ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
そして、列車が停まる。老いと死、覚悟と殺意を詰め込んだ暴走列車の決戦は、ついに最終局面へ。
プロシュートを失ったペッシと、己の五体をバラバラにすらするブチャラティ、どっちの”凄味”が上を行くか。ダイヤモンドのような魂、黄金の風が示す先は。
というわけでフィレンツェ行き超特急地獄変、決着のエピソードである。腕や足をもがれても、スタンドは解かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
有言実行のプロシュート兄貴が見守る中、ペッシのマンモーニ超え、息詰まる覚悟勝負、偶然と運命が呼び込んだ最終決戦と、最後まで緊張感と興奮がラッシュを仕掛けてくるお話だった。
やっぱ”キメる”絵が強くて、凄まじい血なまぐさの中にど迫力と奇妙な爽やかさが入り交じる、良い映像体験だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
原作の構図とポーズの強さを上手く翻案して、アニメ独特の興奮をドバドバ”絵”で生んでくれるのは最高。
© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会 pic.twitter.com/tZI6HXP3kN
餞の薔薇のように狂い咲く、プロシュートの鮮血。それを浴びたペッシはマンモーニを脱し、本物のギャングスタになれた…と思いきや、最後の最後で甘さと焦りが出て、運命はブチャラティに微笑む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
『そうはならんやろ』ってドッキングだったけども、同時に納得もしてしまう”凄味”、ジョジョの醍醐味。
世界のど底辺に落ちてなお、なにか光を探す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
チームがブチャラティに(そしてブチャラティがジョルノに)求めているものが、アニメの再構築でわかりやすくなっているけども、今回の列車決戦はお互いの手筋が分からない中、細い糸を手繰り寄せて運命を掴む戦いでもある。
ペッシは細い糸越しに体重や体の作りを感じ、兄貴の死を悟る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
ブチャラティはキレすぎる頭でペッシのスタンドの特性を(ともすれば本人より)見抜き、『糸へのダメージは、突き刺さったものへ還る』という特性を最大限活かす。
無明の闇の中、少しでも有利な情報を手繰り寄せ、相手に死を贈る戦い。
似たような覚悟(『もう後戻りできないってことなんだね』)、似たような友情(NO6とグレイトフル・デッド、それぞれのマスコットが見守る戦場)を背負いつつ、ブチャチームと暗殺チームは同じもの(トリッシュ)を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
だがその先に見据えるものが違う。
ブチャラティは光を、ペッシは自分の中の暗黒を、覚悟の果てに見つけた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
自分にしろチームにしろ、志を継ぐものが生き残ったあとに見据えているのは、麻薬を売り捌いて手に入れるこの世の栄達と、形にならない誇りと敬意。
その際が、戦いの最中にも顔を出していく。
ペッシは”覚醒”した後に、枯れ木のように首を降り、脈打つ心臓を釣り上げる。その覚悟は全て無関係な他人をぶっ殺す方向に流れていって、誰かを癒やし守る力にはならない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
背中で語ったプロシュートの行為自体が、『飛行機事故より軽く済む』なんだから、その薫陶が虐殺に繋がるのは道理だ。
ブチャラティは己の命すら平等に扱い、時速150キロの屋外に身を投げ出し、自分の能力で自分をバラバラにする。慌てふためくのではなく、じっと待つことに覚悟の証明を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
苛立ちのあまりペッシが蹴りつけたスイッチが、電車を止めてブチャラティを復活させるのとは好対照だ。
バラバラ待機戦バトルは、”命と希望をつなぐ”というジョルノの能力を、ブチャラティなりにアレンジして戦った感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
ジョルノはブチャラティとの命の取り合いでも、彼の中にかすかに残る黄金の光、麻薬を憎む瞳を見落とさず、魂を蘇生させた。その脈動が生きていたから、あの奇跡が起きた。
信者の苦しい擁護と解っていても、やはりそういうつながりを思い浮かべてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
守る。繋ぐ。活かす。
ブチャチームの力は徹頭徹尾そういう方向に進んでいて、”敵”はその逆を行く。このルールは次なるメローネで、よりグロテスクに証明されることになる…けど、それは次週ね。
兄貴の遺志を継いだといっても、それは人に誇れるような生き様じゃあない。どす黒く身勝手に、他人を踏みつけにして殺す覚悟。『ぶっ殺す!』と吠えるだけの覚悟。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
それは正しい行い、ダイヤモンドのような魂にはけして勝てない。一時的に勝勢を掴んでも、スルリと逃げていってしまう。
やはり今回も、ホラーの怪物のような味方チームの登場シーンが有った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
勝ちを確信し、自分を覆うシュルターから顔を出した瞬間、殺したはずの怪物が顔を出す。ジッパーで鋼鉄を引き剥がし、凄まじい”凄味”を背負っての登場。
© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会 pic.twitter.com/BiwMuzlCSh
ミスタに続いて、とんでもねぇ化物に出会っちまったペッシくんは災難であったが、まぁしょうがねぇ、相手も漆黒の意志を抱えたギャングスタだ。『あなた…『覚悟して来てる人』…ですよね?』って感じだ。https://t.co/e4nT7Kdw2P
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
ここで引かずにスタンドオフに持ち込む辺り、『マンモーニ卒業おめでとう!』って言いたくもなる。想像通り、俺の木村昴は最高の演技で期待に答えてくれた…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
すっくと立てた釣り竿が、トンボ構えのようでかっこいい
© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会 pic.twitter.com/L89zYibRZ5
しかし撃たせてカウンターを取るブチャラティの覚悟を、上回るほどでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
兄貴の魂を継承したのなら、あくまで冷徹に影から殺す手筋もあったはずなのに、正面からの覚悟勝負に持ち込んだ(そうして、自分のプライドを守ろうとした)時点で、負けは見えていた。マンモーニがっ!
シュルリと糸を操り、ペッシ以上の釣り竿さばきで一発扼殺。トドメもきっちり釣り上げての”アリーヴェデルチ(さよならだ)”でフィニッシュ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
ギャングスタだけでなく”漁師”としても、糸使いとしても上回られての敗北は、ペッシの弱さ…というよりブチャラティの強さを強く物語る。抱いてッ!!
地味ーにNO6が驚き役・解説役として裏声で頑張ってくれたおかげで、ブチャラティはかっこいいセリフを垂れ流すマシーンとして覚悟勝負にも勝てた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
過剰なネームで驚きと凄みを伝えて、コミカルなスパイスを血腥い血闘に聞かせる。鳥海さんはお疲れ様でした。喉、労ってください。
ペッシとプロシュートの繋がりは、ブチャラティ達とも互角だったと思う。覚悟の継承も果たされた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
しかし荒れ地には毒草しか芽生えぬもので、悪しき思いはいつか敗れる。ドス黒い血なまぐさを背負ってなお、どこか高潔に戦い続ける意志。その前には我欲は脆い。
亀殺しも『後に続くチームのため』というより『自分を否定された憂さ晴らし』なので、実を結ばない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
後のこと考えると『この手なんなの?』って感じだが、制御できない超能力としてのスタンドを感じれて、結構好き
© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会 pic.twitter.com/KqwnxLzIUs
今回は亀の中で守られ、最後の最後で手弱女振りを露わにしたトリッシュだけども、戦況が激化するに従ってスタンド戦士としての顔を強くしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
他の奴らが成長しきった度胸人間なだけに、トリッシュの冒険と成長はちょっと色合いが違って、すごく好きなのだな。期待大だ。
激戦を追え、しかし追跡の手は止まらない。新たな驚異を匂わせたところで次回に続く、である。いやー、死んだなぁ…この大量虐殺っぷりは”五部”って感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
そんな屍山血河を乗り越えてでも、ダイヤモンドの魂で黄金の風を掴む。一度は死んだ心を蘇らせ、自分が納得できる過程で結末にたどり着く。
そういう五部全体のテーマが、激しいアクション、溢れるケレン、幾度もひっくり返される勝敗のスペクタクルにしっかり乗っかって、『言葉ではなく魂で』作品の温度を感じることが出来ました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月26日
んーむ、やっぱりスゲーいいアニメ化だな…今後もこの速度で大暴走、とんでもない所までぶち上がるでしょう