アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
フレンズになっても踏み得られない一線が、みおのインスピレーションを阻害する。経験不足が邪魔をして、助言を言葉にできないあいねとの不器用なダンス。
そんな時は、ビッグバンで全部ふっとばしちゃえ!
あいねの野性的な側面が唸る、ウィルダネス・エピソード。
というわけで、女と女の感情天国、ベストフレンズレアドレス作成編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
第14話でハニーキャットが歩んだ道を、ピュアパレなりに歩き直す感じのお話。あっちは個性と個性が正面衝突し、生まれた対立から花が咲く感じだったが、こっちは激甘アウトドアデートで心が通じ合い…って感じ。
ほんっと一生デートしてる回で、頑張る彼氏になんにも言えない不甲斐なさを、突飛な思いつきでグイグイ突破して、二人で観た新しい景色がドレスに結晶するという、ロマンス最優先な展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
具体的にお仕事の手順たどるお話もいいけど、こういうココロ優先のエピソードも好きだな。アイカツっぽい。
今回はやや引いた構図を、スルスルとキャラがなめらかに動くシーンが多かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
芝居の付け方が細かく、同時にパワフル。動きがリッチであることが、あいねのワイルドな部分、みおの細やかな心境を丁寧に表現して、お話の流れと噛み合っていたと思う。巧さを使いこなしてた印象。
ピュアパレ結成までみおにカメラを寄せていたので、ここ二話はあいねの内面語り多めで、ちょっと頼りない部分も出てくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
先週確認したように、まだまだ相方にふさわしい実力も経験も足りてない、アイドル一年生。あいねの現実認識は、ドレスメイクという戦場を前に、足踏みをさせる。
この足踏みの描写がかなり良くて、ピュアパレの現状を丁寧に描いている。大好きだからこそ感じる引け目、自分なりに出来ることをと頑張るんだけどなんかズレてる感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
この停滞が印象的だからこそ、壁をぶち破って対等になった二人が輝いて見える。タメなんだけど、タメと感じさせない明るさが良い。
いつもポンコツなココちゃんだが、今回は事態が転がる大事な切っ掛けを担当。みおが口にするビッグバン、自分と世界を変えてしまうような瞬間は、あいねにとっては水泡の思い出である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
引っ込み思案な自分を変えて、友達百万人のあいねを生み出した洗礼の地。自分の一番大事な思い出をみおに差し出す
いきなり心情を言葉にするのではなく、効果的なサプライズになるよう工夫してるのも愛情があって良い。まぁその結果ドタバタ道中になるんだが、結果良ければ全て良し、である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
ここで『少しでも相手を楽しませよう!』という枝葉の部分に凝るあたり、やっぱ文脈としては恋愛だな、と思う。
仕事のパートナーなら結果が大事で、誤解のないようすべてをスマートに伝えるのが正解。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
でもフレンズには情緒が大事で、答えにたどり着くまでの雰囲気や回り道、発見こそが、結果と同じくらい(あるいはそれ以上に)大事なのだ。
なので、ピュアパレもさんざん回り道をする。
山に迷ったみおちゃんが、得意のデジタルデバイスを封じられ青ざめたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
自分の領域(テリトリー)で元気になったあいねが、思いの外大雑把でパワフルな表情を見せたり。(木登りの時の足の演技、あいねが秘めてるおてんば力が全開で素晴らしかった)
意外な寄り道は、街の関係性では見えてこなかった表情を輝かせる。それはパートナーにとって、そして自分にとって大事な顔だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
最初は戸惑っていたみおも、サプライズとアクシデントを楽しむ余裕を確保し、せっかくあいねが用意してくれた寄り道に、体重を預けていく。
ここでみおちゃんが書斎派の知恵を活かし、草花や野鳥の知識でハイキングを彩る描写が好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
あいねは元気だがあまり賢くはなく、自然の色んな表情には気づけない。みおの知識も、実物に触れることでより価値を増し、ただの知識ではなくなる。
水に触れ、鳥を聞き、花と語らう。そんな経験があればこそ、山の迷路は二人きりの特別な思い出、ビッグバンの種子になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
山の美術がとても綺麗だったのもあって、すごく実感あるいいシーン担っていたと思う。バラバラだからこそ補い合える、フレンズの強み。
そしてたどり着いた、運命の勇者橋。恐怖を乗り越え水くぐることで、あいねは自分を生まれ変わらせた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
どうしてもみおに来て欲しかったのは、生まれ変わった”友達百万人”なあいねが、あいねにとって誇りだからだと思う。
歌もダンスもまだまだだけど、友達大好きな今の自分だけは恥ずかしくない。
あいねの中で、みおと(一緒に)戦える唯一の武器は”ともだちから”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
それを産んでくれた洗礼の水を、フレンズと共有したい。自分が生まれたオリジンを知ってほしい。
スランプをぶっ飛ばす具体的な方策は、あいねには当然ない。ただ、自分とフレンズ、みんなを好きだと言える強烈な肯定感がある。
第9話を見ても判るように、あいねは何も感じない笑顔マシーンでも、他人の表情を見ないポジティブ鈍感でもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
自分の至らなさ含め、色んなものを感じ取りつつ、その上で様々なものを肯定する。肯定するためにはどうしたら良いか、必死に感じ取って行動する。そういう少女だと思う。
みおが先週発見した”ともだちから”という強みは、そこに源泉があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
誰かが見落としている肯定の光を、相手より先に見つけて伝える。言葉で、態度で、特製サンドで。『すごく良いね、大好きだね!』と教えてくれるからこそ、あいねは人を引きつけるのだろう。
そらみおちゃんもズブズブになるわ、って感じだが、なまじっかアイドルの厳しさを知った分、そんなあいねの良さにブレーキがかかっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
『自分が感じる良さはこういうもので、それを実現するためにはこうしたら良いと思う』という発信が、あまりにみおを敬愛するあまり引っ込んでしまっていた。
二人が手を繋ぎ、共に水をくぐる。洗礼、あるいは出産のイメージをくぐり抜けて、みおは自分が何を求めていたか思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
それは『あいね』であり、フレンズとして対等に意見を交換できる関係性だ。あいねがみおを連れてたどり着いたビッグバンは、ピュアパレットの関係性を再構築する。
わたしが手を繋ぐことであなたが変わり、二人で水に飛び込んで二人が変わる。それぞれ別の個性と経験を持った二人は、想いで繋がることで”みんな”になれるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
特別なあなたと繋いだ片手は、時に離して自分を支えたり、別の誰かと繋がったりも出来る。でも、ビッグバンの瞬間はあなたとだけ繋がる。
水中のビッグバンのショックを、荒い息で受け止める二人。ちょっとエロティックな雰囲気も借りてきて、ピュアパレットの関係がまた一つ変化した瞬間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
ロマンスの文法で徹底的に押す。恋の香りを借り受けつつ、しかしフレンズであってラヴァーズではない二人の関係性が、石のベッドで吠えたける。
みおが”わたしの望み”に気づき、それが”あなたの望み”であり”わたし達の望み”であることに気づくことで、ピュアパレットはさらに進化する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
その現れとしてステージとレアドレスを持ってくるのは、女児アニ特有の販促ノルマを上手く乗りこなし、ドラマに生かしている運びだ。
新曲”みんなみんな!”が出会いの喜び、変化への期待に満ちていたのは、とても良かった。フレンズの関係性は目の前の”あなた”からしか生まれないけど、それは爆発的拡大をはたして、観客席の”あなた”、それを越えた”みんな”まで伸びていくのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
二人きりで閉じない、風通しの良い距離感。
停滞と腐敗しか産まない特別な閉鎖性に、人間関係を陥らせないよう、フレンズは公平と開放をすごく大事にしていると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
”アイデンティティ”に顕著だけども、特定の価値を肯定しつつ、その対立軸になりそうなものを同時に肯定して、世界を広げていく。誰かと繋ぐため、片手は開けておくスタイル。
でも特別な”あなた”のために、もう一方の手はしっかり繋がるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
レアドレス作成動画は、当事者以外にはまるで暗号だ。山に迷い、水に飛び込み、なぜレアドレスが生まれるのか。
その魔法を知っているのは、ピュアパレットだけだ。”みんな”に繋がるアイドルであり、同時に”あなたとわたし”でもある。
ここらへんのパブリック・イメージと私的な秘密の共存は、第11話でラブミーティアが”素敵な嘘”を認めた姿勢と通じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
ファンが見ているものと、アイドルが見ているものは食い違う。公的な物語と私的な人生はズレる。その違いこそが、”アイドル”という存在の面白さなのだ。
そんな場所まで視線を広げつつ、レアドレスを巡る冒険は幕を閉じる。ロマンチックでありながら開放的、内省的だが暗くない。フレンズらしい味付けのエピソードだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
あいねちゃんの後ろめたさ、みおちゃんのビビり。キャラの弱い部分をポップに描いて、二人で乗り越えていく。
水をくぐり、ピュアパレットは幾度も生まれ直す。繋がったはずの関係は不完全で、でもより強く、より真実に繋がり直すことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月26日
そういうフレンズの可能性を、しっかり見せるレアドレス回でした。暗喩多かったなぁ…。次回は新キャラ登場、楽しみですね。