PERSONA5 the Animation SP2を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
異界と一体化した現実の中で、怪盗団最後の戦いが始まる。明らかになる真実、確かに築き上げてきたもの。不屈の意志が明日を盗み取る秘策なら、青雲の志こそが最強の切り札。
衆愚は英雄を褒めそやし、そして殺す。だが、そんな塵まみれの世界にたった一つ…。
そんな感じのP5アニメ最終回、三ヶ月ぶりのスペッシャル! である。ぶっちゃけ色々忘れてるので、この放送形態あんまよくないかも…と思ったりもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
あらすじとかはぼんやり思い出せんだけども、熱量というか、ディテールへの焦点とか感情のキメとかは、やっぱ薄らいじゃうよね(恐らく歳のせい)
さておき、亜音速の手のひらクルーがぶっ刺さり、存在意義が危うくなった怪盗団。事件の背後でうごめいていた神話的謀略に立ち向かうために、最後の事件が始まる! つーのが、今回のあらすじ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
渋谷は異界化し、ルールが侵食され、真実がすごい勢いで明らかになっていく。んーむ、終盤戦って感じだ!
語るべき文章量が多いんで、ベタ足で喋るシーンも多くなり、やや詰め込んだ感じが出てしまったのは残念。ある程度しょうがないところではあるし、この最終回というよりはP5アニメ全体の瑕疵(必然?)ではあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
でもバリバリグノーシスな真相にはむっちゃ興奮したゾ!
田の中勇さんのご逝去を、ゲーム最大のトリックに活用し、イゴールというキャラクターに報いる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
ゲームプレイ自体に巨大な罠を仕掛け、現実と真相を連動させる仕掛けには非常に感心した。なるほどな~…一番『しょうがねぇよ…』って思う部分だもんな~。
単純にトリックとして興奮するだけでなく、作品を支えたイゴールというキャラクター、その役者に最大級の仕掛けを捧げる至誠が、僕はとても良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
素知らぬ顔で津嘉山イゴール押し通せたとも思うんだけども、むしろその違和を物語的必然としてスウィングさせる。良い野心、良い誠実。
万能の願望装置たる聖杯が話しのコアに。P2罪の聖槍に引き続きの聖遺物ネタか…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
人間のカルマを吸い取り続けた結果、無意識の従属願望を絶対の真理として押し付ける悪しき造物主に変じたヤルダバオトが、全てを仕組んでいた、と。主役がCHAOSサイドなんで、敵はDARK-LAWなんだね。
真2とかだと抑圧の方向に行ってた、悪しき秩序。対して聖杯は静かに衆愚の願いを読み取り、システムを組み上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
反抗すべき権力は不可視化され、”大衆”は曖昧な影としてその中に取り込まれていく。ここら辺の変化、時代の空気を取り込んだ結果かな、と思ったりもする。
今まで怪盗団が向き合うべき”大衆”の曖昧模糊として感じは、作品としての弱点かなぁと思ってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
その思いは大団円を迎えた今回もそこまで変わらないが、同時に曖昧でふわっとしていればこそ”大衆”であり、顔のないあやふやさをこそ書きたいのかな、とも思うようになった。
社会のはみ出しものとして、あるいは元優等生として。青雲の志を高く掲げ、叛逆を志した怪盗団。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
彼らは非常に優秀な”個”であり、聖杯の押し付ける『みんなの願い』を己の倫理と野心で持って跳ね除ける。理想化された”市民”と言えるかもしれない。
しかし世の殆どの人が、ああいうヒーローにはなれない。そういう弱く風見鶏な人達の集合体だからこそ、あの世界の社会は成員の顔が見えにくく、閉塞感が強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
それはメメントスもペルソナもない”こっち側”も、まぁ同じである。僕らは”大衆”の側だからこそ、怪盗団の英雄譚に憧れる。
そこからはみ出して、少しでも英雄になれるかもしれないという希望を見せる意味では、今回一番アツかったのは三島だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
ネット弁慶の口だけ番長。虎の威を切る狐、エゴの肥大化したお調子者。
そういう彼だからこそ、友達を信じて一番最初に声を上げる”誰か”を担当したのは、凄く良かった。
『もしかすっと、三島くんを少し前に進めたことが、怪盗団最大の仕事なのかもなぁ…』と思うくらい、彼の吠え声が叛逆の狼煙になる展開は好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
無論英雄たちだって、それぞれの泥を飲み干し、胸を張って超人となったわけだが。そこら辺は各人の加入エピソードで、ちゃんと描かれている。
モナちゃんが凄いキラキラ昇天しながら言った『世界は認識で出来てる。だからキミもカッコよくなれる。なろう!』というメッセージはまぁ、話のどまんなかにあるコアだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
皆クソみたいな世界に傷つき、弱っている。ともすればパレスの主になってしまいかねない少年少女が、なぜ怪盗になれたか。
それはなけなしの誇りと決意を、仲間が守って高めてくれたから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
スクラム組んで理不尽に立ち向かう、挫折と友情と決意の物語。最終章でスケールをデカく膨らませつつ、ど真ん中の異能ジュブナイルという”足場”をちゃんと守ったのは、お話がきれいに終わる大事なポイントだろう。
もー今回のモナちゃんは急に頭良くなって色々喋るわ、メインヒロインみたいな死亡フラグ立てるわ、主人公横において一番キツい状況で最初に立ち上がるわ、良い扱いでありがたかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
犠牲になった風味で実際死んでないところが、後味良くてグッドでした。猫が死ぬのはな~…。
パレス事件自体が、大衆の集合無意識をすくい上げた聖杯が見せた悪夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
力を失ったイゴールが最後に生み出したのが、夜の番人、悪夢の狩人としての”猫”だったというオチも、かなりシンボリズム的に綺麗で凄く好き。
全人類最後の希望を託されたスーパーキャットだったなんて…もっと好きになっちゃう…
異能ジュブナイルとして考えると、やっぱ手に入れたチート能力を天に返して終わるのはスゲー大事で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
超ドすげぇパワーを手に入れたからこそ、特別な冒険に漕ぎ出せた英雄。彼らはその冒険で人間的に強くなり、面白くもなんともない灰色の日常を闘う強さを手に入れ、帰還する。綺麗な構造だ。
その前段階として、危険な迷宮であり胸躍る放課後秘密基地でもあった、異界の法則が現実を侵食するのも凄く良い。やっぱ異能伝奇最終決戦はソレよ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
『異能に侵食された現実』が、闘争を通じ物語を完結することで『異能抜きでも輝く現実』に変換される形よね。ある種の霊的錬金術つーか。
まぁだからこそ、特別な子供として”腐った大人”に反逆する自分たちが、いつでも腐り落ちて大人になれてしまう危うさは、ちゃんと掘って欲しかった部分でもあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
怪盗団というスーパーヒーローを特権化し、スペシャルな気持ちよさを作るエンタメとしての強さ。
そこがちょっと暴れすぎて、どうやっても腐っていく世界のルールへの眼差しがちょっと断罪的になったかなぁ、という気もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
その理由なき特権が、瑞々しい青春期の万能感を上手く反射して、独特の質感を生んでもいるんだが…難しいバランスだなぁ…。
ただ超悪いメカ天使がズゴーン! と現れ、ひとしきり上に乗っかった後パンピーがミラクルライトを振り、サタナエルがチート砲ブッパして大勝利って流れは、超気持ちよかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
堕天する以前のサタンが、偽りの神を殺す。グノーシスな話だったのね。
全てを企んでいた黒幕をぶっ倒し、世界からはペルソナもパレスも消えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
曖昧で複雑で、つまらなく下らない灰色の世界。特別に出会う前の主人公たちが殺されかけた、窒息しそうな掃き溜め。
だが冒険を経て、世界は抜けるように青い。そう思えるように、少年少女は自分の心を変えたのだ。
『結局心のあり方一つ。でも、それはとても力強く、善にも悪にもなり得る』というペルソナ的タームを大事にしつつ、少年少女の放課後感満載でちゃんと終わらせたエンディング、非常に良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
夢の中でしかブン回せなかった”車(≒大人の象徴)”を、怪盗団が現実の中でコントロールしてるの好き
ところどころ荒さや瑕疵はありつつ、魅力的なキャラと舞台建てを活かし、時にスタイリッシュに、時に青春ど真ん中で熱く進めてくれた運びは、とても面白かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
異能伝奇ジュブナイルというジャンル自体が大好きな時分を、いい塩梅に思い出しました。やっぱ好きやねんな~…。
最終決戦をSP二つに飛ばす放送形態は、終盤のダレを防ぐという意味では結構良く、記憶が蒸発する意味合いでは悩ましいところでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
やっぱリニアに物語が続いたとき特有の”体温”みたいのが冷めちゃうのは、色々勿体無いよね。いろいろ事情はあるんだろうけども。
キャラは皆魅力的であり、その強さを活かしたジュブナイルとしての真っ直ぐさがとても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
終盤どんどんスケールがでかくなり、ちょっと足場を見失った感じもあったけども、最終話で綺麗に爽やかにまとめることでしっかりグリップさせた印象。
みんないいキャラだったけど、やっぱモナちゃんと祐介が良いなぁ。最終話の『俺は降りる!』ネタ、ペルソナがゴエモンだからなんかね?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
モナちゃんはナビゲーターで解説役でヒロインで主人公で、非常に優秀なキャラクターでした。声も外見も最高に良いし、行動一つ一つがチャーミング。
非日常の力を手に入れたことで、当たり前でかけがえのない友情を手に入れ、前を向いて生きる力を手に入れた少年少女の物語を、見事完走してくれました。とても面白かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年3月25日
力を失い世界を手に入れた彼らが、どんな青春を歩んでいくか。EDの先に想像が広がる、良い最終回でした。ありがとう!