PERSONA5を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
学校という監獄の中で、教師という暴君が暴れまわる。大切な心と体を踏みにじり、思いと誇りに唾を吐きかけられ、ついに少年たちは一線を越える。
無法には無法を以て法と為す。悪しき心を盗み去る仮面の怪盗団が、ついに決起するまでを描く第3話。
というわけで、鴨志田のヘイトアーツが轟々と唸る第3話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
権力を傘に着て暴力、隠蔽、強姦。自分が自殺未遂に追い込んだ相手の名前も覚えてねぇ、その責任は親友におっかぶせる。
高等技術のオンパレードすぎて、相当酷い目にあってもらわないと納得出来ない所まで来たぞ…死ねばいいじゃない!
って思わせて、超常パワーで己の正義を為す主人公たちと視聴者の感情をシンクロさせるために、生っぽく圧力あるヘイトアーツ使ってるわけで、なかなか見事な運びだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
悪党だからといって、かっちぇペルソナ呼び出したからといって、法を越えた超暴力を振るうリスクは変わらない。
どんだけ灰色のクソでも、皮一枚日常を保っている『常識』や『遵法意識』という檻。それは自由を奪うと同時に、平穏を保つ鎧でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
わざわざそれをぶち壊し、非日常に全力で飛び込んでいくだけの理由が、一体どこから生まれるのか。
とびっきりのクソ野郎のクソからというのが、一番納得行く。
なので今回主人公達は規範を前に思い悩み、なんとか人間サイドで状況を打破できないか頑張る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
聞き込みをし、説得をし、無力な学生の立場から精一杯戦ってみる。
しかし恥を捨てた大人の、本気の悪徳はあまりに強力で、権力を振り回されて日常から追い出されそうになる。
そういう無力とフラストレーションを弾き飛ばすのが、パレスというもう一つの現実であり、己の心から生まれた超常の力ペルソナである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
タメたからこその爽快感、どん詰まりを打破してくれる唯一の武器。主役の特別な能力に、ちゃんと特別な実感と決意、唯一性を与える運びになっていた。
ほんっと鴨志田の悪徳の、生っぽさと圧力は凄い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
作品が壊れるギリギリまで露骨なセックス・メタファーに踏み込んだ、嫌悪感と暴力性をじっとり見せる演出が、ヤダ味を大加速させている。
エロいんだが喜んではいけない。罪悪感を怒りに変換させる仕込みも随所にあって、なかなか巧妙だ。
やっぱこういうピカレスクロマンは、真っ当な手段を一通り試した上で悪徳を選び取る流れが大事だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
『もうそれしか手がない!』って所までしっかり攫った上で、ようやく選択される最後の弾丸だからこそ、無法は安易な逃げ道にはならない。精神的殺人のリスクも飲み込んで、それでもやるしかねぇ。
そういう部分ちゃんとやって、タメてタメて怪盗団結成! 予告状貼り付け!! で次回に繋ぐのは、いいカタルシスへの準備だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
今後様々な冒険が乗っかる土台になるので、しっかり固めるのは大事よね。しっかり固めすぎた結果、鴨志田の洒落にならなさも凄いことになったが…。
まじ『とっとと死ね!』としか思えないクズっぷりだが、そんなクズでも命は取らない。それがピカロ最後の一線であり、超常の力を振るう異能者の倫理でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
何が許せて、何を許せないのか。その線を引いた上でアクションを回してくれると、色々惑わずにすんでありがたい。倫理観の共有は大事。
そこら辺がスムーズに流れるよう、設定を説明し問題を解説して群れるモルガナCHANGは、非常に良いナビであった。現世モードもかわいいねウフフ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
ペルソナ周辺の設定を垂れ流すだけでなく、もっと基本的な倫理として何が問題で、何を決断するかモルガナがまとめてくれっから、決断点が見えやすいのね
そんな流れに巻き込まれ、親友を混おろうとしてズタズタにされる杏殿。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
『強い』ヴィジュアルが仇となって、なかなか友達ができない設定は面白い。
元犯罪者、不良、高嶺の花。怪盗団はみんなレッテルを貼られ、阻害され、それでも守りたい大切なものがある。それを踏みにじられたからこそ覚醒する。
鴨志田が妄想してた半裸の杏、妄想の白で囲われた都合のいいポルノ奴隷を、コケットな衣装を着た杏自身がぶっ倒すのは、なかなか示唆的だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
何がセクシーで、それを誰が使うかは、あくまで自分で決める。性の自己決定権を振り回し振り回されたカルメンが彼女のペルソナなのは、なかなか絶妙だ。
深層意識を掘るペルソナの設定上、リビドーは避けて通れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
杏のキャットスーツは薄汚れた欲望への自衛であり、『こうあるべき』という暴力(その最悪の持ち主が鴨志田だ)への反抗でもあろう。
エロい格好しているのはそれがカッコいいからであって、アンタを勃起させるためじゃないよ、と。
そういう蓮っ葉というか、(『男』の一方的な視座から見ると)聞き分けの悪い自分を、杏は灰色の日常に閉じ込めてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
パレスでの戦いは、法と常識に抑え込まれてきた真の自我解放戦線でもある。今後加わるだろう新たな仲間も、なかなか厄介な鬱屈抱えてそうだなぁ…楽しみだ。
キモい視線への自己防衛は同時に、殺されかけた友人への私憤であり、クソが王様顔でのさばる不正義への公憤でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
人に見えない心の迷宮での戦いが、社会正義とどう接続されるか。心の回答団の描写は、個人的なものと社会的なもの、二つの乖離と融和を見据え行われることになる。
『世間なんて関係ねぇ、俺達やりたいようにやる!』なのか、『それでも、世界がゴミ溜めだなんて思いたくねぇ』なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
ザッピング形式で挟まれる未来の尋問シーンを見ると、世間様は怪盗団の真なる正義をなかなか認めてくれない…どころかギガバイオレンス執行してくるけど、そこにどう繋ぐか。
その試金石としても、鴨志田事件の始末は大事になると思う。何しろ怪盗団最初の事件だから、組織のアイデンティティ、作品のテーマが一番色濃く出るだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月21日
タメは最高にうまく作っているし、賊達に共通する正義と鬱屈も急ぎ足の中ちゃんと見える。このジャンプボードをどう飛ぶか、来週も楽しみです