ハイスコアガールを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
時は流れ、ハルオも中学二年生。ゲームバカのどんより青春に、今こそ恋のHere Comes A New Challenger!! てな感じで、日高さんがヒロイン戦線に躍り出てくるお話。
中学生になったハルオの日常、ゲームと恋に一度にであってしまった日高のときめき。思春期が今躍動する。
というわけで、OP段階ですでに負けている日高さんが本編に登場である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
可愛い。『俺たちが出会いたかった可憐な少女』という幻想を、大野さんとは別の形で具現化した完璧な造形を、見事にアニメートしてきた。ちょっとささやき声な、広瀬ゆうきの声もいい。
ゲームとロマンスと思春期。三本の柱がお互い支え合い、影響しあって物語が展開するのがこのアニメの魅力(の一つ)だと思う。どれもとても大事に、丁寧に描かれ、こだわりの演出は常時クリティカルだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
日高さんがハルオに惹かれる様子を丁寧に描く中で、”ゲーム”と出会う瞬間もまた大事にされている
アケゲーマーならみな、パブロフの犬のように興奮するだろうクレジット音。ハルオとゲーム、青春に悪いモノに2つ同時に出会ってしまった時、ピロンとこれがなる。それはまさにゲームが始まった瞬間であり、かけがえのない体験に飛び込んだ刹那の音なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
こういう”勝てる”演出を見逃さないの、強い。
無趣味な真面目人だった日高さんにとって、ゲームバカのハルオも、ハルオが夢中になるゲームも、新しい世界の扉を開くものだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
それはハルオにとっての大野さん…小学生編で僕らが見せられた物語を、主客入れ替えて描いたものだ。今まで歩いてきた道を、今は別のキャラが歩いている運命感。
ノスタルジーとあるあるでみっしり埋めた描写の中で、そういう特別な瞬間がキラキラと輝いている。その輝きがあるからこそ、ロマンスも青春も特別な物語に見えてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
その中の一つとして、ハルオのナチュラルな気遣いは見落とせない。とにかく、ハルオは無自覚ハンサムである。
ゲームに没頭するクソオタクなのに、日高さんの真面目で孤独なキャラは把握してる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
日高さんが話しかけた時はゲームから目を上げて、ちゃんと相手の顔を見る。
くにおくんでみすずにボッコにされたら、『一緒にクリパ行くか?』と言える。
ハルオの隣は気分が良いだろうなと、肌で思える描写。
それがみっしりアニメを埋めているので、日高さんが一話で恋に落ちても、不自然さは少ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
いや、To Heartに夢中になってるようなクソ童貞10代がアタマの奥からひねり出した、超絶都合のいいアニマではあるのだが、その不自然さを自覚した上でいかに身勝手なロマンスを飲ませるか、全力で組み立てる
ハルオとゲームの魅力を最大化し、日高さんの感情が弾む流れにシンクロできるよう全力を尽くした今回は、そういう気概を感じられた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
作品を構成する全要素を、とにかく全力で。抜かりなく本気で勝ちに行ってる制作姿勢が、魂の奥底にビビッと響く。スタッフへの信頼感が、四話にして俺の中ですげぇ。
そして日高さんのグイグイ力を、ハルオはスカす。恋は恋にならないまま、甘酸っぱい形で育っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
何故か。ハルオの…そして彼を通じて小学生時代を追体験した僕らの中には、どどんと大野さんがいるからだ。ザンギを見れば思い出す、ゲームをすれば思い出す。そういうデカい存在が根っこを生やす。
不在故に、ハルオの中で大野さんは永遠となり、常に思い焦がれる存在となっている。逃げ水を追いかけるようにハルオはゲームを続け、ゲームをする度大野さんを思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
ザンギを初めて使う日高さんを見守りつつ、ザンギの熟練者だったあの子を追いかけている。残虐極まる構図だ。
日高さん→ハルオ→大野さん→子供にはどうにもならない事情。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
この追いかけっこがハイスコアガールを駆動させる巨大なエンジンであり、絶対に追いつけない道のりを青春が爆走する。
そんな基本構図を、駄菓子屋のスト2一発で見せてきたのは、やはり最高に上手い。上手いし正しいし強い。
そんな青春ハイウェイを駆動させるガソリンが、第一次黄金期といえる格ゲー、アケゲーの同時代性だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
日進月歩の技術が惜しげなくエンタメに投入され、凄まじい速度と濃度でゲーム体験が更新されていた時代。過ぎ去った黄金期へのノスタルジーと、そこに収まらない熱量が、キャラと僕らを引き込む。
冒頭のバーチャ1紹介画面で、ウルフがスプラッシュマウンテン打ってるのが最高に“オタク“で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
ジャイアントスイングという最強の投げを持つウルフが、本来トーキック派生でしか出せないはずのスプラを打てるのは、あのポリポリしたVF1だけなのだ。バグが産んだ徒花を、サラッと画面に乗せる。
そういうクスグリに気づこうと気づくまいと、ハルオの生き生きしたリアクション、日高さんを引き寄せる引力を見れば、”ゲーム”の輝きはよく伝わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
オタクの内輪トークで終わらず、”ゲーム”が持ってる根源的な力をキャラに浴びせ、リアクションを引き出し視聴者に伝えているのが強い。
少年少女の青春を牽引し、時に衝突させる大事なエンジン。コミュニケーションを加速させるメディアであり、大事なモノを教えてくれる教師でもある遊戯。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
”ゲーム”描写を一切手抜きなくやりきることが、ゲームと青春の物語であるこのアニメを、更に力強くさせている。
時代を進め、舞台を写し、キャラを変え。しかし物語を駆動させる根本的なエンジン、物語が疾走するテーマは変わらず、むしろ力強くなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
そういうことをビシッと伝えてくれる、良い中学生編開幕でした。ホンマ日高さんが可愛らしくて、ホンマ素晴らしかったと思います。
大野さんが無口で『理解ってもらう』ヒロインだったのに対し、日高さんが雄弁に『理解らせる』ヒロインなのも、良い変化だ。外見的にも正反対だし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
容姿も性格も真逆の美少女が、俺の大好きなゲームにコミットし、俺を取り合ってウハウハ。童貞の都合のいい妄想を煮込んだ展開だが、臭みは少ない。
それはやっぱ、モテモテになるハルオの爽やかな魅力、無自覚な優しさを丁寧に切り取り、好感を創っているからこそだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
中学生になって背丈が伸び、思春期の少年となったハルオVer中学生は、ホンマ可愛い。主役が好きになれるアニメもロマンスも、俺だーい好き。
今後”ゲーム”は更に加速し、それに乗ってハルオ達の青春も温度を上げていく。不在の大野を追いかけて、恋のメリーゴーランドがくるくると回る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月3日
その一瞬の眩暈に乗っかって、俺たちもノスタルジー・ファンタジーの夢を見る。それは、良い夢なのだと思う。来週も楽しみです。