イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

やがて君になる:第6話『言葉は閉じ込めて/言葉で閉じ込めて』感想ツイートまとめ

追記 こっちが安心できる優等生なマスプロ百合より、小ずるさと生臭さでガンッガンに殴りつけてくる身勝手なお話のほうが、やっぱり好き。

そうするのは、愛しているから。
燈子が愛していればこそ姉の殯を続けているように、嘘は優しく真実を守る。
本当のことを言えという、自分の言葉を自分で裏切ることで、侑は燈子という星に近づき、醜くズルい自分を引き受けていく。

そういう裏腹な愛と成長が、水面にだけ映る侑の泣き顔に巧く宿っていて、凄く良い。
可能なら、誰だってカッコよくいたいのだ。
そういう実感を鏡に移して確認し、自分も先輩とおんなじようにグロテスクだなぁと実感して初めて、愛は人に届く。
冷たい安全圏からじゃ、何も出来ない。

必ずしも本当のことだけを折り重ねれば、愛と真実が掴み取れるわけじゃない。
光と闇の適切な配合は、人ごと、作品ごと、そこで描かれる恋ごとに違う。
自分に似通ったバランスはどこにあるのか。
それは、どうすれば読者に届くのか。
よく考えた1カットだ。

こういう健気な強がりを隠そうとするところが、侑(とこの作品)の可愛さだ。
そこにズブズブ体重を預けてむっちゃ搾取している燈子のズルさも、侑の清廉さをかけばこそ強調される。
ほんっとあのアマ、都合よく女から略奪することに関しては天才だからな…声が寿美菜子なだけはある…(偏見)