ひそねとまそたんを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
みたつ様の御霊を鎮めるまつりごとを前に、準備に余念のない岐阜基地。JK巫女さんという異物もなんとか飲み込んで、いい感じに日常が進行…してたところで爆裂する恋愛地雷。
もう一人のマジレッサーに気付かされた恋が、ひそねとまそたんの関係を書き換えていくエピソード。
というわけで、人間関係の鍋をじっくりコトコト煮込み、最後に吹きこぼれる回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
ここまでゴミクズ人間共がじわじわ歩み寄ったり傷つけ合ったり分かり合ったりしてきた結果と、新しい人間関係がじっくり醸造される様子が重なり合い、なかなか面白い味わいになっていた。
色んなものが描かれておる回だが、全体的に音響が良い仕事をしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
財投さんとえるたその事故キスシーンの突撃ラッパとか、ひそねの恋心に火が入る直前の踏切音とか、巫女さんチームの雅樂とか、『音』で表現の圧縮率を上げ、言葉で見せない味わい深さがよく出ていた。
久野ちゃんの超音波絶叫もね
主筋としてはひそね&絵瑠のラブコメディが屋台骨であり、第7話の恋愛どんちゃん騒ぎを引き受ける形で展開する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
反目から恋へとスムーズに進展した絵瑠はともかく、ひそねは恋のキングダム作戦やんなきゃ映画デートもなかったわけで、やっぱ人間心理のコントロールなんて無理の無理無理だなっ!て感じ
財投&絵瑠は『なんであんな最低ヤロウに…(ドキドキ)』という、ロマンティックコメディの王道をひた走る展開が、事故チューという一つのゴールをぶっちぎった形に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
クソセクハラ野郎として株を下げれるだけ下げておいて、JK相手に適切距離を保つ描写を入れてくるのは、なかなか周到。
ノーマとの関係描写で、えるたそが自分の気持ちすら素直に受け止められないくせに、心理防壁はボール紙より薄いツンチョロ女であるのは判っていたので、財投さんとの急接近も『まぁ、そうなるな…』という感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
濃口のキャラを細かく細かく描写して、群像劇が回るだけの下地はちゃんと作ってあるし。
一方ひそねは、新たなるマジレッサー・棗Changの牽制球で恋心を掘り起こされ、恋のスティームレールウェイがシュッポシュッポである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
ロッカールームでの木のおけないやり取りを描写し、友人関係が成熟してきたと見せた後に、恋心という新しい領域に飛び込ませる。ひそねの人格育成は手順を踏んでいる
ひそねの恋愛エンジンが駆動するには、棗のマジレス剛速球が必要だった。ここら辺の反射照応関係は、自分が性格極悪だと気付かされるのにジミーの観察と指摘が必要だったことを思わせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
他人に指摘されない限り、自分のことには気づけない。そういう感じの成長を、ひそまそはずっと描いている。
実際今回も、ひそねは自分のマジレスが知らず棗を傷つけていないか、ずっと気にしている。一回気づいた欠点が、社会や他人に害にならないよう気を配り歩けるようになるのは、とても立派なことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
まぁ性格極悪成分がもとより濃いんで、気を使ってもぶつかるときゃぶつかるけども。
新キャラの棗を第二のマジレッサーとして描くことは、恋に鈍感なひそねを次のステージに進める強めの触媒であり、主役のシャドウという立ち位置を強調もしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
小此木くんを挟んで三角関係にある二人は、どっか似ていてぜんぜん違う。だからこそ、お互いを合い照らし己を見つける助けにもなる。
恋のライバル役であり、乗り越えるべき障害へ主役を押し込むプッシャー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
そういう機能以上の人格が、今後棗を描く中で見えてくると良いな、と思う。なんだかんだ、クセの強い連中を好きにさせる手腕が高いアニメなので、棗もその恩恵に預かれるとグッドナイスだ。
その片鱗は既に顔を見せていて、部活ノリの巫女さん達を良きマジレスで引っ張り、彼女らなりに頑張ってる姿を教えてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
巫女さんSの描写は肩の力が抜けて妙な清潔感があり、『あ、このコラ悪い子じゃないんだろうな…』と思わせるのに十分であった。そういう一瞬切り取るの、このアニメうまいね。
普通のロマンティックコメディなら、恋ばかり追いかけていれば万事OK。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
なんだけども、このアニメはドラゴンに騎乗し国難を救う空戦ファンタジーでもあって、恋心は竜が乙女を飲み込む悪魔の薬にもなってしまう。
赤く興奮した龍たちの表情は、彼らがコミュニケーション困難な『異物』だと思い出させる
『吻合』とは主に外科手術で使われる用語で、神経や血管がぴったり連絡される様子を意味する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
元々は『上下の唇がぴったり合うこと』で、ドラゴンたちは口に入れつつ消化しなかった乙女を、飲み込み噛み砕いて自分のものにしようと暴走する。
それが動物としての本能なのか、なんらか意志の介在する行動なのかは、今後明らかになってくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
とまれ、恋を知ったDパイは竜を狂わせ、『口の中で弄ばれているだけ』な操縦状態から、食うか食われるかの野生へと、Dパイとの関係を書き換えてしまう。
ギャグテイストに隠されつつ、龍の消化器官に身を預ける危うさはこれまでも描かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
今回の変化は、それに『マジレス』をぶつける形となったが、さて今後どうなることか。捕食という一回性のコミュニケーションに狂ってしまうのは、ドラゴンにとっても不幸な気がする。
かと言って恋心は、捨てろと言われて捨てれるもんでもないだろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
『異物』であり『隣人』でもあったドラゴンたちが見せた、『捕食者』としての顔。その凶暴な目に怯えず、今まで繋がった事実を信じて、ドラゴンとDパイである自分に優しく接して欲しい。
そんなことを思った。
吐剤もスーツもなかった昔は、龍が捕食体制に入ったら取り返しがつかなかっただろうし、結構『一つに溶け合』ってたんじゃないかと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
そういう悲劇があったからこそ、中和剤も開発されてたんだろうし。お気楽コメディな顔して、存外悲壮である。
そういうサインは、ずっと出していたわけだが。
樋本さんが巫女を見て苦い表情してたのも、『楔女』なるお役目がかなりエグい結果につながると、74年前身をもって知ってるからかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
捕食の危機と隣り合わせで操縦するDパイといい、神事につきものの供物…『人身御供』の気配が、巫女さん達にはちらほら見えている。
ここら辺の真相公開はみたつ様に近づき、その正体がわかった頃合いで公開される情報だろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
現状、ひそねと絵瑠に芽生えた恋とDパイの使命、『捕食者』の暴走をどうにかするのが最大の問題だから、そっち掘るのがラストサスペンスになるかなぁ。
そのためには棗に深く切り込む足場が必要で、小此木くんを間に挟んでの三角関係は、それを作る工事なのかな、とも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
ひそねと棗の関係は奇妙ではあるけど結構いい感じで、歯車一つ噛み合えばお互いを大事に思える予感がある。
トンチキ人間の凸凹がギシギシぶつかり合い、噛み合い方を探していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
このアニメはずっとそういう話だったんで、棗との間合い、ひそね自身の恋と社会、まそたんとの関係もまた、良い落着点を見つけて欲しい。
トンチキながらじんわり面白い、作品独特の味わいで落ち着いて欲しい。
そういう気分になる、急転直下のエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月7日
龍が『獣』の顔になるのは設定からもキャラ描写からも当然であるし、必要な描写でもあるんだが、いつもの穏やかな表情を失ったまそたんとノーマの『眼』には、恐怖と憐れみを感じてしまった。
みな仲良く暮らせるといいのになぁ…来週も楽しみ。