HUGっとプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
夏休み恒例ッ! 個別エピソードのターン第二回は、みんなの天使薬師寺さあや。デカいCM貰って、女優の道も順調…と思いきや、デキる子にはデキる子の悩みがあり…。
状況と情報を読み取れてしまう賢いさあや故の、悩みと解決が鮮明な回。
というわけで、ここ最近あんま目立ってなかったさあやのメイン回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
荒れた未来の孤児事情を、片親家庭の子供が受け入れる前回から、経済的にも環境的にも満たされた薬師寺家へ。振り幅かなりデカいけども、家庭は色んな色彩を持つ。ハタから見てれば幸福そうでも、満たされない空白もある。
冒頭、はながギャグテイストで『自分だけ何も持っていない』ことを指摘していて、地雷原を素足で歩くようなヒヤヒヤ感があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
それはあくまでサワりだけで、今回は”持ってる”さあやの悩みに切り込んでいく。オーディションを受けて、道が開かれていて、その先に母がいる。現状が見えるさあやの視力
考えすぎて足が止まりがちな賢い子供を、周囲がグイグイ引っ張っていく。良いこと言いつつ食いたいだけのルールーを、奇妙なクローズアップで見せる演出とか、今回は不思議な味わいがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
普段と違う表現に積極的なのは、HUGっとの特徴か。母の愛を思い出す回想シーンの独特さも良かった。
目の良さにしろ足の悪さにしろ、さあやの立ち回りが一つ一つ、さあやらしかった。そういう自分を自覚しているからこそ、野乃はなに初見で惹かれたわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
魂の色は、友達付き合いが深まってもなかなか変わらない。でも、自分に足りない部分を補ってくれるのも、友情の大事な仕事だ。
そんなこんなで、やってきました撮影所。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
資料が自前で山盛り用意できるからか、今回は美術の切れ味が非常に鋭かった。白強めの色彩もピリッとしてて良かったし、夏感が強く出てたな。
はぐたんは空気読める(読みすぎる)ハリーに釣れられて即座にお散歩だったが、ゲストキャラの人間性を見せいい仕事
はぐたんへのリアクションで、初見で人となりが伝わってくるのはうまいキャラの見せ方、使い方だと思う。無力で無垢な存在にどう接するかは、人間の根っこが見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
蘭世もれいらも濁った部分がないので、はぐたんを鏡にそういう人格が浮かび上がってくる。浮かび上がらせるはぐたんの存在感も出る。
後に職場ぐるみでれいらの仕事と育児をバックアップしてきたことが判るなら、ハリーは散歩させなくても良かったんじゃ…とも思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
ハリーとはぐたんはあくまで一時の見学者、加えてハリーが気を使った形ではあるけども、そこは『子育てに優しい職場』で徹底してもOKだったんじゃ?
そこら辺はさておき、さあやは“母“ではなく”女優”としての薬師寺れいらを、ようやく至近距離で見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
遠いようで近くて、近いようで遠い母の心は、視力が良いさあやにもなかなか見抜けない。その例外処理が、さあやの中の”母”の大きさを示しているようで、結構好きである。
れいらは娘がCM出てる炭酸水現場でガブ飲みしてるわ、パパンの料理大事に持ってるわ、家族愛溢れる人である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
しかし同時に、明瞭に線を引く仕事人でもある。やや暗いセット脇で言葉をかけた時、結構迷っていた気がする。”母”として話すべきか、”女優”として話すべきか。
結構当たりのキツい言葉に、さあやはショックを受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
精査してみると『さあやちゃんの望むまま、好きにやっていいのよ。大変なこともあるけど、女優になるならママ応援しちゃう♡』くらいのことは言ってんだが、それを噛み砕くには母には言葉が、娘には余裕が足らない。
絡まったマザー・コンプレックスの糸を、揺籃の日々を同じくした人達がほぐしてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
直接は覚えていなくても、そこに暖かな想いがあったことは素直に受け入れられる。賢さだけでなく、素直さもまたさあやの強さである。他人が語る事実を膨らませ、自分の中に取り込んでいく強さ。
おかあさんと激しく衝突するでなく、自分で情報を集め整理し、感情に方向づけしていくのはさあやらしいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
とにかく物分りが良く、賢い。それが足を止めることがあっても、自分の視野に入ったものはしっかり分析して、自分で意味を見つけていく。
未だあやふやな将来像を、『お母さんと共演したい』という感情で補強した、嘘のない答え。そこにたどり着いたのは、薬師寺家(を取り巻く環境全体)の暖かさと、さあや自身の賢さのおかげだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
波を起こさず、清く正しく。優等生な答えが何かの丸写しではなく、個性なのだと見せれたのはとても良かった
そういう硬い表現だけでなく、可愛気や人間味を見せるシーンもよくキレていた。さあやは天使にみえて相当にトンチキな子で、メカに目を輝かせロボに対抗意識を燃やす、どっかズレたところが可愛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
それはお母さんからの遺伝、あるいは教育の結果なんだよと、れいらの描写が語ってくれる。
完璧な大女優にみえてかなりのポンコツで、それを努力で補う。そういう魂の色は、家庭でも仕事場でも変わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
自然体で自分らしく。簡単なようでいて難しい理想を、やっぱりさあやは自分で学んで、迷える足取りで近づいていく。『するべき』から『したい』に、だんだん変化してきている。
それは『なりたい自分』を求める仲間たちと共有する道であり、同時にさあや独自の歩みでもある。作品を貫通するテーマと、キャラクター個別の描写がいいバランス取れてるのは、HUGっとの強みの一つだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
先週ほまれも、『なりたい自分』に言及していた。輝く未来を見つけ、掴み取るのは全員共通なのだ。
そんな明日を見失った、未来からの侵略者。ロスジェネ・ジュネスさんは面白イケメンを引き連れ、撮影所襲撃とあいなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
あまりに立派な母も、超常の力の前には無力な犠牲者。キュアアンジュに”返信”することで、ある意味母超えを果たすのは面白い描写だ。
ジュネスさんのネットリした悪意の発露は、なかなかセクシーでいい。声高に悪を叫ぶわけじゃないけど、心の先に重たい闇がある。掘り下げると面白そうだが、余裕あるかな…?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
そんな悪意を、ちゃんと撮影所の門から追い出し浄化していたのは、なかなか細かい描写だった。『帰って!』言ってたからね。
そんな感じの、さあやの夏の人生学習回でした。お母さんとのダイレクト対話には踏み込まなかったけども、女優という未来に向かい合う決意含め、あと一話二話膨らませる感じなのかな?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年7月29日
中間地点でも、キラっと輝くさあやの特徴がよく出て、良いエピソードでした。次回も楽しみ。来週野球だけど。