青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
偽物妹は、明日の夢を見る。昼間の学校に通える夢。ジャイアントパンダを見る夢。ずっとずっと、お兄ちゃんと一緒の夢。
青春症候群からの避難所として生み出された疑似人格、あざとすぎるほど妹な妹が、泡のように消える。事件解決、笑えよ咲太
いや、笑えないっしょ…というかえで編中編。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
『はい、そこ殴りますよ』と予言され、じっくり丁寧にフラグが積み重なり、覚悟していても一気に持っていかれる。卑怯で強いエピソードだった。
いやマジ! 無理だってマジ!! 知ってたけども無理ッ!!
花楓を塗りつぶして現れたかえでは、咲太と咲太の家族を壊す。ラ
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
ノベっぽい味わいの妹も、親のいない家庭も、蓋を開けてみれば地獄の果て。あまりにも痛ましい現実を、なんとか生き延びるために下した苦渋の決断だった。
ジャンルのお約束、その隙を逆手に取って殴る。賢い戦闘法である。
”花楓”に似ていて違う”かえで”の違和感をすべて上げられるほど、咲太は妹のことが好きだった。だから”空気”にぶっ壊されて、花楓がいなくなって、どうすればいいか分からなくなって、自分を傷つける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
そこに救いの手を差し出した翔子さんは、マジ偉い。歴史の教科書に載るくらい偉い。
家庭も心もあんだけズタズタになって、それでも自分を救ってくれた『少しでも優しくなる』という信念に従って、麻衣さんを助けたブタ野郎の勇気が、今になって輝く真相でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
オメーはほんと偉いよ…砂浜でようやく泣けてよかったけども、相変わらず涙を我慢するピギーボーイだね…。
遠い昔の地獄は、二年間静かに残照しながら長く伸びている。物語は全く終わっておらず、しかし終った物語りが力を与えもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
麻衣さんの優しさと強さが、かえでの心を開き、新たな一歩への勇気を支えもした。良い嫁さん手に入れたなぁブタ野郎…後義妹。
それはブタ野郎が一度コテンパンにのされた”空気”に、歯を食いしばってリベンジを挑み、自分色に空気を染める戦いに勝った成果だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
明日少し優しく、強くなろうと頑張った結果、自分の重荷を預ける相手ができた。恋の皮相をかっ飛ばし、人生支え合い領域まで踏み込む恋愛描写が好き。
嘘を嘘のまま、”かえで”を”かえで”のまま抱きしめようとした咲太の決意は、涙がでるほど尊い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
妹の細やかな仕草すべてを覚えているのに、それを奪ったエイリアンもまた震える子供であることを認め、ゼロから関係を作ろうとした。その踏み出しは、誰にでも出来るもんじゃない。
壊された”花楓”が作り出したのが、いびつであざといザ・妹だったのも、彼女が最後にすがった糸を偲ばせ、哀しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
多分ぶっ壊れる前の当たり前の日常の中でも、咲太はブーブー言われつつ良い兄ちゃんで、ブタ野郎の仮面を被ったシャイなタフガイだったのだろう。
毒ガスを喉の奥まで流し込まれ、処刑される直前ですがったのは、そんな”兄”にただただ甘えるだけの、可愛いだけの存在だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
今まで『ラノベのお約束』でしかなかった”かえで”のキャラが、すごい勢いで視聴者を刺殺してくる。加減しろマジ!
”かえで”の消失は長い嘘が消えただけ、あるべき形を取り戻しただけ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
シンプルな真実/偽装の二元論で割り切れるなら、青春症候群なんてありゃしない。視聴者が”かえで”しか知らなくて、感情の寄せどころが本物ではなく偽物にあるのが、アホみたいに上手いな…。
咲太を切り裂いた症候群は、現代医学では”嘘”と罵られる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
世界にいないものとして扱われた悼みがあればこそ、同じ立場に立った麻衣さんを放っておけなかったんだと思うけども、”花楓”という真実だけを肯定するなら、自分の傷も嘘っぱちだ。
そういう真偽は世間に充満する”空気”ではなく、自分が決めたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
そう願っても残酷に現実は咲太を追い越して、”かえで”を殺す。かつて、”花楓”を殺したように。
あまりに身勝手、あまりに堅牢。眼の前の久保ユリカが、お前の久保ユリカだ! サラッと刺す演じ分け、すげーなマジ。
あの”死”の重たさを咲太と共有させるために、ブタ野郎とブタ野郎妹決死のリハビリ、その歩みは丁寧に描かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
『明日少し優しく』を杖に、既に歩いている兄が乗り越える境界線の上で、かえでは立ち止まってしまう。
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project pic.twitter.com/lktVf87Rj4
あるいは扉の向こう側の、二匹の猫のじゃれ合いに飛び込めない”かえで”の姿。彼女を拒絶する境界線の堅牢さは、非常に丁寧に積み上がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
いやー、キツイっす。身につまされて見てられません。なまじっかロケハンに見覚えがあるからな…。
それでも、甦る記憶の足音が、迫る消失のタイムリミットが”かえで”を押す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
薄暗がりから身を乗り出し、ローファーで大地を掴むその足取りも、カメラはしっかり捉える。この絶望と希望の相転移。エグい。
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project pic.twitter.com/4KmKIzIZ1Q
その時は希望を宿して”進め”だった信号は、症候群が本格発症した時は赤く染まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
行ったり来たり、進んだり止まったり。効率が悪く、フツーじゃないでこぼこ道。でも、それで良いんだ。(画像間違えたので訂正)
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project pic.twitter.com/7cfWRmoH45
ブタ野郎は自分に言い聞かせるように呟き、妹に肩を貸し、身を乗り出し、嘘をつく。ブタ野郎だからね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
あまりに献身的な”兄貴”っぷりに、ひたひたと忍び寄る別れの予感に、俺の感情はグラグラのグラである。
なんかこー、雑なハッピーエンドはないんですかラノベみたいな!
まぁこのラノベに限っては、そういうものばかりではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
これまで青春症候群の解決は、痛みはあっても喪失がなかった。少年少女は青春の厳しい試練の中で、むしろその厳しさ故に己を、人生を学び取って、一歩ずつ先に進む。その顔は晴れやかで、満たされていた。
しかし、”かえで”は消えてしまう。そういう意味で、今回の事件は今までと様相が違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
”花楓”の復活は兄貴が心から望んだ、喜ばしい事態のはずだ。でも、それが”かえで”との二年間を、新しく生まれでた命と歩んだ必死の巡礼の全てを塗りつぶし、消してしまうのなら。
青春探偵の妹消失事件解決は、すなわち妹殺人事件でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
このパラドックスを次回、どう解決していくのか(あるいはしないのか)は、注目のしどころだろう。
いやー…”何か”が残っていて欲しいと思います。今のまんまじゃ、咲太にもかえでにも花楓にも、あんまりだろコレ…。
その前に、妹蘇生事件に咲太は取り組む。急ぎすぎる”空気”のリズムではなく、自分と妹に相応しい歩みで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
『パンダが好き』というあざとい、人工甘味料の味ががするキャラ付けが、ここでまたぶっ刺してくるわけよ。思う存分パンダを見るんだ…笹ばっか食ってるから、ウンコする時まじ痛いらしいぞ…。
学校行ってから過剰に重なる『明日』への言及も刺さるけど、とにかく年間パスポートの全てがヤバい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
あの日日記帳に描いた”かえで”の名前を、やっぱり肯定する筆致。15歳というあまりに幼い年齢。静かな夕日。
©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project pic.twitter.com/GNP9qhhMcg
咲太の優しい嘘は、いつだって女の子に魔法をかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
パンダで上がったテンションを利し、どんだけ歩いてもたどり着けなかった悪魔の城に、シンデレラを導く。
なんてカッコいいブタ野郎なんだ…この感激全てで腹を殴ってくるのが、ほんと憎い(江戸弁で”好き”ということ)
”兄”としての咲太の優しさ、嘘を嘘のまま認めてあるき出す強さが、静かに迫ってくるエピソードでした。ど真ん中狙いすぎて、葉鍵世代にはエグいよコレ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
”兄”の強がりを見ることで、将来の義妹がその辛さを思いやり、それを通じて姉の思いを知るところとか、最高のリレーだった。
そういう輝きも、あまりに大きな喪失も、全てはそこにある。受け入れろといっても当然無理だろうけども、今は少年よ、呆然と世界を睨め。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
ケアしてくれそうな麻衣さんを、金沢にぶっ飛ばしてあるのが周到だよなこの思春期地獄谷。咲太が素手で取っ組み合うしかねぇ!
親父さんが親父さんなり、離れてくらす咲太とかえで/花楓を心配しているのが、悲しく暖かかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
ズタボロの咲太に娘を任せるしかないほど、決定的にお母さん壊れちゃってるんだろうな…残酷だが、あの家族に選べる手役はそれしかなかった。よく生き延びてくれた、って感じだ。
かつて家族を弄んだ現実の荒波は、妹の蘇生という形で咲太をエグる。この悲しみもまた受け止めて、また明日、少し優しくなれというのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月23日
ジェントル&タフなハードボイルドの生き方は、なかなかに厳しい。青春ブタ野郎最後の事件は、一体どんな結末にたどり着くか。
次回が楽しみです。後映画ね映画!