ルパン三世 PART5を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
名車は追憶を走る。アマゾンの奥地に隠された麻薬王の秘宝を巡り、カーチェイスにガンアクション、セクシーシーンも山盛りだ! 唸れ赤ジャケ、吠えろP500!!
…という素直なお話を、ちょっとヒネった単発回。スネる不二子ちゃんが可愛かった。
つーわけで、濃厚な男の感情の後は女とのアバンチュール…と思わせておいて、一生男三人がイチャコライチャコラキャイキャイする回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
三人組が作り出す『男のロマン結界』を、どうしても突破できない不二子の姿は、描かれてみると今まで見なかったものであり、新鮮で楽しかった。
PART5は非常に内省的で、『ルパン』とはどんなものなのかをずっと考え、その結果を表現に反映しているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
礼儀正しく興奮される不二子が、しかしエロティックな欲望を生み出す『女』であるが故に、ルパンと共有できないものがあること。
そしてそれが、回想の中の輝きでしかないこと。
ここら辺は『ふ~じこちゅあ~ん』な『ルパン』の一般的イメージを踏まえつつ、そこから更に踏み込んだ描写だと感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
パイオツに鼻の下を伸ばしつつも、車に潜水艦に友情に一番燃えて、男同士で肩組んで。追われつつ求められない、トロフィーのような不二子の寂しさ。
赤ジャケをちょっとパキッとしたデザインで着こなし、BGMも軽妙に『いつものルパン』する今回のルパンは、実は不二子最大のお宝である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
儀礼上はルパンが追う形に見えるけど、その実『背中で泣いてる男の美学』に追いつけない不二子こそが、『ルパン』を追っているのだ。
この転倒は構図として面白かったし、余裕のない不二子ちゃんはとっても可愛かった。PART5回想の不二子ちゃんは、あんま老練って感じがなくてギャルな印象。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
(この場合のギャルは”教えてギャル子ちゃん”ではなく、”OH! ギャル”のギャルです。ジュリーの)
不二子ちゃんが遠くから見つめることで、ルパンの『男の子』な輝きは強く見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
麻薬王の郷愁が乗り移ったクラシックカーと、アマゾンの奥地でレース。愛車はイタリア性のスーパーカー!
アマゾン川の底を、小型潜水艦で大脱出!!
乗り物を活かしたシチュエーションが、なかなか燃える。
銭にならない廃車の群れを、ルパンは浪漫を込めて愛おしく見つめる。餞別にもらった『P』の文字は、金にならないからこそ誇り高いウィナーズメダルになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
クッサイクッサイ古臭いかっこつけだが、そういうのが見たくて『ルパン』見ている心理は、まぁ否定出来ないだろう。
そんなルパンと『男』で繋がり、モチを食べたり言い合いしたり、一緒に鉄火場潜ったり。男の子サークルは、永遠の青春と友情をひた走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
今回のまったりイチャイチャムードは完全に緩い百合で、週間アクションではなくまんがタイムきららキャロットの空気であった…あの雰囲気も、見たい風景だったな
エモート表現や銃撃戦の書き方など、全体的にアニメアニメした演出が強い回だったが、最後に待ち合わせする川辺りの街の美術が凄く幻想的で、話が綺麗に締まった感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
夕日を飛ぶ軍用機の群れとか、ポップな展開にエモい絵を入れることで、巧くリズムを作った回だったかな?
男三人の正月で、遠いアマゾンの夕日を挟み込む構成にしたおかげで、元気に発情し活動してた赤ジャケの時代はあくまで過去なのだと、強調する作りにもなってた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
ここら辺は回想と現在でしっかり演技を切り分けた栗田さんが、非常に良い仕事をしてくれたと思う。
どーもPART5はノスタルジーを大事にしつつ、それに溺れきらない冷徹さが繰り返されていて、それが時間軸的なうねりを生み出したり、作品全体に苦味を与えたり、結構面白い味わいになっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
シンプルな『いつものルパン』を楽しく描きつつ、それだけで終わらせない構成も、そういう視線の一つかな。
とまれ、非常に正調な『ルパン』を楽しむことも、ちょっとヒネった新鮮な喜びも両方ある、とても良い回です。五右衛門が不殺だと、なんかちょっと落ち着くわねやっぱ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月12日
そして次回は五右衛門、ジャパン・エキスポに行く。なかなかトンチキそうですが、さてどういうものが見れるか。次回も楽しみです