発。完の璧である。
公開タイミングも非常に良くて、アイナナが本編で大きな挫折を経験したからこそ、そこから立ち上がる時どうしても目に入る高い高い天の星、TRIGGERの背中は意味が大きい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そこを目指してあの七人が立ち上がるのは、まだアイドルじゃない彼らがTRIGGERを見つめるラストシーンからも予測できる。
その時、TRIGGERの気高い強さがどこから出てくるのか、知っているのはデカい。アイツラは譲れない自分を抱え込み、お互いトゲトゲした状態で出会い、酒と踊りで分かり合って、TRIGGERとしての相手と自分に惚れ込んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
だから、二年間で天の高みを掴み取るところまで行けたのだ。
事務所の強いバックアップがあるとは言え、それだけに踊らされるTRIGGERじゃないことは、このエピソードが太く見せてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
みんな運命と家族の不自由な鎖に縛られつつ、そこに意志の銃弾をぶち込んで自由をもぎ取っている。アイナナも、その強い道に踏み出すことを、挫折の先に期待されている。
そういうタイミングで、この話が来る。TRIGGERが戦えたんだから、アイナナだって戦える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そういう確信をこのタイミングで、番外編から与えてもらえるのは、ホント凄く幸福なことだと思うし、そう信じられるだけの熱い魂が、この短いエピソードにはギュッと詰まっているのだ。
本編の中でTRIGGERへの信頼感、アイナナのボーイ達も受け取った奴らの本気を、ちゃんと見ていたことも大きい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
今回話しの真ん中に座ったことで、TRIGGERは『プライドと実力を兼ね備えたライバルユニット』ではなく、『歴史と人格を持った一アイドル』として描けるようになった。
本編ではツンケンしている彼らにも、アイナナの連中が築き上げたような絆があり、優しさがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
冒頭、『Deep River』に潜って見せる、楽と天の柔らかな表情。それは『ライバル』である間は見せられない、無防備で優しい素顔だ。
そして僕は、彼らのそういう顔こそが見たかったのだ。
男たちはなぜ、そんな顔ができるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
それは世界の抑圧が強いからであり、そこから開放してくれる銃声をTRIGGERが唯一ぶち上げたからだ。
あおきえいの映像センスが唸る今回、とにかく色彩設定が良い。TRIGGERに出会うまでの三人の鬱屈が、重苦しいレイアウトと灰色の世界にきっちり刻まれている。
方言という個性を矯正してくる八乙女パパとか、いつの間にかセンターが決められている息苦しさとか、台詞とドラマで説明する部分はしっかりやりつつ、短い時間で『あ、コイツラ苦しんでる』と判るのは、やはり画の強さが太いからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
押さえつけられて、押さえつけられて、そして男たちは出会う。
性格悪くて顔の良い男たちがバチバチぶつかりあうシーン最高人間としては、アバンで見せたあったかな記念日のと同ポジを活かし『あの時、俺達は最悪の出会いをした…だが、それは最高の運命でもあったんだZE…』と語ってくる接触のシーンは、マジ最高だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
性格悪くて顔の良い男のバチバチ好きー!
バチバチが好きなのは、嘘のないぶつかり合いの後に魂の共有が待っているからだ。迷わず本音をぶつけ、仲良しごっこをとっとと破棄する天と楽のハードコア友情スタイルに、悩める最年長・十龍之介がぶっこむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
ここにも周囲をよく見て、傷突くことを恐れず嵐に飛び込み体を張れるお兄やんがいた~!!
興奮をそのままキーボードに載せてるので、そろそろ何言ってるか分からなくなってきたがそのまま続ける。俺はTRIGGERの銃弾に、心を撃ち抜かれちまったからYO…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
ウチナーグチが本気すぎて龍之介が言ってることなかなか分からないけど(ありがとうTUBEの字幕機能)、優しいことは判る。
『父親』に道を定められ、あの深い川の底に流れ着いた二人の男。対して龍之介は、借金を返し家族に幸せを運ぶため、『アイドル』になった男だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そういう彼は、これから魂のブラザーになる仲間を、何も交換していなくても見捨てることは出来ない。最年長であることを活かし、間に立って酒を出す。
それは男と男が魂を繋ぐための儀式、任侠の兄弟盃である。運命に約束された彼らは、つまらない束縛を離れて魂の目で見れば、お互いが掛け替えのない仲間であることを理解できる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そのために、龍之介が差し出した魂の水(アクア・ウィターエ)は軽い酩酊と、魂の渇きからの開放を連れてくる。
アイナナの男たちらしく、彼らは皆『家族』に縛り付けられている。愛ゆえに、あるいはその反発としての怒りゆえに、彼らはなかなか素直になれない訳だが、龍之介が間を取り持つことで、その視界と運命が開けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そのための儀式として、林檎とTRIGGERに酔うあの宴席は、とても良かった。
真ん中に立つ天の圧倒的な『華』、親への反発を推進力に変える楽の悪な魅力は、お人好しの龍之介にはないかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
事務所に与えられたキャラゆえに、その底なしのニンの良さを公開することも出来ない。ただ、あの決定的な瞬間、争いが嫌いな龍之介の優しさが、決定的な仕事をした。
それは本当に立派なことで、光り輝く才覚をTRIGGERが天に刻むためには、見えない助けが絶対に必要だったのだと、脳髄に焼き付けてくるシーンだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そういう、サードマンの最高の仕事をしっかり見せてくれるからこそ、僕はこのアニメが好きなのだ。
龍之介が差し出してくれた真心を飲み干して、二人のトンガリボーイは警戒を緩め、自分を縛っていたジャケットを脱ぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
裸の魂で一緒に踊れば、一発で理解っちまう。俺達がTRIGGERになるしかない、そういう運命が今、この地下酒場で渦を巻いちまっていることが。
何しろ短い尺なので、性格の悪い男たちが魂で惹かれ合うシーンを、台詞の掛け合いではやれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そこで『踊り』に全てを託し、身体のうねりが理屈をぶっ飛ばして魂をつなげちまう展開にしたのは、説得力の意味でも、『アイドル』というテーマにとっても、素晴らしく良かった。
トリガーは歌って踊る存在だ。彼らの身体がそこでうねるから、女の子(もオッサンも、ジジイもババアもガキも)引き込まれる。魂を撃ち抜かれて、TRIGGERに恋をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
『アイドル』は、アニメーションという身体性が極端に薄いメディアに切り取っれても/だからこそ、身体を以てコミュニケーションする
そういうTRIGGERの、『アイドル』のあり方を、ダンスシーンで魂が繋がっちまう強引な展開に信頼して預け、『この世界の男たちは、汗をかいて女(と男)を魅了しちまうんだぜ!』と刻んできたことが、僕は凄く良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
このアニメは、『アイドル』のアニメなのだ。
かくして男たちは反目を乗り越え、自分を縛っていたつまんない思い込みと抑圧をぶっ壊し、TRIGGERに、TRIGGERである自分自身に恋をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
灰色の世界で他人に噛み付いている時、方言を禁じられてへこんでいる時、彼らはあまり自分を好きになれなかったと思う。
でも、三人が出会い、盃を交換し、共に踊った瞬間…TRIGGERが生まれた瞬間、彼らは真実の自分に出会って、それを好きになれたんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
TRIGGERはそういうありふれた運命を、ぐっと魂に惹きつけてくれる特別な存在なのだ。問答無用で、本物の自分に出会えちまうのだ。
そういう幸福をステージから、沸き立つ確信の矢に乗せて放出するからこそ、TRIGGERは世界を魅了する。アイナナが目指す『アイドルのてっぺん』足りうる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
無論、天に触っても彼らは自由ではない。事務所、あるいは『家族』に縛られ続けている。
それでも、あの時繋いだ絆を信じ、ファンの前でプロの仮面をかぶって走り続けたからこそ、彼らは『アイドル』であり続けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
義務感や虚栄心ではなく、仲間が好きで、仲間が好きな自分が好きだと確信できるから、『アイドル』を続けていられる。
そういうTRIGGERの作動原理が、しっかり判る話だ。
そしてそれは、これからあの大敗北の後広がるアイナナが、既に手にしている光でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
TRIGGERみたいにバチバチしなくても、固めの盃はまだ果たしてなくても、アイツラもまた、運命に導かれて出会い、魂の何処かが響き合っちまってる。
理屈じゃない運命が、鼓動を始めている。
その行く先として、TRIGGERの誉れある立ち姿があるのなら、幾度挫折しても、すれ違っても、これからアイナナに恋をするだろうアイドリッシュセブンの道を、太く太く信じることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そういうところまでしっかり貫通してくる、短くて太くて、圧倒的な貫通力のあるエピソード・ゼロだった。
俺は『理屈を蹴っ飛ばしてとにかく駆動する、運命の物語』の勢いってのがマジで大好きで、この話にはそれをビンビンに感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
尺が短く、展開がやや強引とすら思えるからこそ、余計なものを排除して魂と魂で出会っちまった男たちの駆動音が、高らかに脳髄を揺さぶってきた。
大げさかもしれないが、俺もまた、TRIGGERが押し流された圧倒的な出会いみたいなものを、このエピソードから感じ取ってしまったのかも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そら、このアニメ見たらTRIGGERに恋するよ。恋するよホント。
みんなも、TRIGGERに恋するためにこのアニメ、ぜひ見てくださいホント。
というわけで、尊敬に値するライバルユニットが、いかにして始まったかを簡勁にぶっ込むことで、現在進行系の出会いの物語を走る主役たちが、何を目指して突っ走るかのロードマップまで書いてしまうという、非常に欲張りなエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
いやー、最高だな。点数で言うと二億兆点。
コレ見たら、今後本編でTRIGGERを見る時も『あ…あの地下の出会いを経て、彼らは天に辿り着いたのね…』って思っちゃうわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
そしてそれを目指してるアイナナボーイ達も、『あ…尊き天の示極星(シリウス)を探して、彼らも走るのね…』って思っちゃうわけでしょ。
それは強いよ。尊敬は最強。
ダーッと勢いに任せて書いて、かなり乱れた文章になった自覚もあるが、まぁ構わねぇ。これが俺の、本当の気持だ…(貧弱な胸板大公開)。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月17日
書き続けていると、どんどん妄言の渦に飲まれそうなので、これで終わりにする。言いたいのは、最高ってことと、見てねぇやつは全員モグリってことです。見ろ!!