ひそねとまそたん を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
サンライズ島でのコミュニケーション合宿は続く。あっという間に距離が縮まる三人組と、頑なさに支配されたままの星野。混じり合わないDパイの絆を、侠気ドラゴンの吠え声が繋ぐ。自分、不器用ですから…。
そんな感じの無人島後編。アツくて良かった。
というわけで、エグみの強いメンバーを特殊な環境で接近させるエピソード、その後編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
特別感のあるシチュエーションで、キャラのゴミカスっぷりを『更生』することなく距離を縮めるのは、巧い運びだなぁと思う。生き死にかかると、距離が劇的に縮まっても納得できるしな。
とはいうものの、前回までで星野以外の三人は結構仲良くなっていて。そういう空気は、冒頭の釣りシーンでほっこり判る。なんでホウボウだったんだろう…あと、ドラゴンちゃん達の水浴びシーンが最高に可愛かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
絵柄の助けもあって、ほのぼのシーンがホントほのぼのするのは強いなぁ。
自分が一人ではなく、仲間の中にいるのだと思えると余裕も出てくる。共同体の強みを手に入れた三人は、放置されてたF-2の状況に、ようやく目を向ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
巫女の望みを感じ取り、F-2の檻に自分を閉じ込め続けるノーマの健気さ、不器用さにキュンキュンである。
後に判ることだが、ノーマと星野は強く結びついている。周囲の圧力で忘れているだけだ。(エグいセクハラ演出が、星野を押しつぶす『圧』の表現として生きてきてるのは、ちと面白い)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
何しろノーマと絵瑠でNORMALだもんな。♫二人でひとつバロロームって感じだ。
寝言はさておき、ノーマは星野のコンプレックスや暴力性、頑なさまで全部ひっくるめて巫女を飲み込んでくれる、なんとも出来たドラゴンである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
そんな彼の侠気に報いるためにも、星野はDパイの輪の中に入り、自分を取り戻す必要がある。が、どん詰まりに追い込まれた彼女に、なかなか声は届かない。
そんな距離感を表すべく、『島』というセッティングが有効に使われていたのは、とても面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
三人は筏を一緒に造らず、海にも入らない。星野が目指している方向に、ドラゴンと隣り合う彼女たちは混ざるわけにいかないのだ。星野自身がバリア張ってるのもあって、文字通り水が合わない。
頑なな自分を解きほぐし、水の中で楽しく交わる。ドラゴンの無邪気な水遊びは、めんどくせーDパイ共のあるべき姿を示している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
これは周囲の監視がなく、広大な『島』だからこそ見せれた絵だと思う。そういう自由な交流を経て、狭い『街』で巧くやる器用さも手に入るのだ。
星野の攻撃性は、自分と仲間を傷つけるばかりで何かを突破するわけではない。ここら辺も、冒頭暗闇の中、手袋も付けず斧を振るう(そして失敗する)星野の姿で、巧く表現されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
今回も暗喩の使い方が上手くて、ポエジーがエグい話を詩的な綺麗味で包んで喰わせる、オブラートの仕事をしてた。
『名前を呼ぶ』というモチーフも第2話以来リフレインされ、三人組はF-2に共感した証明として『健さん』と名付け、星野はそれを否定する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
この子はF-2ではなくノーマで、自分はチャーマーではなくDパイなのだと。現状を認識し、目の前の生命を受け入れた証明として、『名前』は変遷する。
『健さん』という、親しみやすく芯を捉えたネーミングを、『ノーマ』で上回ってくるところが、なかなか上手いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
真実ドラゴンと通じ合うのは、それに選ばれた巫女だけ。その特別性を強調しつつ、同じ巫女仲間として共鳴する三人の立場も、優しさと笑いを込めて描けていた。
どれだけ三人がノーマを案じても、ノーマを死から遠ざけ、F-2形態から解き放ってあげられるのは星野だけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
そんな特別な関係にいる自分自身を肯定し、F-2パイロットという夢の終わりを飲み込めたからこそ、星野は彼の名を呼ぶ。呼ばないと死ぬ『生物』なのだということを納得する。
わだかまりはありつつ、生き死にを前にすると体が動く。凄く根源的な人間性が、今回Dパイたちを駆動させている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
それは『衛士』としての自衛官にも繋がる部分だろうし、トンチキで軽薄に見える物語が結構コシの強いネタを扱っていることも教えてくれる。
巫女は助けなきゃならない。しかしドラゴン化することは許されていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
ノーマが追い込まれたアンビバレンツを乗り越えるべく、アフターバーナーで吠えて助けを呼んだのが、痛ましくも健気であった。オマエはほんとに、人間に報いようとする良い子だねぇ…。
三人はノーマの声を受けて星野を助け、しかし星野は自分の中の『こうあるべき、こうあるはずだった自分』に囚われ動かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
この状況を、今までマイナスにしか働かなかったひそねのマジレス癖が打破するのは、なかなか気持ちの良い展開だった。
ペロペロ考察といい、名探偵力高いなひそね…。
ひそねは自分が最悪であることを認識して、しかしすぐさま『まとも』になんか成れるわけもなく、手持ちの武器でどうにかしようと足掻いてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
急にTACネーム呼びになる距離感掴めなさはそのままだが、自分の気持を素直に伝え、三人の関係を良くしようと『呼び名』を変えていく。
その分析力と素直さが、ノーマと絵瑠の拗れた関係を解きほぐし、二人を真実に連れて行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
それは今急に生まれたものではなく、ドラゴンと巫女が呼び合う運命の出会いの瞬間、既に生まれていたものだ。そういうモノがあるから、DパイはDパイなのである。
主人公が自分の歪さを、凶器ではなく武器として使いこなす覚醒を鮮明に描きつつ、他のキャラが持つ特別な関係も大事にした、良い運びだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
ノーマ不器用だから、自分の優しさを巧く伝えられなくて、それで星野が歪んじゃった部分もあるからな。そういうノーマを飲めなかった星野にも問題アリ
そんなすれ違うが巧く嚙み合って、二人の関係が修復/変化する瞬間の躍動を、活かす飛行シーンでバビューンと持ち上がられるのは、やっぱ良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
飛行シーンに爽快感とパワーがあるのも、このアニメの強みだなと感じる。『飛ぶ』アニメなんで、『飛ぶ』シーン強いの大事よね、やっぱ。
そんな龍と巫女の関係を、遠くから見つめる人たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
イカニモ陰謀家な飯干事務次官のイメージを、銘菓とジョアで崩してくるのは、面白い演出だった。
『もしかしてこのオッサン、案外いい人かも…』と思わされてしまう小道具のチョイスは、メッセージの伝達効率が凄まじく良くて、うまい使い方だ。
ギャグっぽく描かれていた『キウィ味のジョア』だが、ジョアおばさんの存在を飯干に知らせ、星野が夢見た過去の巫女と繋げるツールにもなっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
100式に乗ってた戦中巫女の声は朴姉さんだったので、ジョアおばさんと同一人物なのだろう。過去の戦場と巫女、『まつりごと』にどんな繋がりがあるか。
そこら辺のサスペンスを笑いに交えて巧妙に配置し、物語を引っ張るエンジンにしているのも、なかなか上手いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
ダメ人間がジワジワ変化し、自分や世界や仲間と繋がっていくドラマの楽しさ。ベーシックで強い物語機構で満足せず、色んな要素入れてるのは巧い。
首だけ名緒との涙の別れとか、繰り返されるペロペロとか、力んだ笑いのシーンがパワフルなのも良い。ほんとあの号泣、何の意味もねぇ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
と思ってると、ペロペロが謎を解く伏線になってたりもして、かなり油断なく要素を使っても来る。緩急自在、色んな角度から楽しませてくれるアニメだ。
ともあれ、忠義と愛のドラゴン・ノーマのキャラをしっかり立てたことで、彼と繋がる星野の人間性も鮮明に見えてくる、良いエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
ドラゴンちゃん達を無邪気に可愛く、強く気高く尊敬できるようにかけてるのは、ほんと良いよなぁ。ドラゴンが好きになるから、クソDパイも好きになる。
自分の空を取り戻した星野と、ドラゴンのまま飛べる自由を手に入れたノーマ。一番の厄介事をすり潰したDパイチームは、無人島で手に入れた親睦と成長を、『街』でどう使っていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月17日
根性ドブゲロ人間に生まれつつチームワークの行方に、期待感がどんどん高まる折り返しでした。来週も楽しみ。