DOUBLE DECKER! ダグ&キリルを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
2つの太陽が登る都市国家、リスヴァレッタ。そこに人間のあり方を変えてしまう魔薬”アンセム”を専門に追うデカがいた…。
天然系の凄腕・ダグと正義に憧れるバカ・キリルがコンビでお送りする、痛快バディポリス物語、堂々開幕ッ!
というわけで、”TIGER&BUNNY”の系譜を引き継ぎつつも、ガラッと方向性を変えてのリスタート作。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
広告メディアに挟み込まれ、ヒーロー家業の世知辛さ、時限式の辛さを全面に出していたタイバニによりも、実は”アクティブレイド”に近いアニメな気もする。
第2話まで様子を見たのは、第1話でのテンションの高さ、おバカな空気が渋い警察モノとどう噛み合うか、イマイチ調子が掴めなかったのもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
兎にも角にも上田燿司のナレーションがキマリまくりのメタ触りまくりで、味付けが濃い。単品としては良いんだが、それが素材に乗っかるかどうかが大事だ。
第1話はアンセム犯罪渦を巻く都市国家の顔、主役の大体のキャラ、特殊警察”SEVEN-O”の立ち位置、大体のお話の構造と、見せるものが多かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
その分キャラの深奥に踏み込む足が弱くて、大真面目に法と平和の話をやる気があるのか、いまいち読みきれなかった部分がある。
しかしそれでも判断保留としたのは、おちゃらけた空気に似合わぬ作品世界の作り込み、雰囲気の良さである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
スチームパンクの意匠を積極的に取り込み、2つの太陽が登る特殊な街を、異世界情緒と埃っぽさをないまぜに、いい具合に作り込んでくれていた。
むしろこの作り込みで、ハードでヘヴィな物語を頭っから回すと重すぎるという判断から、第1話はライト&ポップで元気よく突っ走った感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
キリルがアホバカだってのはよーく分かる展開で、それをダグの落ち着きがどっしり包み込む。バディが気持ちよく回る足場は、第一話から元気であった。
おそらくNYをモデルにした街の作り込みは、アクの強い刑事たちを踊らせるいい舞台として彫りが深く、街それ自体が独自のキャラクター性を感じさせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
のっぺりした書割ではなく、息をし欲望が血管を巡る生物として街がかけると、そこを駆けるデカ達の活躍も、ビカっと光るわけでね。
小物や意匠周りのセンスの良さが、アーバンアクションの舞台にも及んでいて、独特でありながら収まりが良い物語世界を、ドドンと叩きつけてくれた感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
そんな街の息遣いに、キャラクターがどう答えるか。正直、導入編の第一話では見えきらなかった。
しかし第2話、キリルの進退がかかった一週間の捜査をどっしり追う中で、アンセム禍がどれだけ街を蝕み、”SEVEN-O”が何に立ち向かっているかがよく見えてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
やっぱ刑事(ヒーロー)を扱う以上、そういう背骨の部分はしっかり見たいわけですよ。
いつ「お前に相応しいソイルは決まった…」と言い出すかわっかんねーダグの、経験と落ち着き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
あっぱらぱーでお調子乗りなんだけども、法と正義への憧れを原動力に、必死に走り回るキリル。
二人は全く凸凹なんだが、話のコアになる”正義”への意志は共通で、それがバディの引力となる。
そういう魂の部分が、二人組の捜査珍道中をどっしり追いかける中で見えてきたことで、作品への信頼感がグッと上がった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
ダグが相棒を喪っていること、キリルがその代理品ではなく、キリル自身としてバディになりたがっている所とか、オッサンと青年の涼やかな交流を予感させて、すげー良い。
空回りにもなりかねない、キリルの大暴れ。それが結果としてアンセム犯罪を追い詰める鍵となり、新米警官に新しい制服(ダサかっこいい)を持ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
コメディキャラを道化にはしても、その奮戦を嘲笑わない運びで報いたのも、とても良かった。キリルなりに、ホント必死だったもんな。
銃撃戦にカーチェイスと、アクションシーンが分厚いのもなかなか良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
ダグは激渋に煮込んだキャラなのに、愛車は変形機構込みのスーパーマシーンで、やる時は無茶苦茶やってくる緩急が良かったです。
うっそりとしたタフガイが、いざとなればネジぶっ飛ばして大暴れする展開だーい好き。
ダグの根絶したいものが『貧困と格差』と凄まじくデカいな所、そのデカさを自分の過去に引き寄せて、キリルが心を通わせる所も、凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
職業刑事、目的は平和、目標は犯罪。作品のテーマを、ベタ足できっちり殴ってくるパンチ力があるシーンだった。
完璧に思えるダグも、組織の縦割り機構に縛られてたり、過去相棒を喪っていたり、無数の傷がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
その不完全さがむしろ人間味となり、親しみやすいヒーロー像をキャラに吸着させ、どっしり体重のあるドラマを産んでいるのは、やっぱ良いですね。ぜってえデリックとの間に激重感情あるでしょ。
ダグが自分の傷を見せたことで、キリルもおちゃらけボーズなだけじゃない人間の根っこを見せてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
姉への愛情と離別、ヒロイズムの源泉が辛い幼少期にあったと判ると、彼のアホバカ道化芝居を笑うだけじゃなく、なんかしんみりした共感も生まれてくる。
ポップで上機嫌の展開を、しっかり受け止める物語の背骨。キャラクターがなぜヒーローを目指すか、その根源の提示。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
これを第二話という、比較的早いタイミングでドドンと叩きつけてくれたのは、非常に良かった。持ち味のポップさを急に殺すでもなく、基本は明るい雰囲気のまま、だ。
世界観の作り込み、キャラのベーシックな太さが見えてくると、笑いやスタイリッシュさは”軽薄”ではなく”軽妙”になってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
ポップな長所をぶん回す足場として、シリアスな足場ががっちり噛み合ってる感じだ。こういうグリップがあると、コメディはとても面白くなる。
事件の調査に合わせて、アンセム周りの設定、世界観の説明もスルスルと進み、色々納得する部分も多かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
橋の名前といい、妙に”神”を想起させるネーミングが多いわけだけども、アンセムの背後にはそういう存在がウロツイてんのかなぁ…第一話冒頭も教会だったし。
そこら辺は先の話として、タイトルにもなるダグ&キリルが正式に事件に挑み、お互いの持ち味とトボけた風味を良い感じに出しながら、薄汚い犯罪に切り込んでいく姿が活写されるお話となりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
あんまベタベタしない憧れが二人の間にあって、いいコンビだなぁと素直に思えるのはとてもいいですね。
同僚のアマゾネス共もマジカッコイイんで、強い女が最強に強まって事件を制圧していく様子も、今後みたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月7日
マジでマックス姐さんの剃り込みハンパねぇからな…ロボ娘とどういうバディアクションを見せてくれるか、今からマジ楽しみ。ディーナの口汚さも良い。
タイバニがおじさん&バニーちゃん以外はバディ感薄かったのに対し、今回はメインに3バディを配置し、コンビの旨さで食わせようという魂胆が見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月8日
フフ…俺は色んな凸凹コンビはその長所短所を噛み合わせ、ときにいがみ合いつつ難事件に挑む物語が大好きでね…いいとこ狙ってると思います。
第1話は物語全体、第2話はダグ&キリルをメインで扱いつつ、個性豊かなサブの物語を『なんか面白そう』と期待高めていくのは、なかなか良いなぁ、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月8日
桂先生のデザインがやっぱ良いんだよなぁ…ぜってぇそのうち、ルーキーのケツを強調したショットがあるぞ…(”桂のケツを国宝に”財団代表)
人間を狂進化させるアンセムの謎も、ドタバタポップな物語の中に巧く張り巡らされていて、今後大ネタを回す時の足場になるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月8日
しかし暫くはバディを個別に彫り込み、街の様々な顔を見せるエピソードが続く感じかな? 群像劇としては大事なところなんで、気合を入れて欲しい。来週も楽しみ。