エガオノダイカを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
血と尊厳を大地にすき込みながら、侵略というジャガーノートが突き進む。玉体たる国土、赤子たる臣民を食いつぶされる痛みに耐えながら、迫る最終決戦。
少女は己の無力さを噛み締めつつ、敵と味方の瞳を見る。
ヒトとヒトが殺し合う修羅の宿命、いかに止めるか。
そんな感じの王都陥落、泥沼のゲリラ戦に続くって感じの王国サイド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
いやー…もともと閉塞感でみっしり埋まったアニメだったが、姫様が王族の責務に目覚め、彼女なりの覚悟で国民を守ろうとしたところを、優しみ軍部が独断専行するオチで更に息苦しくなったな…。
正直、姫様以外誰にも心を置けない。
綺麗に死ぬのが答えってわけじゃないのはまぁ納得できるとして、さんざん乳母日傘で生ぬるく育てておいて、政治の失敗で国境線が発火して、それに巻き込まれて一番大事な人がぶっ死んで、それでも折れずに立場に相応しい政治しようとしたら『人として生きてください』ってあーた、ブレブレ過ぎねぇか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
このブレとか、帝国がなんで戦争しなきゃならなかったかっていう事情を見せないところとか、狙ってやってる…と思ってたんだが、いまいち自信無くなってきたな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
『絶望的な状況でも姫様を思う忠臣かっこいい!』と思ってほしいなら、まぁそりゃ無理なんだが、んじゃアレ書いてどう思ってほしいのか
そこら辺がいまいち飲み込めず、しかしその曖昧でフニャッとした食感が妙に生々しくて嫌いでもなく、しかしどっかにコー、歯ごたえのあるハッキリした描写が欲しくもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
現状、姫様が間違ってないことだけは頷けるのよね。そこだけ見せたいんかな? それにしては状況シビアだな…。
作者の意図なんぞ、他人である僕が読めるもんでもないんだが、創作物を食っている以上眼の前の描写の奥に、なんらかグランドデザインがあると確信しながら、安心しながら読みたいのね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
展開や意外性に驚かされるにしても、根っこはガッチリ信頼しながら、っていうか。
そこを担保してくれそうだったのが、ど真ん中主人公で嫌味がなく熱量があったヨシュアくんだったんだけども、ソッコーで死んで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
その遺志を継いだ姫様が努力と根性出すたびに、冷たい物量差と皮肉な運命、優しさ履き違えた(としか思えない)側近が棒で殴ってくる。
目指すべき笑顔の代価とはいえ、まぁストレスフルで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
負け戦のアタマなんだからカタルシスあっちゃ駄目だろ、ってのも判るんだが、それならそれで最初から『地獄の撤退戦で泥にまみれつつ、人間性の欠片を掴み取る話なのね』と予測できるヴィジュアルを推したほうが、齟齬が少なかった気がする。
OPに代表される明るいヴィジュアルがサプライズではなく裏切りにしかなっていないというか。チョコレートだと思って齧ったら泥で、『泥なら泥って言ってくれれば、そういう気構えだったのに』みたいな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
ここら辺は、うまく舵を切り直せてない自分の受け取り方にも問題アリだとは思う。
そういう泥の中で、姫様だけが向日葵のように人間性の方向を向いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
その優しさを外交成果に繋げるべく、必死に努力しなきゃいけない臣民(であり、少女を育み導く大人)が、人間としてのユウキを大事にしすぎて王としてのユウキをないがしろにしていくのが、見ていてキツい。
そこは一応一貫性があって、テロで両親が奪われた時からずっと、ユウキは温室の花だった。そう育てた結果、政治を司る頭と実際戦争する胴体の間に齟齬が生じ、神経系が死んだまま国土は蹂躙されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
そこにユウキがタッチしていない(出来ないよう大人が組上げた)以上、それはユウキの責ではない
それでもお飾りの冠を重たく受け止め、兵士の命も敵の命も自分の命も公平に扱って、お飾りらしく首を落とされて戦争を収めようとしたユウキの勇気を、軍部は蹴り飛ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
なまじっか個人的な繋がりがある分、少女に相談なしに進む継戦はおぞましい。クーデターだよなこれ、作中誰も言わんけど。
お飾りならお飾り、統治機械なら統治機械、人間なら人間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
『全てひっくるめてユウキ・ソレイユなのだ』という理想論は横において、余裕のない星の上ではどれかにフォーカスして扱ったほうが矛盾がないと思うわけだが、大人たちも夢を見ちゃったわけだ。姫様を人間扱いする、という。
『んじゃあその嘘を守り通すために、他の全部を投げ捨てるくらいはしてよね大人なんだから』てのが、忠臣ズラしたアホどもへの現状の感想です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
始めにハードな侵略防衛戦ありきっていうのは判るんだが、そこに持っていく運びにノイズが多すぎて、状況をなかなか飲めないね、正直。
現状負のご都合主義が働いて、姫様が決意したことはどんだけ善良でも覚悟が込められようとも、必ず失敗する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
その圧力はなかなか凄いけども、『そこまでされるほど、姫様間違ってる?』という意識のほうが強い。ここでザリザリやられればこそ、人間君主として完成していくんだろうけども。
もしユウキがこの圧力を跳ね除け、星を救い人を活かす大王として戦争を終わらせるのであれば、それはユウキが凄いのである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
毒草だらけの世界を知らされず、温室で守り育まれてなお、枯れた大地に人を活かす。そんな夢を成し遂げるために、周りの連中は間違った水のやり方ばっかしてるように見える。
それは多分、狙って生んだ印象ではないと思う。赤服の人たちは高潔な責務と強い意志、決死の覚悟で最前を目指す忠臣として描かれているのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
でもまぁ、そうは見えないです正直。今回のクーデターの冷徹さで、つくづくそう思った。勝手に決めんなや。
でも帝国サイドの共感できなさも鑑みると、狙ってやってんのかもなぁ…わっかんねー…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
生きるためには奪うしか無い。生臭いルールがどっしり全てを支配するストレスフルな展開の中で、誰一人好きになれない状況が転がる…文法としてはゾンビパニック映画だなコレ。
地獄めいた現実の中で愚者が踊る様を彫り込んで、人間の様態を活写するお話にするなら、全体的なトーンが柔らかすぎる感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
リアリティの作り方、悪意の埋め込み方、偶然の使い方、希望の見せ方と潰し方。全体的にギクシャクしていて、半端に思える。よく分からん。
この『よく分からん』感じは、多分話が終わるまで続くと思う。ともすれば、帝国サイドはずっとステラ視点で地べたから睨め上げ続けて、政治意思決定の顔が見えないまま終わるまである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
そのバロックな歪みそれ自体が興味深いので、多分最後まで見るとは思う。ただまぁなんだ、色々な…。
とまれ、姫様はヨシュアショック、善意の救援全面的にぶっ潰れショックからも立ち上がり、戦争の現実を見ようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
ビュルガー分隊の顔を見て、『あ、敵も人間…』って思うシーンは結構好き。W主人公、ぜんっぜん接触しねぇな…。
第1話にて平和なVRで見せた戦才を活かし、必殺足場崩しで必敗を覆す。稼いだ時間で政治的決着をつける。自分の命は高値で売り飛ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
マジ立派なんだが、国の重たさを背負い切るにはちと足りない。姫様で足りないなら、多分世界中の誰でも足りない。哀れな…。
アナウンスなしの撤退継戦となり、国土のために死のうとした姫様の決意は、敵国のプロパガンダに覆い隠される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
城を取られて玉だけ残り、駒も糧食も足らない。温室政策で育んだ姫様への好意、そこから生まれる戦意だけが武器になってくのかな、今後は。
やっぱ帝国を上から見た大きな描写がないのは、クソみたいな戦争ふっかけてきて姫様のお庭荒らした連中が何考えてんのか判らず、ストレスフルである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
人命で地雷原を埋める人海戦術は、相当高くついていそうなんだが、それを許す抑圧的国家体制なのか。なんとなくは察せるが明瞭な描写が欲しい。
ステラが戦争兵器である現状に満足して、一切自分の足場からはみ出そうとしないので、彼女を窓にして見える帝国も低くて狭いのよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
ここら辺は高いところでフワフワしてた姫様が、地獄の引力に引っ張り落とされて下を見るしかなくなり、泥まみれになってるのと好対照。
世界は高いところでの鳥瞰と、低いところからの仰望両方で構築したほうが立体感は出ると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
そのための対照的なW主人公制なんだろうけども、ステラの感情の温度が低すぎて、帝国サイドが狭いまんまに思える。そろそろステラも、姫様がいる矛盾の世界に飛び込み、ダイカを払う頃合い…だと思う。
そこら辺を次回、どう転がすのか。せめて『帝国さんにも事情があんのね』と思える描写がないと、あんまりにものっぺりした構図になっちゃうと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
いや、立体感とか特に出したくないのかもしれんけども。俺は見たいの。せっかくのW主人公だし。
こっちが見れると期待したものと、実際に描かれているものと、描きたいと思われるものの間にある亀裂が、無視できないレベルまで表面化してくる回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年2月15日
姫様は応援できるけども、周りがマジ最悪(としか思えない)ので王国全体を応援はしたくない。帝国は論外。さて次回、どうなるかな?