青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
観測を途切れさせれば、箱の中の猫は消える。明日が来る保証もないまま、睡眠という束の間の死に抗う咲太。
一人、また一人と透明な空気に飲まれる中、憔悴していく少年の戦いは敗北に終わり…その先に、もう一つの戦いが待っている。今度は勝つ
そんな感じの、青春ブタ野郎Withバニーガール先輩VS空気、大団円である。良い最終回だった…来週からなにやるんだろうマジで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
ダウナーな主人公が、誰かのために熱くなる。恥も外聞もなく、愛を吠える。
定番といえば定番、ありきたりと言えばありきたり。だが、やっぱ、良いもんは良い。
咲太は無力な高校生らしく、眠気(の”気”は”空気”の”気”だったりするが)と戦い続ける。コンパクトでありきたりで、だからこそ辛そうな戦い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
佑真ボーイは舞台裏で戦線離脱し、貴重な同士だった双葉ちゃんも忘却に落ちる。咲太は不眠不休の戦いを続け、先輩とテスト勉強キャッキャで癒やされる。
ビームが出たり奇跡が起きたり、人が死んだりはしない咲太の戦い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
結局それは麻衣先輩の睡眠薬で敗戦に終わり、自分が書き記した日記も乱雑に投げ落とされる。
自分のために戦えなかった男は、自分が残したメモでは記憶を取り戻せない。そこで双葉ちゃんのメモが、強烈に効いてくる。
今回の話しは圧倒的に咲太と麻衣、二人のロマンスがぶっとい軸なんだが、双葉が彼女なりに二人を案じて残したメモが、逆転の緒になる展開は凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
二人きりの特別な世界が、どっかで爽やかに窓を開けている感じ、というか。主題ではないけど、友情も愛くらい大事なお話である。
結局咲太はバニーガールゼミで学んだ『保証』と『保障』の違いをトリガーに、失われた記憶を思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
どんだけ強く望んでも、咲太は先輩のことを忘れてしまった。保障なんて確かにどこにもなかったが、それでも愛は奇跡を起こし、咲太はその奇跡を諦めない。
麻衣先輩が真実空気になった短い時間、ずーっと咲太の側で奇跡を待っていたかと思うと、健気で可愛いと思う。当人に取っちゃ、可愛いとか言ってる場合じゃないマジなピンチなんだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
そうやって世界に一人、信じきれる相手がいるって思えるようになったのは、青春症候群の喜ばしい副産物だ。
テストは静かに受けるもの。そんな空気に中指を突き立て、ブタ野郎は走る。叫ぶ。アホである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
青臭く真っ直ぐ過ぎる未成年の主張は、冷たい空気を切り裂いて、咲太の真実を白日に晒す。
それしか愛を取り戻す手段がなかったから、迷わずそこに飛び込んだ。アホである。なんて気持ちのいい男だ…。
麻衣先輩が空気扱いされていたのは、明白なイジメとかではなく、なんとなくの流れの中…それこそ”そういう空気”だからこそ発生した歪みだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
顔もない、形もない、でも確かに人を傷つけ死に至らしめるものに、咲太は戦いを挑む。それに勝てない、戦いたくないと何度も何度も行っていたのに、だ。
双葉が巧くまとめていたけども、咲太は自分を大事にできない男で、だからこそ他人のために傷つける男だ。アホである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
胸を引き裂かれたのも、自分の辛さというよりは他人の痛みに空気感染した結果じゃねぇかな、と思う。
空気が嫌いなくせに、一番空気を吸い込んでしまう。皮肉な男である。
冷たく淀んだ透明な空気が、ブタ野郎のでっかい叫び声で穴を開けられて、世界は桜島麻衣を再認識する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
認識を取り戻した彼女は、あれだけ向き合えなかった空気を前に、咲太の誤解を解くべく叫ぶ。アホである。アホ同士、他人の痛みがわかる者同士、お似合いのカップルである。
二人の青春ど真ん中バトルが終わるまで、先生が”空気を読んで”邪魔をしない(出来ない)ところが、結構好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
人を窒息させ、消してしまう空気も、愛と根性でどうにか塗り替えられる。そのくらいの特権が、青春物語の主人公には許されている。
根暗で後ろ向きで、でも一欠片希望がある。
なかなか好みの味付けで、グッと最後に加速してバニーガール先輩の話は終わった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
あんだけ大声で叫んだ二人は、学校という檻に閉じ込められた”空気”のなかで浮かび上がるだろう。孤立し、無理解に投げ込まれる。何よりも恐れていた事態が眼の前に迫るけども、いざそうなってみるとそこまで怖くはない
曖昧模糊として形がなく、だからこそ恐ろしいもの。それに一緒に立ち向かってくれる人との繋がりを、二人が確認できたからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
それは空気であり青春であり、自分の想いを閉じ込め続ける檻でもある。否応なく追い込まれて、青春を吠えた咲太と麻衣。薄暗い顔で、言いたいことも黙っていた少年少女
二人に襲いかかった青春症候群(咲太にとっては二度目の勝負)は、なかなかの荒療治だったけども、観測されつつ出口がなかった青春のモヤモヤを、恋心と一緒に解き放った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
顔のない怪物に、主役は勝ったのだ。不可思議で、しかしジュブナイルの真芯は捉えていて、良い終わりだったと思う。
良い終わりすぎて次から何やるか、マジ解んねーのがヤベェけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
友人関係の檻にがんじがらめの萌絵ちゃんとか、むっつり天才児の双葉とか、相当な核弾頭を積んでそうな妹ちゃんとか、話の粒自体はあるんだが…咲太の修行時代としては、今回の咆哮で完成しちゃってる感じが強いんだよな…。
まーた麻衣先輩が強さと弱さ、儚さと棘を併せ持った良いヒロインで、この後有象無象のナオンが出てきたところで『いや、勝負にならねぇだろ…』と思えてしまうのが、ね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
恋心以外の所…例えば家族愛とか、異性との友情とかで掘り下げていくのかなぁ。
恋と不安。抑圧と解放。現実の重たさと、少しの奇跡。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月21日
ファーストエピソードに青春の一番強いところを持ってきて、後先考えない全力フルスイングで綺麗にホームランにした、気持ちのいいお話でした。面白かった。
恋を吠えあった二人の”その後”も見たいし、青春症候群は再発するようだし。来週も楽しみ