カードキャプターさくら クリアカード編を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
目を開いたまま見る夢。夜を泳ぐ幻想。不思議の国が溶け出して、現実の侵食が静かに始まる。それは終わりの始まりか、幸福の序章か。
オールドスクールな演出が和やかなAパートと、怪獣大決戦&桃月DOKIDOKIタイムなBパート、明暗のはっきりした回。
というわけで、昼と夜の境目がくっきりしたエピソードである。いつものようにハイソでまったりした会話を楽しむ中1ガールズと、静かな夜に積み重なる不思議な出来事。その淡いを縫うように現実化する、時計の国の白昼夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
大きな変化が近づいていて、しかし明瞭な形を取らない。チクタク音だけ聞こえる
クリアカード全体を包み込む、淡いベールのような不明瞭。それがエピソード全体を包んだような、不思議な感覚のお話だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
現実サイドのはずの学校トークも、話題はアルバにテルミンだもんな…どんな中学1年生だよホント…末恐ろしいなアイツら。
時計の国の白昼夢が、遂に現実でも実体化したこと。人知れぬ夜の大決戦。力を行使した小狼の謎。妹の冒険に気づきつつ、気付かないふりを続ける兄。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
様々な場所に謎があり、その輪郭だけが照らされる。相互に重なり合いつつ、けして強い結びつきを見せない複雑な予兆(オーメン)。
それらのパーツを組み合わせ真実を読むことが、真実魔術的な読み…ってのも強論だと思うが、クリアカード編はやはり、どこか白昼夢的なノン・リニアな浮遊感が、独特の味であり楽しみなのかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
夢解きのように、一個一個の状況を繋いで絵を作ることを、積極的に楽しむ姿勢。
そういうフワッとした不思議を積み重ねると思えば、学校トークの演出はいかにも90’Sだ。デフォルメ、漫符、擬音を口でいう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
『今どきねーよ!』とツッコみたくなるベタ足の演出が、後半の浮遊感を強調もする。元々かなり凝った取り合わせでエピソード作るアニメだが、佐山聖子コンテの今回は特に、だ
水と炎、闇夜の大決戦は迫力満載で、なかなかに見応えがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
小狼くんが傍観者ではなく決定打となっていたが、詠唱はやっぱり省略され不穏さが匂う。
異界めいた図書館で秋穂を見守る海渡と、どこか似ている秘密の視線。二つの場面を月が繋いでいたが、そう言えば月にもウサギがいるか。
小狼がサラッと言っていた『魔術的契約は、生中なことでは解除されない』という言葉は、結構重要かな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
ついに学校生活も侵食してきた白昼夢が、さくらと秋穂にどう絡み、そこに小狼や海渡がどう関係するか。総体は見えないが、魔術を介した超常的な繋がりは太く、同時に儚い。
真夜中に踊るのは少女と守護者だけでなく、その兄も同じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
妹好きす病患者の顔を隠そうともせず、無人の私室に上がり込む桃矢くん。知っているのに知らないフリで、知らぬは妹ばかりなり。
ここの関係も拗れている…というか、不思議な浮遊感がある。オトコノコは見守るばっかで、なかなか歯がゆいね
そんなお兄ちゃんと、守護星たる月光の中でイチャコラするユエ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
急にすんごいロマンスが超豪速球で投げつけられてどうしようかと思ったが、お兄ちゃんの秘密を共有できるの、考えてみるとユエくらいしかいないので、そこ掘るならベストな相手とシチュエーションだと思う。
これで復活しつつある桃矢の魔力を、さくらちゃんのために使う下地はできた。しかし、なぜ力を使わなければならないか、白昼夢の真実、クリアカードの秘密は未だ、ヴェールの奥だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
匂わせつつ、頑なに踏み込まない。その語り口はクリアカード編を貫通する、一種の通奏低音だ。
多分真相は結構シンプルで、明らかになれば立て板に水のようにスイスイエンディングまで行ってしまう構造なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
謎を解きほぐするよりも、謎が独り歩きして様々なものを巻き込んでいく曖昧な歩みそれ自体を、クリアカード編は描きたい気もするな。
大人と子供の合間を、憧れと愛の狭間を、ふわふわと彷徨いながらゆっくり飛んでいく。魔法とい入り混じった現実、日常を侵食する夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
薄っすらとぼやけたその輪郭を、素敵なもので沢山飾りつつ語る。美麗なるエブリデイ・マジックの最新鋭。
それを摂取するのは、僕にとって喜びでもある。
なので、昼と夜の境界線が朦朧と入り交じる今回のお話、なかなか楽しかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月13日
さくらと小狼が今正に味わっている青春自体が、一炊の夢のような儚さ、瞬間の魔法に満ちている。それを描く絵の具として、穏やかな魔法を選んだこその味わいを、静かに飲み込むエピソードでした。来週も楽しみ。