ガルパ履修記録。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
Poppin'Party一章ラストまで。
今日も今日とてガールズバンド暮らし、ポピパの日々は春爛漫。ドタバタ賑やかに、ハプニングすら楽しめる最高の青春…が、世知辛い行政事情でドン曇り。
商店街のお祭りを取り戻すべく、戸山香澄、明日にまっしぐら!
そんな感じのポピパバンスト。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
ポピパは結成秘話はアニメ(あるいは第0章)で終わっていて、あんま激エモ感情大衝突という感じはない。
ハロハピのようなぶっ飛んだスケールも、パスパレのような見た目と中身のエグい落差も、Roseliaのような超真剣バチバチバンドストーリーもない。
どこまでもプレーン、オーソドックスで平穏無事、波風少なく明るく楽しく。そういう感じのトーンを、ローカルなアクシデントが少しかき回して、少女たちが少し頑張る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
アグロとはまた違った塩梅で『普通』である。あっちが衝突や挫折も含めての『普通』であるのに対し、毒抜きされた『普通』というか
(おそらく)”けいおん!”以来のゆる系女子高生青春ストーリーの流れを踏んで、ガルパのメンバーは適度に生っぽく、適度に記号的で、適度に味付けが濃い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
プレーンな青春味、圧倒的なキャラの立ちでぐいっと見せるわけではないし、デカいアクシデントやサクセスが迫るわけでもない。
それはバンドリブランドのヘッドライナーとして、最も安定した打率を出さなきゃいけないメタな役割と、バンドの個性が噛み合った結果な気もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
”無難”という鎖が、ポピパを縛っているんじゃないかなと感じるときもある。いやまぁ、十分狂ってんだけどさバンドリだから。
そういう彼女たちに与えられた試練が『町内会の祭り』というのは、身の丈にすんなり来る。適度にローカルで、土の匂いがして、女子高生の頑張りでなんとか転がりそうな厄介事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
それを前に、各メンバーの個性がジワジワ滲み出てくる。あくまでジワジワ。その焦りのなさが結構好き。
香澄は主人公に持たされがちな直感力や解決力がとても弱く、胸の中の情熱、キックスターターとしての資質だけがアンバランスに飛び抜けているキャラだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
思いついて走り出して、後は周囲に任せる。甘えて、すがって、時々泣いて。そういう弱くて脆い少女が”バンドリの真ん中”にいるのは結構面白い。
そこでベコベコにへし折れて、散々に迷って、周りに助けられて立ち上がる迷走加減が彼女の物語だ、とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
バンドメンバーは香澄に足りないものを補うように、それぞれの長所を重ね合わせてポピパになっている。一つの音の強さと弱さを、お互い補い伸ばすように。”バンド”である。
今回は外面を整え対外交渉するエピソードなので、有咲の賢さ、常識力がかなり目立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
”自分を偽る”てのは青春モノではマイナスに書かれがちだが、役所相手にフツーの言葉遣いを選んで、自分たちの主張を聞いてもらえるよう色々整えるのは、姫演技が得意(?)な有咲以外には出来ない。
蔵に籠もっていた有咲を外に引っ張り出したのが、”素の自分”以外持っていない香澄であることを思うと、なかなか面白い因果である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
確かに香澄がいなければ全ては始まっていないのだが、香澄一人では何も解決できない。香澄が始めたものは誰かの尊厳に預けられ、勝手に育ち、香澄に帰ってくる。
元ヒキとは思えないほど丁寧に渉外交渉を乗りこなす有咲を見ていると、とにかく蹴っ飛ばして状況をスタートさせる香澄の得難さも解ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
先を考えずに転がしていくのは危ういことだが、実りも多い。有咲の実務的な資質も、バンド活動から学生活動、人生活動へと世間が広がった結果であろう。
ガルパの物語はそれぞれのバンドの色合い、立ち位置、個性で『世界』を広げていく共通点があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
見つけ、手をつなげるべき『世界』のスケールや特色はそれぞれ異なるけども、新しいことに出会い、新しい自分を見つけ、それを当たり前に隣りにある友人と繋ぎ合わせ、新しいものを生み出す。
そういう変化(『成長』と言っても良いのかもしれない)は、バンドは違えど肯定されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
今回、ポピパはバンド内部で全然衝突しない。(例えばアフロのように)
そのかわり、学生の小さな身の丈を少しはみ出して、自分たちの熱意で商店街を、行政を動かしていくことを学ぶ。
あんまりハードなエモがないので地味になりがちだけども、そういう『成長』もまた大事で、彼女たちの経験と実績になっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
その過程に細やかに、キャラクターの個性が刻まれているのは結構好きだ。まぁ目立たんのもいるけどな…りみりんとかな。商店街のオッサンのほうが、コクのある出番貰って…
さておき、おたえの台詞がいちいち飛んでて面白かった。彼女は頭が良すぎる結果、常人が踏む過程をぶっ飛ばして結論に行く。ちとこころや日菜と似た感じの天才キャラだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
なので、凄く唐突にボツリと短文で、言いたいことを思いっきり投げる。その遠慮のなさがおたえっぽくて良い。
途中式がないので一般社会には通じにくいけども、おたえが見ているものはだいたい正しい(そういう特権的な直感力が、香澄にはない)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
なので、実務的言語を使える有咲がちまちま補佐することで、たえの直感は他人に通じる形にシェイプされる。なんだかんだ、有咲のツッコミ&まとめ役気質はありがたい。
天才を社会にマッチさせるアダプターとしても”楽器”あるいは”バンド”は機能していて、演奏し表現することでおたえの才覚は他者に通じる言葉へと変奏されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
その手応えが、おたえをちょっとずつ変えても行くわけだ。ここら辺の相互変化は、どっしり追いたくなる。
ポピパバンストは()でくくられたモノローグが極端に少なく、裏表がない。バンドの特色であるプレーンさを強調するためかとも思うが、これがエモーショナル面での淡白さ、爆発力の薄さに繋がっている感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
今後イベストその他で文体に変化があるのか、ポピパの特色なのかは注目どころだ。
ポピパのステージがあくまでローカルなところの幸福にとどまり、音楽シーン全体のジャッジを受けないのも特徴だと思う。アフロやRoseliaのように、あんまガツガツしていないが故か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
そも、エンジンである香澄がサクセスに興味がない(つぐみのような野心エンジンもバンドに内包していない)わけで。
ココらへんで半歩踏み込んで、客観的な評価と銭金が渦を巻く”外部”としての音楽シーンとポピパが接触する話も見たくはあるが、それはパスパレの仕事になるんかな?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
各バンド事に接触する”世界”のレイヤーが細やかに決められているのは、なかなか面白いところだ。
学校と商店街と地元。手の届く範囲、身の丈の距離内。ポピパの揺りかごはそこにある。そのベーシックを丁寧に描いたバンストだと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
その割にバンド内部の超感情で重力崩壊を起こして突破、みたいな戦術がないので、激重エモ弾頭を期待したくもある。そこら辺は第0章の仕事なんかな?
アグロが『いつもどおりのAfterglow』からはみ出ることで『いつもどおりのAfterglow』の意味を再確認するエピソードであったのに対し、あくまで『いつものポピパ』のスタンダードを見せるお話だった、というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
そこからはみ出す物語も、また見たくなった。
しかし彼女たちが果たした小さな成長と貢献は、”ガールズバンド”というテーマを支える良い手触りと温もりだったと思う。『商店街の小さな祭り』というモティーフが、ハンディで詩的で凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月31日
この勲章を胸に引っさげて、少女たちはどんな音楽を目指していくのか。イベストと二章が気になる。