バンドリ履修記録。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
パスパレ一章第9-10話。
いわゆる谷間のエピソードで、”糖衣でコーティングした毒薬”らしくガッツリ下げる。ただただ努力していれば夢が叶っていくお伽噺を一番望まれてそうなセットで、努力の方向性と効率に切り込んでいくスタイル。
これは今後他のバンスト見る中で効いてくる気がするけども、パスパレは事務所のバックアップと金銭に絡むの価値判断を背負わされた、”プロ”のバンドだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
アマであることがアイデンティティのポピパ、アマでありつつプロ志向の意識の高さが特徴なアグロとRoselia、そういう価値を蹴っ飛ばしたハロハピ。
5バンドは”ガールズバンド”と大雑把にくくられていても、経済的スタンス、そこから求められる”音楽”、生まれる物語が当然違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
パスパレが一番生っぽく、夢のハラワタを切開して泥まみれの臓物を引っ張り出す立場…なのかな?(他バンストちゃんと履修してないので推測)
無論パスパレが背負えない重荷も個別の重量と質感を持っていて、その掘り下げを怠けるガルパではないと思う。なので、『パスパレはリアルだから強い』みたいな言説は成立しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
ただ、パスパレの物語と白鷺千聖が背負うものは影が濃く、独特の魅力を強く放っている。
努力で夢は叶うわけじゃない。10章のタイトルは相当な名言だと思うが、正しく言葉足らずだなとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
努力(だけ)で夢は叶うわけじゃない(けど、努力も夢も嘘じゃない)
凄まじく純粋無垢なイブちゃんが問いかけるように、4人がやったことは嘘でも無駄でもない。千聖もそれを知っている。
そのうえで、それだけじゃ足りない場所に”プロ”であるパスパレは立ってしまっているし、そのことに自覚的なのは千聖だけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
シビアな部分を見つめる人格成熟度という意味では麻弥も見れるんだが、彼女自身も『縁の下から主役へ、オタクからアイドルへ』つーキラキラ物語を背負う。
ので、面倒見の良さは夢見るアリスちゃん達の背中を支える方向に働いて、千聖のように反対側から叩く方向には行かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
両方大事な仕事なんで、それぞれのキャラを活かしつつ見せ場と輝きをしっかり引き出す話運びがありがたい。千聖、この段階だと憎まれ役だなぁ…。
千聖が”現実的”なチョイスを積み上げる背景には、おそらく挫折がある。パスパレで言えば氷川日菜のように、すべてを感性と才能でもぎ取る天才の歩き方は、彼女には出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
だから、綺麗な夢を叶えるために最短ルートを取る。泥舟に足を乗っけてる余裕は、凡人にはない。
でも彼女のシビアな姿勢には、彩が突き進んで迷い、イブちゃんが疑ったことすら無い真っ直ぐなものを、それでも信じたいという視線が、確かにあるような気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
どれだけ地面に叩きつけられても、それでも空を見上げてしまう。諦めきることが出来ない、星への視線。
多分ここを描いて、なおかつフワフワなお伽噺にしないためのパスパレ毒薬路線だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
ここで夢の泥臭さ、ただ真っ直ぐ走るだけじゃ何処にもたどり着かない重たさを見せておくことで、他バンドが追う星の旅路に裏地がつくっつー狙いもありそうだ。
各バンド個別の個性とテーマで話を走らせつつ、青春という時間、少女という存在は共通。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
その複雑な立体感を出すために、複数の照明で色々照らしていく相互作用が、ガルパ/バンドリという総体を味わい深いものにする。
今後他バンドを見る中で、そういう戦術を実感させられる予感がある。
複数の立ち位置から照射することで、立体感を出す。この書き方はバンド内部も同じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
濃い口のトンチキキャラのように見えて、かなり生っぽい強さと弱さを兼ね備えたバンドメンバーが、それぞれぶつかり、あるいは助け合いながら、より強く自分と出会う。そしてバンドになっていく。
今回千聖が見せたカウンタープロットは、そのための前駆…だと思いたい。彩の愚直な努力が報われて欲しいと期待しているからこそ、キツくあたってんじゃないかなぁ…ツンデレじゃんッッ!!!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
今後千聖の伏せ札(子役時代からの挫折とかか?)を開けることで、悪印象は反転しそうだ。
そうなって、真実パスパレが”バンド”になると、千聖が押し付けてきた生っぽい現実主義が逆に砥石になり、背負うものは研ぎ澄まされていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
努力が夢を連れてこないのは知ってる。それでも、努力で夢を磨くしか無い。努力以上のものと重ね合わせて、もっと強く輝く夢に、五人でたどりつく。
そこまで話を持っていくと、彩の愚直な努力と千聖の拗ねた現実路線が上手く止揚し、”パスパレだけのバンド哲学”みたいなものが結晶化してくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
ここまでの語り口を見ると、多分そこまで行く。楽しみだ。ツンツンしてる分、彩が”答え”を見せたあとの千聖は相当強火の丸山信者になりそう。
追記 氷川日菜のエイリアン性、そんな自分を適度に使って”みんな”に接続していくことの意味と価値。それを可能にしてくれる仲間との照応。途中経過としての女女巨大感情青春バンド物語。
ガルパ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
イベントストーリーも並走で走ってた(というか、イベントの麻弥に引力があったのでパスパレから読んだ)わけだが、一章で日菜が見せる地獄の道化師っぷりと、イベントでの強力アシストっぷりに凄いギャップがあって、どう埋めたか他のお話が気になる。
一章の段階だと日菜はあらゆる物事が他人事というか、『るんっときた!』を行動理念にしている割に、その楽しさが他に一切伝播しない孤独な存在である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
一瞬で真実を見抜き体得する才能を持ちつつも、それは共有されないので進化を発揮しない。真実にもたどり着かない。隻手音声の考案みたいな女だ。
彼女が見据えているものが形になれば、全てはスムーズに進んでいく。そういう眼の良さを天才は持っているんだが、結局それは他者の協力(あるいは関係性)抜きでは形にならない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
そういう道理を直感しつつも、どーでもいいと独覚に沈んでいるのが10話までの日菜に見える。
のだが、イベントだと自分の天才性をただぶん回すのではなく、それを他人が凶器ではなく手助けとして受け入れてもらうにはどういう手立てを取れば良いのか考え、そこにこそ天才性を調整していく姿が目立った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
自分がどんだけ他人を傷つけうるか、実感は薄くても把握して立ち回っているように思う。
才能の刃を抜いて世界を切り開くと同時に、それを鞘に収めて常人しかいない世界にどう馴染んでいくか。異質性と才覚ゆえの孤独をどう埋めていくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
それが日菜の一章10話と今回のイベントの間にある、苦闘な気がする。姉が相当にメッタにされたなコリャ…。
日菜のエイリアン性が、彼女が人間である(あるいは人間に興味と愛情をもって、その中で生きていく)には時に寂しく、危ういものだと知ること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
むき出しの自分のままでは望むものが手に入らないことに、好奇心が強くガードが低い日菜は気づきつつある(一章10話段階)
マップでの会話を見ると、コアでオタクな麻弥の趣味にも、日菜はどんどん首を突っ込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
『面白い』と感じて自分に取り入れていく障壁(常識、偏見、実力の不足、情熱の欠如)が極限的に少ないので、あらゆるものに興味を持てるし、興味で終わらず身につけ自分を強化していく効率もいい。
そうして他人を摂取しまくる中で、しかし多分”氷川日菜”は揺るがない。物分りよく他人を理解し、他人に理解される”人間”ではなく、特異な世界認識と才能を維持したエイリアンで居続ける気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
そういう人のあり方は、根っこの部分で変えないコンテンツだと思う。アニメ二期の香澄の間違え方とか。
その上で、エイリアンでしか無い日菜が彼女を取り巻く世界が結構好きなことは、彼女の美質で良いことだ。それを祝福する準備が、一章第10話んの段階からも匂ってはいて、さてどう結実していくのかな、というところ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
結果がうまく行ったのは、麻弥のイベストを見ることで判る。
しかし結論を支えるのは常に途中経過、描写の中で展開されるロジックと感情だ。ここを履修しないと、結末の本当の意味合いは掬いきれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
衝突と融和、変化と発見、不変と普遍の”先”を描くアニメ二期(だから少女たちは”進級”する)をしっかり噛むには、やっぱガルパ履修したほうが良さそう
とは言うものの膨大な学問(From バキのジジイ)なので、焦らずじわじわやっていきたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月20日
キャラ個別で描写が終わらず、相互の関係性とその乱反射、そこから生まれていく変化(というか再適応)までガンッガンに膨らむんで、整理整頓して見通し立てる方に時間かかるね、ガルパ履修。楽しい。