シュタインズゲート・ゼロを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
すべてを犠牲にして手に入れたはずの平穏は、炎の中に消えた。迫り来る第三次世界大戦を前に、遂に蘇る"ラボ"と鳳凰院凶真。
コンプレックスとトラウマを乗り越え、時をさかのぼり運命を書き換える。そのための決意、そのための血。たとえ、何度繰り返すとしても。
というわけで、オカリンの心エンジンに火が灯るお話である。燃料はまゆりの死、紅莉栖の犠牲で守った世界の破綻。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
全てが終わってみないと、失ったものの重さなどわからない。取り返しのつかない重たさをブンブン振り回すフェイズに入ってきて、面白いが胃が痛い。
ともあれ、状況は進んだ。トラウマとコンプレックスにあーだこーだ言ってた総計20話を一番最初に蹴っ飛ばしたのが、真帆なのは面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
真帆は自力でタイムリープ理論を完成させることで、紅莉栖を乗り越えたかった。しかし切迫する事態を前に、潔くそれを諦める。カンニングしてでも解決を目指す。
大事なのは自分の小さなエゴではなく、もっと大きなモノ。守るべき命、日常、くだらねーラボ漫才が平和に続く当たり前の世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
そういう決断を、みんながしないとタイムリープマシンは作れない。そこにイノイチ飛び込んでいく仕事が真帆に任されたのは、なんか嬉しかった。
他人が騒いでいる間はガン無視で、自分の身内が死んだら諦めるな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
岡部くんの態度は確かに身勝手で、特大ブーメランが頭にぶっ刺さってる状態だが、人間そんなものではあろう。
そういうエゴの是非を問うより、現実を動かすために立ち上がり、手を取り合う。スマートな決断は、真帆から生まれる。
そっからは"ラボ"の主、選択肢を自発的に選び世界を駆動させる主人公の面目躍如である。情報を共有し、『お前なら出来る』と勇気づけ、駆けずり回ってどうにかする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
"ラボ"という場が再起動し、生気が宿った象徴としてメシ出てくるのは、好きな演出だった。
拒絶してたタイムリープシステムに向き合うことは、岡部くんが主人公に復帰するということであり、ヒロインである紅莉栖と向き合い直すということでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
荒療治とはなったが、ゼロと無印を切断する傷は塞がれ、ヒロインへの思いは再び溢れ出す。幻視とかもしちゃう。
朝焼けの中で、白衣を着た真帆を紅莉栖と見間違えるシーンが、真帆の立ち位置、岡部くんの立ち位置を照射していて好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
牧瀬紅莉栖という天才に出会い、呪いにも似た慕情を埋め込まれた二人。相手に不在なる紅莉栖を見ることはあっても、それは一瞬の幻でしかない。
これでまほたんに助手の幻影を見つつ、ズブズブ共依存するルートに入らない所が、ゼロの健全さというか…。(ゲームだとそういうルートもあるのかもしれんが)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
夢は夢。死人は蘇らないが、取り戻せるものは必ずある。過去に呪われた人たちが、そういう健全なバランスを取り戻す回だとも言える。
タイムリープマシンを完成させ、過去に飛んだ岡部くん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
『俺は未来から来た。世界は第三次大戦に突入する!』という言い回しはパラノイアのそれだが、狂った世界では狂人のたわごとこそが真実である。
科学AGVシリーズは、正気と狂気の境界線をまたぎ、妄想が現実に溢れ出す瞬間が良い。
狂った妄想を『中二病乙!』と笑い飛ばしていたはずが、シリアスな死を伴って逆襲される。自分も妄想性真実の住人となり、人生全部をかけて狂った世界に立ち向かう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
合コンと留学に満ち溢れた、リア充な世界よ、さらば。こっからは陰謀論と中二病とオタクの物語が、本格始動である。
こういう落差を明瞭にするために、ゼロアニメは全体的にリアルで重たい質感を大事に見せてきたのかな、とも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
心療内科の生々しい描写、トゲを失った岡部くんのイケメンっぷり。狂った喧騒の夏が嘘だったかのように、フツーに重苦しくフツーに充実した冬の世界。
そこをくぐり抜けて、再び夏が来る。タイムリープと戦争と、まゆりの死骸でみっしり埋まった世界。パラノイド・アキハバラ・アゲインである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
前作の地獄を再現するように、ラボの努力と友情で、タイムリープマシンを完成させた程度では、世界は書き換わらない。ハッピーエンドは遠すぎる。
まゆりの死(それは紅莉栖の死を無駄にし、世界線を選び取った岡部くんの決断を壊す)を覆すべく、岡部くんは何度も飛ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
かつて心をぶっ壊し、ベストエンドを諦めさせたシジフォスの苦行に、もう一度挑むことになる。まゆりは幾度も燃え、左腿は何度も撃ち抜かれる。どれだけ耐えられるものか。
あるいは謝ったループから抜け出し、決定的に世界を書き換える選択肢へとジャンプするかも知れないが、ともかく来週は同じ話を繰り返すこととなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
『岡部くんの心労と徒労感、お前らも味わえ!』と言わんばかりの再放送だな…いや、制作上の都合なんだろうけども。
このまま固定されたループに囚われるのか、なんらか質的な変化が起こるのか。主人公が再起しても問題山積、まだまだ終わらないシュタゲゼロでした。来週も楽しみですね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月22日
あ、レイエス教授がサラッと死んでる…仮面のミスリード、結構機能したな…。