ひそねとまそたんを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
小学生ヤンキーとの確執もなんかいい感じになり、ついに本格始動なDパイ生活。ナチュラルな構えから投げ込まれるセクハラに根性の悪さで反発しつつ、迫る基地祭！ 謎のフォレスト！！ 唸る嫉妬と開き直り！！！
そんな感じでお送りするひそまそ第三話。
というわけで自衛隊青春お仕事ドラゴン丸呑みピッチリスーツヤクルトアニメ、名前を巡る第3話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
"ゴドーを待ちながら"よろしく、不在であるがゆえに気になる『フォレスト』で引っ張り、後半は基地祭の空力アクション、関係性の変化でグイッと持ってく。相変わらず変な構造した面白いアニメだ。
身内向けのスラングバリバリなパイロット組に、当然ひそねは馴染めない。愛機は生物特有の気分屋っぷりを発揮し、横並びで飛ぶのは難しいし、生臭い男社会に溶け込むには色々トンガリすぎている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
それでも、ドラゴンと巫女はスコードロンと肩を並べて飛ぶ必要があり、どう馴染むかが大事になる。
TACネームはひそねがスコードロンに向かい入れられた証であり、まそたんを誘惑する昔の女、謎の『フォレスト』と同じ土俵に乗っかる証明証でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
己の存在証明を求める青臭いボーンが太く通っているのだが、その調理法は胃液とヤクルトと性格の悪さにまみれて、独特の味がする。
ひそねが極めて鈍感なマジレッサーなのが、結構ギクシャクした状況をそこまでストレスに感じない強い足場になっていると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
起きている状況を冷静に腑分けしていくと、なかなかヤバいわけだが、ひそね自体がそのヤバさに気づかない、拘泥しないので、サクサク進んでいく感じ。
アクの強い仲間に負けないくらい、つうかそれ以上にひそねも良い性格してて、防人の義務とか責務とか背負う素振りは一切横において、まそたんとのパーソナルな関係で飛んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
衛士というよりシャーマンな仕事なので、トランス対象との個人的な距離感こそが最大の眼目ってのは、納得も行くが。
ひそねから見た『フォレスト』は『彼氏の昔の女』なわけだが、まそたんにとっては『ごすずん』である。まそたんが時々見せる駄犬っぽさが可愛くて好きであるが、巫女と竜の見ている世界は当然異なる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
竜が気づいた仲間の不調も、アホなひそねは受け止められない。まそたんは優しいねぇ…偉いねぇ…。
TACネームと機動飛行によってスコードロンに馴染んでいくように、まそたんとの距離も近づいては離れ、少しづつ変化していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
第2話で名緒相手にいろいろぶちまけたように、ひそねのマジレス力を適切な場所、適切な言い回しで使うことが、環境をちょっとづつよくしていく話なのだろう。
まぁそういう変化の源泉をひそねが自覚してない（自覚しちゃうと話が終わる）ので、当分は空気読めない口からクソ垂れ流し人間の描写が積み重なるんだろうが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
名緒が毎回、ひそねの言語凶器の犠牲者になっているのがかわいそうだ。そら殴られるわ…。
まそたんは言語によるダイレクトなコミュニケーションが不可能な『異物』であり、傷ついた仲間を気遣う『隣人』でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
繋がる手段は『なんとなく』しかなく、しかし確かに繋がっていく。
コミュニケーション不全の種を孕みつつ、なんとか巧く飛んでいくしかないのはスコードロンだけの問題ではない
三年経っても、『フォレスト』が飛べなくなった理由、まそたんが飲み込まなくなった理由はわからない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
ドラゴンがどういう気持ちで生きているか、巫女にすら分からない。
なんとなく収まるところに収まった風だが、ディスコミュニケーション地雷はあらゆるところに埋まっている。
それはTACネームを貰ったひそねも同じことで、今後も口から出る地獄でさんざん場を荒らすだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
言葉があってもなくても、理解り合えないし理解り合える、不愉快で不安定なバビロン。そこをどう飛んでいくのかってのが、マジレス人間と竜のバディーストーリー、その眼目なのかもしれない。
『フォレスト』の不在で引っ張る構成は、ある程度以上の強いキャラを森山に求めるが、生々しい体型の変化、たくましき『母三年目』の図太さがみっしり骨についていて、面白いキャラだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
斎藤千和のサバサバした声質、そこに潤う微かな色気がキャラとマッチして、とても良かった。
『フォレスト』と『パーシモン』が三年前に見た光景は、今ひそねと名緒が飛び込んでいく風景だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
主役たちのドタバタ青春喜劇からちょっと離れたところに、かつての主役を配置して苦味を出すのは、結構好きな作り方だ。そこでトライアングラー主成分なのは、岡田麿里脚本っぽい喉越し良い生臭さか。
あ、今日の脚本小柳啓伍だった。スタッフで作品読む偏見やっぱダメだな！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
しかし『岡田麿里っぽさ』をどれくらい意識・共有しながら作ってるかは、外野席のスケベ根性ながら気になるところではある。
ひそねと名緒は男ではなく、まそたん、あるいはDパイの地位を巡って三角関係にある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
お互い気合は空回り、言葉はドッジボールな関係が、今後どう変化していくか。そこに注目しておけよ、っつーサインだったのかな、三年前組のちょっと苦いシーンが挿入されてるのは。
最初は遊びにしか見えない名緒のダミー作りが、基地祭の看板になったり、パイロット不在を覆い隠したり、なんだかんだ役に立つ運びが好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
地べたに張り付いて飛べない、不格好なダミー。ひそねはそういう痛みにまったくもって鈍感だし、傷をえぐりすらするが、負けずに名緒には生きて欲しい…。
コミカルな描画とヤンキーバリバリな負けん気で、名緒は立ち位置の惨めさに染まりきらない、いいキャラになっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
しかし飲まされる苦味が半端ないのは変わらんわけで、しばらく固定の負け役やらせたら、どっかでズバンと逆転ホームラン打たせてやってほしくもある。
ひそねが周囲の空気を飲まず、肺に溜まった自分の空気だけを吐き出すことで状況がちょっと良くなる構図は、ここ三話連続している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
吐き出した分、無意識に外の空気を吸ってちょっとずつ変化していく話なんだろうし、『空気見えないキャラ』であることが彼女の（ひいてはこのお話の）味でもあろう。
しかしまぁ、それ一本だとどうにも偏るわけで、どっかで自分の肺の中ではなく、世界で流通してるイラガっぽい空気を吸い込み、それを取り込んでいくのメインの話もやって欲しいところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
…TACネームを看板に、共同体に参入していく今回は、もしかすっとそういう話だったのかもしれんが。
相変わらずミリタリ関係の描写は冴えており、冒頭の飛行訓練シーンは壮大で爽やかであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
基地祭のみっしりした感じ、その裏で幹部が竜を見てヒソヒソしている塩梅とかも、なかなかいい具合。今はのんきにダメ飛行隊やっとるけど、まそたんが救国兵器としてマジ顔で飛ぶ回も来んのかなぁ…。
個人的には、まそたんが身勝手で優しい『動物』であり続けてくれてるのが好きなので、あんま人間サイドの暴力行使には使わんで欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
軍として自衛隊を書くにはいろいろナイーブな要素もつきまとうし、そこを突っつく話でもないとは思うが。そういう生臭さをクッションするためのドラゴンだろうし。
そんな感じの、コミュニケーションとディスコミュニケーションの三角形なお話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
過去を匂わせることで、まだまだ不穏な未来への可能性をちらっと見せるのは、第3話としてなかなかいい目配せだったと思います。ドタバタ元気な運びで、スコードロン連中の味もザラッと確認できたし。
そして次回は、ザラッと一気にDパイ増える！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月26日
EDの踊りっぷり、デザインに込められた匂いからして尋常ではなさそうな女たちが、一体どんな根性ドブゲロ劇を見せてくれるのか。
F-15以外の機体が増えるシンプルな喜びも含めて、来週も楽しみですね。
