イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 18/10/30 銀剣のステラナイツ『面影グランギニョル』

今日は新作、銀剣のステラナイツを初めて遊びました。

シナリオタイトル:面影グランギニョル システム:銀剣のステラナイツ GM:シェンツさん

浅間忍さん:星名アンタレス:24才男性:赤のコスモス:理想主義者にして現実主義者 偉大なる父によって作られた、人造ステラナイツ。父殺しの罪をなすりつけられ、名を変えて日々をやり過ごしている。困っている人を見過ごせない、天性のお人好し。
コバヤシ:ボウイ・アルセミー:外見10代男性:赤のコスモス:美少年で声が石田彰 軽薄な態度に謎を隠した、アンタレスのシース。経歴不明、正体不明であり、何かと意味ありげなことばかり言う。『本物のヒーローになる』という夢だけは、嘘偽りなくアンタレスと共有しているようだが……?

コバヤシ:”長姉”ヨセフィーネ・ローテアイゼン:17才女性:黒のオダマキ:インテリで凶暴 少女兵が一山いくらの弾除けとして津会潰される戦争世界から、”姉妹”とともに既定世界まで這い上がってきた童顔の少女。ステラナイツとして暴力をひさぐことで、生存権を維持している。馴染みのない日常の中で、自分の居場所を探し続ける寡黙なる傷追い人。望むのは身内全員での最高のアガリ
浅間忍さん:バード:男性型アンドロイド:黒のオダマキ:純粋でポンコツ ジャンクヤードの打ち捨てられていた、家事用アンドロイド。メモリーが定期的にクリアされる宿命にあり、思い出を焼却されない未来を求め、”姉妹”唯一の男としてヨセフィーネのシースを担当する。

こんな感じのステラナイツが、学園祭に湧き上がる既定世界を股にかけ、大冒険の日々であります。デフォルトだとシナリオレス、現場でのフルアドリブで取り回す感じなのですが、僕らの好みや経験値を鑑み、シェンツさんがある程度の”芯”を準備してくれました。
キャラクターの閉じた関係性より、共有される物語への開けたアプローチに重点を置くプレイヤー&プレイ環境だったので、このシナリオ準備は正解だったと思います。事件の中心にいる敵との関係性、戦いに込められた価値観と感情を共有することで、個人レベルにとどまらない物語を、参加者と共有できたと思います。
セッティングだけ投げてシチュエーションで燃えると、どうしても”他”をないがしろにして、身内だけで盛り上がっている感じが出てきてしまいます。PL2人なんでそれでも良いんですけども、やっぱこー、肌に馴染んだプレイ感覚から、”他”に開けてたほうが結局楽しめるんですよね。そういうモノを確認しながらのプレイとなりました。

ファーストインプレッション・レビューは

lastbreath.hatenablog.com

に書いたわけですが、実プレイしてみるといろいろ感覚も違いました。ほぼすべての局面で、想定よりも早く、面白く、楽しいゲームシステムだったと思います。

キャラメイクは世界観の面白さもあって、かなり引き込まれる形でグイグイ進みました。ライトでポップな外装と、シリアスで救いのない深層が共存しているので、『重たく真面目なキャラをやりたい!』という欲求が前に出ても、世界観がちゃんと拾い上げてくれるんですよね。
プレイヤー、プレイグループによって異なる『楽しい』を、色んな角度からすくい上げられる懐の広さは、ステラナイツの大きな魅力だと思います。なんでもありな積層世界観のおかげで、思いついたキャラ(と背景世界)はすぐさま投げれるし、既定世界のクセの無さも良い。世界のろくでもない真相に気づいててもいいし、知らないままのんきに学生しても良い。そういう自由度の高さが、キャラ作成時の横幅に繋がっていました。
ミドルをロールプレイに限定する思い切りは、濃厚なロールと軽い処理を共存させていて、とてもクレバーに遊べました。『ダイスを振って、困難を乗り越えなければいけない』という思い込みが、TRPGのミドルフェイズを重たくしていたんだなぁ、と再確認。
プレイヤーのロールプレイ(意思表明と決断)でもってお話が先に進むこと、それが共通体験となることは十分、TRPGの”真ん中”を支える楽しさなわけです。なので、ダイスを振らずとも十分面白い体験でした。ブーケがバンバン飛び交うのも、処理の軽さも相まって楽しい経験でした。

そして戦闘が、軽くて早くて楽しい! マップを高速で行き来するプレイフィールは、超常のステラナイツが高速戦闘をしている感覚を強く再現してくれて、独特のドライヴ感がありました。
ダイス処理・数字処理が軽く早いのも素晴らしいし、数少ないパラメーターを活用して戦闘のバリエーション、データによるキャラ立ちがちゃんと生まれているのも、とても良かったです。シンプルな戦闘なのに、戦ってると色々遊べて、自分のキャラが格好良く見えてくるんですよね。この感覚は実働させないと見えないところだったので、意外かつとても面白かったです。

他にも戦闘中はシースが武器になるのでブリンガーのロールに専念できたり、勲章獲得条件に戦闘中のコミュニケーションが盛り込まれているので、自然そこら辺が加速するように出来てたり、様々な工夫が的を射て機能しているのを感じました。
TRPGシステムは常により楽しくより早くより充実して遊べるように進化しているのだなぁと肌で感じることが出来て、希望と刺激を受け取るセッションでした。いやー、”強い”よこのシステム。今後もモリモリ遊びたいですね。

セッション後は感想会が盛り上がり、システムの強みや今後やりたいことがたくさん出てきて、非常にポジティブに終わることが出来ました。与太話の中で色んな”好き”をステラナイツで再現できることにも気づいて、今後のモチベがアップアップ。いやー、遊びたいね。
新世代のロールプレイ型TRPG,そのスタンダードとなり得るポテンシャルを十分に感じる、良いセッションでした。同卓していただいた方、ありがとうございました。