アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
春の嵐がやってくる。運命を載せた黄金の風が吹くとき、少女はアイドルと出会う!
出会いのときめきをギュッと閉じ込めた、非常に運命的な第一話。ポップでヴィヴィッドな雰囲気を、シンプルで力強いガール・ミーツ・ガールでまとめ上げていた。
というわけで、アイカツ新段である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
女児アニ御三家が揃ってリニューアルをかけるこの春(Hugプリは一足先に始動してっけども)、アイカツもフレンズとして新生。
『二人』であることを真ん中に据えたシリーズは、その『二人』が出会い、ステージが始まって物語が動き出すまでを色濃く描いてきた。
話の展開はかなりベタ足であり、天真爛漫なピンクと真面目風味のブルーが運命的に出会い、目と目があった瞬間に奇跡が動き出すという、予感と期待に満ちた運び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
一通りマッチングが終わった後、祝福の鐘が鳴り黄金の風が吹き鳩が空に飛び立つ演出が、極限ロマンチックで良かった。
しかしベタな出会いの物語だからこそ、個別の切れ味は大事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
キャラクターが何を芯に据えているか、世界は何を軸に回るかをちゃんと見せればこそ、女と女が出会って運命が開始っちまうドキドキは、切れ味鋭く届く。個別のキャラがちゃんと書けてこそ、『二人』が出会った特別さは際立つのだ。
そういう視点で見ると、まずピンクとブルーの色彩の対比が、コンビ感を強く出していていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
全体的な印象もソフトとシャープで棲み分けて、しかし共通点もあって、コンビになるべくしてコンビになる必然性が、デザイン段階でしっかり見えた。
『わかり易さ』は相当重視してるのが伺えて、主役であり特別な存在であるあいねは、なにかする度に効果音が鳴る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
彼女が中心に座るこの物語自体が、元気に弾む明るい物語だと、彼女を描くポップな筆が伝えてくる感じだ。良い意味で『漫画っぽい』というか。コミカルでパワフルな感じ。
あいねは運命に巻き込まれるようにアイドルになっていく、白紙の主人公。みおはバディであると同時に、あいねを『アイドル』に引き寄せていくメンターでもあるので、アイドル業界には一日の長がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
それは知識や実力もそうだし、アイドルとしてのスタンスもそう。クソマジメでいつでも真剣。
テンポの早い展開の中でも、キャラクターの根っこを細かく見せる努力は随所に見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
あいねは『友達』に強いこだわりがあって、あっという間に友だちになったみおが困っているから、ステージに立つ。
そしてより多くの人と『友達』になれるという予感を刺激され、『アイドル』へ飛び込む。
今後も『友達』はあいねにとって特別なパワーワードであり続け、つまり彼女を主役に据えるアイカツフレンズにとっても、大事な言葉になるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
その一手目となるあいねとみおの出会いが、明るく楽しくちょっと真剣で、いろんな可能性に満ちたモノとして描かれていたのは、非常に良かった。
みおは未知なる『アイドル』の魅力を、真剣に仕事をこなす姿で見せつつ、固さだけではない誠実な性根も見せてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
衣装を着替えて、カメラを前にした瞬間、『友達』はなにか特別な存在に変わる。河原での撮影シーンでそこら辺の空気の変化を、ちゃんと見せれたのは良かった。
みおのアイドルとしての武器は『直感』のようで、バッグの色を変えて撮影を良くしたり、フレンドステージの相棒にド素人を選んだり、とにかく自分のセンスを信じて堂々と意見し、行動する姿が目立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
あいねの純朴な行動力ともまた違う、信念を感じる立ち回り。
それはあいねより一歩先に『アイドル』になったからこそ持ちうる、余裕と確信。強い信念がみおを支えているし、そういう輪郭のカッチリした世界観に、あいねの真っ白な才覚が飛び込んでくることで、化学変化も起きる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
それはあいねにとっても、新しい世界との出会いだ。
天然と生真面目、ピンクとブルー、素人と経験者。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
正反対の二人だからこそ、彼女たちは運命的に出会い、お互いに欠けたものを相手に見つける。
そういう運命的な出会いが、ちょっと濃い口の演出とよく噛み合って、パワフルに駆動していたと思う。やっぱ第1話は『出会っちまった』感大事な。
女と女が出会うためだけに設えられた森とか河原とか階段とか、セッティングがいちいちロマンス全開でよかった。今後二人は、二人三脚でアイドル街道を走りつつ、ドンドコ距離が縮まり、ドンドコ運命を駆動させるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
それはシンプルながらも、力強い物語の土台だ。
あいねがアイドルと出会って見つけたもの、客席のリアクションがちゃんと特別なものとして描かれていたのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
今は『友達』を増やす手段でしかないアイドルも、アイカツ続けていく内に個別で特別な光を放ち始めるだろう。その予感は、既に彼女の瞳の中にあるのだ。
出会った二人が走る道の先、アイドルのてっぺんで待つ『ダイヤモンドフレンズ』がちらっと顔見世していたのも、物語のロードマップを書く上で大事だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
今回は軽く触れただけだが、早速次回切り込んでいくようで。どういうキャラになるか楽しみだ。相当『ヤバい』予感がする…声あお蘭だし。
ステージングは3Dモデルのレベルが出だしから高く、非常に可愛らしかった。表情をちゃんと作って、観客席に届ける『アイドルの舞台』になってたのがいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
動きをちゃんと差別化し、あいねとみおのキャリアの差をステージングで魅せていたのも、説得力があってよかった。
反面、音楽はちょっと切れ味が足りないというか、トレンド最前線の半歩後ろを女児アニレイヤーから切り取るアイカツイズムが、ちと薄れた感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
女児相手だからこそ最新鋭という、ミスマッチにしてベストマッチな感覚が好きだっただけに、今後選曲がどうなるかは気になるところだ。
初手なので安牌を切ってきたのかも知れないし、今後もこういう路線で抑えていくのかも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
MONACA、ONE TRAPから楽曲担当を引き継いだDIGZ MOTION SOUNDSが、冒険心とクオリティを両立させてきた実績を引き継ぎ、発展させていくことを願いたい。
出会いの物語を強調するべく、何かと瞳と瞳がぶつかって一瞬動きが止まり、相手に見とれて頬を赤らめるリアクションが丁寧に描かれていたのは、なかなかに雄弁だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
出会いがあんまり運命だから、思わず動きが止まっちゃう。ロマンスの文法を巧く使ってきたと思う。
それが光の中での邂逅となり、エモさを川に流した岸辺での語らいとなり、祝福のベルが鳴り響く中での踏み出し、繋がる手と手になるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
ほんと鐘をリンゴンリンゴン鳴らすのは『うおぉおお!! 女と女が出会っちまった~ッ!!』という叫びが演出に乗っかってて、かなり好き。
というわけで、『フレンズ』が一番大事にしたいものをしっかり描きに来る、出会いの第一話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
『とにかく、女と女が出会って運命が動き出したからッ!』と、メインに絞ってドカンと伝えてきたのは、ベーシックなパワーを感じられていい。
この足腰の強さで走っていく内に、色々変則的な魅力とか、『フレンズ』が取りこぼしてしまうものへの気配りとかも、駆動を始めるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
だがそれは、まず『フレンズ』のベーシックをしっかり打ち立てた後追うものではある。
『この作品は、こうだ』という芯なしで色々やっても、迷うだけだ。
今回見せた出会いの強さ、二人の運命力を全面に押し立てていくのか。はたまた、別の角度からの立ち回りを見せるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月5日
そこら辺の舵取りも楽しみだが、まずはシンプルで強いブロウを一発、真ん中にねじ込んでくる第一話であった。
アイカツフレンズ、なかなか良いです。来週も楽しみ。