HUGっと! プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
新しく動き出した運命は、綺麗な少女の顔をしていた。日常を書き換え侵食するクライアス社の人形、ルールー。凍った心のコッペリアは、不合理な世界の温もりに惹かれていく。
ロボ子が亜音速で、主役のグイグイ力で攻略されていく出会いのエピソード。
というわけで、ルールーちゃんに友情インプット完了! なエピソードである。驚異的な攻略速度に、ベニヤ板だってもうちょい持つぞ…と思ったりもしたが、機械特有の好奇心が仇になったというか、はなが強かったというか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
いつでも殺せる距離にいて日常を演じるあたり、そもそも『知りたい』のよね。
HUGプリはキャアに何が出来て、何が出来ないかが明瞭だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
メカ属性持ってるルールーちゃんの長所は驚異的なスペックと冷静さ、短所は応用の効かない頑なさと効率への過剰な執着、といった所だろうか。
細かいこと考えず、とにかく突っ走るはなとは相性が悪い…ところが、転じて相性いい感じ。
さぁやにしてもほまれにしても、スペック高い自分にはない強さをはなにみて、惹きつけられてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
運動能力や賢さといった、数値化できるスペックではなく、『なにか』に辿り着けそうな可能性とエネルギー。それはルールーちゃんのロジックも切り崩し、ズブズブと懐に入っていく。
知らないものを知りたい。手に入らないものを手に入れたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
ルールーちゃん自身は自覚していないが、彼女は好奇心が強くて強欲である。ただ倒せば満足とはいかないので、ホームステイという形ではなの近くに滑り込み、日常を共有する。はなを『学ぼう』とする。
しかしはなの強さはロジカルに『学べる』類のものではなく、皮膚でふれあい感化されて『判る』ものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
幾度も間違えつつ、浅はかに踏み込んで何かを変えていく、強い力。天使にも星にもない、翼だけの可能性に、ルールーは強く惹きつけられている。
そういう無自覚の誘因があるからこそ、花の舞う時間停止空間で好きを告白したり、あっという間に家族になったり、亜音速で同衾したり、攻略速度が早いのも結構納得行った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
ルールーちゃんが自分を惹きつけるものに名前をつけるときは、つまりロボットを止めるときで、全てが変わってしまう時なのだ
感情を知ったロボットが機能停止するのか、その後プリキュアとして大復活を果たすのか。それはそれなりに先の話であろうが、そういう大きな物語にたどり着くための初期衝動を、今回のエピソードは積み重ねていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
それが始動する前の、冷徹マジレスロボットなルールーちゃんも。
手巻き寿司サプライズパーティーのはねのけ方と人の離れ方は、なかなかに生々しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
効率だけでは回転しない、感情を潤滑油に回る人間関係。はながその只中にいて、ルールーちゃんが知らず引き寄せられているのは、そこにある無駄や回り道でもある。
今のルールーちゃんは、そういうものの価値がわからない。何もかも効率で切り捨て、人間関係の糸を自分から切り捨ててしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
一方はなは、これまでの経験、支えてくれる人々の教えから学んで、ちょっと自分を変えつつある。『応援』にもあった、善なる意志の暴力性。相手に合わせて歩みを変えること
お父さんのヒントを受け取って、はなは自分本位の行為の押しつけを、ちょっと改める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
『ホームステイ』という形に拘るのではなく、地に足の着いた日常を共有することで、ありのままのルールーと向かい合う道を探る。
それはこれまでのはなとは、ちょっと違うスタイルだ。
お父さんの助言があくまで『ヒント』にとどまっていて、はな自身が考えて答えにたどり着くよう道を整えていたのが、人間出来てるなぁ、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
娘の美質も欠点も、しっかり把握した上で自覚させる。そのためのチャンスとして、新しい出会いを優しく導く。デキた大人である。
はなは自分が用意した善意がはねのけられても、空気が悪くなっても、次善の策を探して飛び込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
手巻き寿司がダメならちらし寿司。ゲストがダメなら家族。今日がダメなら明日。まだまだ未熟だが、変化を受け入れるタフさと賢さが、だんだん育っている感じだ。
そういう柔軟さは変身した後も生きていて、花びら舞う出会いのシーンで、はなはプリキュアだとバレたことに拘泥しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
それよりもルールーともう一度出会えたこと、彼女が傷ついていないことに安堵する。色々半人前のヒーローだが、そういう優しい強さははなの特徴として、ずっと描写されている。
実質しか見ないルールーと、憧れしか見れないはな。二人の見ている景色は全く真逆なのだが、だからこそ惹かれ合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
はな憧れの『かっこいいお姉さん』として、身長の高いルールーは理想なのだな。青山先生作画だとちびっ子な部分が強調されていて、すっげぇ身長差だった。丸っこくて可愛かったな。
距離感分からない友情核弾頭を胸に受けて、ロボットの心には早速ヒビが入った。しかしそれは、完全に新しい一撃ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
はなに興味を覚えること。未知を知りたいと思うこと。それは心がないはずのロボットに元々備わっていた、生まれつきの心なのだろう。それが今後どう育つか、なかなか楽しみだ。
高いスペックと人間関係のダメさ。ルールーのアンバランスさは、ある意味はぐたん並みのベイビーっぷりだと言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
はぐたん(青山先生は本当、小動物と乳幼児が可愛い)の可愛さを跳ね除けたルールーちゃんは、『母』ではなく同じ『赤ん坊』として、プリキュアに食い込んでいく立場かもしれない
今後ルールーの白紙の心に、色んなものが刻まれていくだろう。その結果、どういう子供に彼女が育つかは、今は未知なる可能性のままだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
可能であれば、今の彼女の面白さ、ある種の強さを活かしたままプリキュアに接近していって欲しい。はなのおバカを冷静に切り落とすコンビ力、俺好きなの。
まぁどポンコツな部分が強調される形で善堕ちして、いい具合に漂白される可能性もないわけじゃないが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
プリモードのビブリーが、悪かったときの個性を殺すことなく変化していったとても良い例なので、あんな感じでお願いしたい。…プリキュアにカウントされる側だと難しいかなぁ…?
戦闘自体はあっさり気味であったが、パップルさんがちょっとインモラルな空気で、(おそらく)ジョージとキャイキャイしてた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
一生手を洗い続けてるジョージの動きに、濃厚なイクニイズムを感じるが、アレは完璧な世界を求める潔癖症の表現なのだろうか。失敗のない、静止した世界の果て。
クライアス社が、滅びの未来で行う時間停止。それは我欲というより理想によって行われる、間違えてしまった可能性の表現なのかもなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
静止した桜吹雪の中の出会いは、綺麗で印象的だった。ああいう美しさを、止まった時は秘めている。はなの猪突猛進が、未来へのエネルギーと繋がるように。
どうもHUGプリは両面的な価値観を、幾重にも重ねて物語を作っている印象を受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
応援は時に暴力に、善意は時に無理解になる。効率を求める心は裏腹に、未知なる可能性に引き寄せられている。悪とされているものの裏にも、また善なる意志があるのかもしれない。ここら辺の謎解きは、時間使いそうだ。
とまれ、少女は少女と出会った。正反対だからこそ引き寄せられ、失敗しながら理解り合っていく二人。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
そんな二人が屋根を同じくする『野乃家』が、実は今回の主役だった気もする。トンチキながら暖かい、私達のホーム。ことりちゃんとのアホ姉妹っぷりが、その空気を巧く伝えてもくれた。
はなが背負う様々な可能性は、そういうバックアップがあって初めて芽を出す、弱々しい花だ。それを育む『家』を鮮明に描くことで、世界観に広がりが出るエピソードだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月29日
かくして出会った二人は、色彩に満ちた世界に飛び出していく。その先の風景がどんなものか、次回も楽しみです。