ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
第四次聖杯戦争を生き延びた少年は、魔法学校の教授となっていた。
人倫を踏破し根源を目指す”魔術師(ヒトデナシ)”の巣で、遥か遠い憧れを抱いたまま、若人を導く渋面の教導者。
ヒトでありすぎる故に敵も多い、彼の事件簿とは…
そんな感じの年末FateSP、7月の本編に向けた第零話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
原作・三田誠&魔術考証・三輪清宗の”レンタルマギカ”コンビに、TROIKA+加藤監督の”やがて君になる”チーム+小太刀先生という座組に、なかなか期待が高まる。
TRPGモノとしては、レッドドラゴン組…になんのかな?
第零話ということでキャラクターと物語の顔見せ、大体の雰囲気と能力を見せる感じの小さな事件であったが、UFOともまた違うTROIKA美術が魔術学校”時計塔”とうまく噛み合い、独自の雰囲気を出していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
バリッバリにキメられた倫敦の異国情緒が、現代伝奇アクションとはちと違う空気を連れてくる。
(今の所)英霊も出てこないし、ちまちま人間サイズの小狡い魔術、ちっぽけな権力闘争がギュンギュン唸るサイズ感が新鮮であり、小さいからといって怠けない雰囲気の出し方、話とキャラクターの取り回し方が、やはりオリジナルの味わいを出してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
なんというか、いい匂いがして食欲が湧くアニメだ
本命のご馳走が出てくるのは七月のナンバリングタイトルになるのだろうけども、そこを駆け抜けていく教師と生徒の立ち位置も、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
我らがウェイバーくんは哀れなるケイネス先生の名跡を継ぎ、ツンツン義妹にいびられつつ、自分の道を教育に見つけたようだ。
冒頭、魔術師満点人間零点みたいな教授陣がちまちまちまちまウェイバーくんをいびる様子が、彼の独自性を見せてとてもいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
現代魔術課は”伝統ある”時計塔では異端であり、しかし優秀で面白い連中が集っている目の上のたんこぶのようだ。それをケイネス先生から引き継いだウェイバーくんも針の筵だね
すっかり孔明顔になっちゃったウェイバーくんだが、まだまだあの可愛いショタ魂は全然健在で、何かと言うとイスカンダルおじさんのことを思い出して涙が出ちゃう、エルメロイだもん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
浪川さんがオトナモードと少年モードをうまく使い分けて、ドジると声が若くなるのがとても良かった。
ウェイバーくんは魔法零点人間合格だったからこそ、あのゼロの地獄を生き延びた。正確に言うと、人間失格しそうなところをハードコアなイニシエーションで真っ直ぐにされて、イスカンダルに恥じない魔術師として生きようと頑張っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
エルメロイの名前を引き継いだのも、その一環なのだろう。
まぁケイネス先生、ホントあそこで死んでいい人じゃなかったっぽいからな、後出しの情報を集めるほどに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
最後にケイネス教室の思い出を込めた写真を映して、師を裏切り死地に追い込んでしまったウェイバーくんの後悔をにじませるのが、なかなか良い。
魔法行使に関しては三流以下のウェイバーくんだが、魔術を見る”眼”と教育に関しては才能があったようで、教室の雰囲気は明るく生徒は師匠を慕っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
そういう当たり前の風通しの良さが、魔術界においては異常で”落ちこぼれ”扱いなところが、逆に主役サイドへの共感を強くする。
訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
✗魔法行使→◯魔術行使
指摘があったんで訂正しときます。
師匠が頼りない分弟子たちは一騎当千の優秀な連中っぽく、また相当な曲者の匂いがする。キャラが立ってていいな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
上田麗奈の声が耳に心地よいグレイちゃんは、ガッツリフード付きコートで上半身を鎧いつつ、下半身はチェックのミニスカという魔術会のおしゃれ番長。かわいい。
猫の生き死にを巡る問答で、なかなか人間の価値観を壊せない甘ちゃんウェイバーと、死靈に親しむがゆえにちとズレてるグレイのすれ違いが見えたのは、今後彫り込みそうで楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
ギャーギャー煩い梟の鳥かごが、墓守のランターンめいて不気味でオシャレで、デザインほんといいなあの子。
猫ちゃんの作画はほんとに良くて、アニメの動物大好き人間としてはありがたい限りだったが、殺せとは誰も言ってねぇだろ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
まーた『瀕死の猫』としてよく観察されよく作画され、文句のつけようのない良い演出なんだなぁ…そこが生っぽいので、生っぽい感傷を捨てきれないエルメロイの人情もよく伝わる
可愛い墓守ガールだけでも十分だろって感じなのに、金髪美少年も二人引き連れて両手に花、エルメロイ先生の人徳が忍ばれますね! って塩梅だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
明るく元気な凸凹コンビと、陰気でしかめっ面のエルメロイ先生&グレイの対比が、なかなかいい明暗だと思う。
今回の零話は『馴染みのねぇ連中だろうけども、こういう奴らなんでよろしく』という紹介も兼ねている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
フェラーリVSアストンマーチンのチェイスシーンで、パッと見で術式の不備まで指摘するフラットくんの才能と、憑依術式というスヴェンくんの得意技を見せたのは、なかなか手際が良かった。
獣の形質を己に宿すスヴェンくんはもっとハードなアクションでの活躍が想定できて、なかなか期待が高まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
ウェイバーくんが『俺戦闘シーンではマジ役立たずなビルドだから』と堂々宣言したので、生徒組が殴り合いパワーを担当する役割分担なのかなぁ。あ、原作未読です。
陰険な”時計塔”の魔術師たちはなかなかしたたかで、悪意の糸をたどらせない。事件はその入口に足をかけたところで水入りとなり、エルメロイ二世はまた別の事件へと足を進めていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
この先は7月、というところで今回のSPはおしまい、である。うーむ、続きが気になる。
という気分にさせるよう、過不足なく自作をチラ見せする、良いプロローグだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
今後も美しい倫敦を舞台に、チマチマした魔術行使のチマチマした手続きとか、クソみたいに細かいオカルト理論とか、せせっこましい陰湿権力闘争とか、あんまFate本道では掘り下げられないところを頑張ってほしい
Fateの冠がつくものは軒並みアニメ化されるこの状況で、派手なアクションに会えて背中を向け、魔術師の”日常”に学窓から切り込んでいくこのアニメは、なかなかオリジナルな雰囲気がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
それが初期設定でとどまらず、いい具合の美術、個性あるキャラ、どっしりした話運びと演出で命を吹き込まれる。
今回感じたその風を、7月の本番でどう膨らませ、楽しませてくれるのか。”魔眼蒐集列車”なるおどろおどろしい事件は、一体どんな謎を孕むのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月1日
俄然本放送が楽しみになってきた。この期待をワクワクと高めつつ、エルメロイ先生と弟子たちの冒険を待ちたい。第1話に期待大である。