これは中村やにおさんGM、Vtuberの皆さんPLで展開しているダブルクロス生放送、『やにおクロス』を見ながら書いた感想です。自分はVのことはサッパリわからないのですが、TRPG経験者の視座から色々感じたことを書き記しています。
今回は実プレイ後編! 五時間の長丁場を分厚い物語性で泳ぎ切る、圧巻のセッションでした。キャラと物語に没入する動きと、冷静に卓を俯瞰する視座が同居していて、いいゲームを作ろうと皆が真摯に卓に向き合っている様子が、非常に良いです。
動画はこちら
【TRPG/DX3rd】#やにおクロス (後編)【Vtuberコラボ】 - YouTube
・承前
やにおクロス(後編)を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
五時間半という長丁場にビビったものの、今見ないと見ないままになりそうだったので実況しつつ、思ったこと書いていく塩梅。
現在キャラの軽い紹介。間が空いた場合、サラリとでも自己紹介しておくのは大事か。”観客”がいる配信セッションだからこそか #やにおクロス
晩節の”腕っぷし”へのロイスは顔のある個人ではないが、キャラがよく出るいい表現。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
こういう抽象へのロイスでキャラを立てるのは、変速ではあるが面白いテクニックだ。あんまりぶっ飛びすぎると卓内コンセンサスが取れなくて『ハァ!?』となるので、そのバランス的にもいい。 #やにおクロス
『ハンドアウトに嘘を書かない』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
公平さはGM、シナリオ、ゲームそれ自体への信頼を培い、信頼はゲームの土台になる。ロールを交えた情報なら嘘も出ようが、GM個人としてPL個人に当てるハンドアウトには嘘を欠かない、というのが、やにおさんの信頼育成スタイルなのだろう #やにおクロス
ゲーム開始前に今表になってる秘密を交通整理して、情報の共有を促進している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
情報をキャラが知ってる/知ってないは結構混乱する要素なので、整頓は大事。アナログセッションだと情報をカード化して、物理的に管理したりも出来るだろう。 #やにおクロス
実卓の情報共有がどんな補助を伴って行われたかは配信からは見えないが、視聴者に見えている以上のネタが使われていると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
人間のリアルタイム情報処理能力は想像より遥かに低いので、適切なタイミング、適切な方法で補わないと、複雑なシナリオは飲みにくかったりする。 #やにおクロス
ロイス・レーンとタイタス・アンドロニカスの話は、初代には1ページ使って書かれていた記憶。3rdだとどうだったっけかなぁ…。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
『何も感じていない』というロイスを取ろうとするひいろさんに対し、『そんなにクールじゃなくても大丈夫ですよ!』と示唆を入れるGM。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
透明な関係性をPC間で結ぶのは、ゲームの温度が強めに低下する可能性があるため、何らか色のある感情のほうがいい。プラスでもマイナスでも。 #やにおクロス
シナリオボス用にロイス枠を開けておく理由をしっかり説明するのは、DXのプレイ回数が少ない(≒素養は強くあっても、個別のテクニックに習熟してない)ひいろさんやフブキさんに向けた行動かな。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
実際、気楽に焼けるロイスは大事。
プレイ中にテンションがバグることは多々あって、ひいろさんにはTRPG通りモノが取り付いてる状態。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
これ放置しておくとゲームは加速度的にグダグダになるので、柔らかい感じで『落ち着け!』と釘を刺すGM #やにおクロス
強くいい過ぎると萎縮して逆効果なので、笑いを交えつつ刺すのが巧い。
ゲームプレイ中にGMから『追加の設定を提案したいので送ります』は、結構アクロバティックな動き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
相当いいものを思いついたか、フブキさんなら受けきれると踏んだか。多分その両方だろう。 #やにおクロス
ひいろさんがたこ焼きトークを始めたのは、GMとフブキさんの間で秘匿情報のやり取りがあり、場が止まることを見越して温度を上げる動きか。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
”V”という話芸を観客に見せる生業らしい、サービス精神な気がする。喋りたいだけかもだが。
・ミドル5
ミドル5
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
やっぱりゲームが再開する節目のタイミングで、膝を正してしっかり礼をするGM。
挨拶はキャッチボールしやすい優秀なコミュニケーション手段であり、状況に区切りをつける大事な儀礼でもある。コミュニケーションのゲームたるTRPGでは有効かつ重要。 #やにおクロス
秘密が顕になることで、シナリオに首を突っ込んだ本当の理由、モチベーションが公表される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
伏せ札と真実の落差でゲームを加速させるのが、情報を握り込むシナリオ/システムの眼目。晩節はどんな傷と願いを抱えて、海を目指していたのだろうか? #やにおクロス
自分の大切な人を語ってから、晩節に同じ問いかけを投げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
シーンに登場していない春への間接的なトス上げであり、眼の前にいるPCとNPCの間に共通の問題、モチベーションを確認することで繋がりを補強していくロールでもある。 #やにおクロス
問いかけは『答える』というリアクションを必要とするので、掛け合いで進行していくTRPGにおいては優秀な表現になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
問う、答える、あるいは答えないことで答えとする。それを繰り返すことで、キャラ個別の判断基準や歴史、痛みが立体化されていくわけだ。 #やにおクロス
一方的にべらべら喋っておると、発言タイミングの公平感も薄れていく(いわゆる『持ちすぎ』な状況)ので、問いを投げることで発言チャンスを明け渡して、PLとの公平性を構築してもいる。#やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
僕は『換気』と呼んでいる技術。一人が喋りすぎると、空気悪くなんのよねTRPG。
『こんな街大嫌い』いただきましたー。(古傷が開くN◎VAラー) #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
『その瞬間を描写しなくてもいい?』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
”その瞬間”とは殺害の直接描写である。殺傷はフィクションの中でも圧力とストレスが強いので、微に入り細に入り描写することでダメージになってしまうこともある。強い描写なので好む人もいる。
なのでGMはPLに確認をとっている。 #やにおクロス
晩節のぶっきらぼうな純情ロールは、ダブルクロスというかなーりどうしようもなく詰んだ状況を楽しむゲームと、非常にしっくり来とるのう。巧いわ。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
優しいところ、その優しさが何も救えないところがダロ的で好き。
エモいシーンのダメージがデカいので、呼吸を整えてから次のシーンに移るのはグッド。『悶てるのでミュートにする』は、オンセ特有のテクニックだなぁ…。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
GMサイドが握り込んでシーンを作るのは、スムーズな進行のためには結構大事。シナリオ全部見れてるの基本GMだけだからね。
・ミドル6
ミドル6
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
時間軸が錯綜するシナリオなので、シーンの時間軸が画面に出るのは混乱せずにありがたい。
あげはさんをVJにして展開する『リアルタイム動画プレイ』特有の技術、表現力がたくさん見れるのは非常に面白い。新世代…ッ! #やにおクロス
かなり情報が錯綜し、情緒もこんがらがってるシーン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
キャラクターのロールというフィルターを通してだと通じにくいネタは、PL/GMレベルに引き上げてぶっちゃけるのも大事。ここら辺の交通整理は、話してる相手の顔を見ながら切り替えるところ。#やにおクロス
ひいろさんのようなキャラを”降ろす”プレイヤーは、ロールに熱量が宿る代わりにゲームとの間合いが近くなりすぎる傾向がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
なので、ガッツリ悩むことも多い。それはゲームを強く煮込む良い行為なので、GMからOKですよサインが細かく出ている #やにおクロス
発言がバッティングするのはTRPGではよくあることで、やにおさんはいうべきことを言い切るために発話権を握り込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
その時会釈のように、ひいろさんに『ごめんね』と言葉がけをしているのは、細かいが優しいテクニックだと思う。 #やにおクロス
フブキさんは濃いロールと広い周辺視野を共存させてて、PC全員の疑問点である『”今の花”はどんな存在か』をいいタイミングで問いただした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
PC個人のモチベーションだけでなく、全員で共有してる疑問や情報を整理してくれると、一緒にプレイしてて助かるよねー。 #やにおクロス
そして”今の花”の真相は、ドクターが秘匿情報で持ってると。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ここら辺の情報開示をPLに委任することで、ダイス振って情報収集して真相を集めてく手間を省略し、尺をツメてるのはゲームうま男。
あんま動画映えしない、デジタルな情報のやり取りをパージしたいのもあるかな? #やにおクロス
天開さんの急なエヴァネタで大笑いしてる(不意打ちで脆弱性を狙われると一発オジサン) #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
・ミドル7
ミドル7
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ドクターの握り込んだ情報はとにかく量が多いので、GMが素の発言で、交通整理しながらまとめていく感じ。
ここで今回予告の謎めいた感じが全部繋がって、別の意味が立ち上がってくるのはマジで巧い。巧すぎる。 #やにおクロス
ドクターが”医者”であることに深く踏み込む回想シーン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
コードネームどおり誰も見捨てない生き方を目指すも、母はそれと正反対の生き方しか選べなかった。世知辛い。
花一極でシナリオが組まれているように見えて、その実モチベが別の場所にあるという構造。 #やにおクロス
ママンは急に顔を見せるキャラになるので、その哀しみに一発で共鳴してもらえるよういい感じのロールが必要になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ちょっと蓮っ葉で、自分なり精一杯にやってて、でも致命的に間違え続ける。少し娘に似たヒロイン力で、グッとPLの心をフックアップ。いい魅せ方 #やにおクロス
どこか頑是ない感じというか、知性や能力は高いのに幼い感じの仕草を親子で共有させることで、子を救えなかった母、力を制御しきれなかった子の悲劇に共通性が生まれて、話に立体感が出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
なんかこー、悲劇が運命だったような重たい質感 #やにおクロス
回想シーンは過去の時間軸なので、悲劇は既に決定されたものとして描写される。それがあるからこそ、ドクターは今シナリオに参加しているのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
そこら辺の因果を飲ませるべく、時間をスキップしつつも悲劇を回避しきれない重たさが、上手く演出されていた。しょうがなかった、のだ。 #やにおクロス
Dロイス:古代種を取ってるドクターのキャラ性を際だたせるため、年代ジャンプを繰り返すシーンを作ったのもいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
少女が母になり、救おうとして過ち、心を殺して最後のけじめをつける。時の流れからはみ出したドクターの眼の前を、映画のように、悲劇が滑っていく。 #やにおクロス
自分の手元にあるシナリオだけでなく、相手の手元にあるキャラシートにも物語は詰まっている。その両方を見ながら、『今・ここ・私』でなければ生み出せない物語を作っていくのが、ストーリーテラーとしてのGMの面白さな気もする。カスタマイズの効いたいいシーン。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
・ミドル8
ミドル8
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
続いて春の回想シーン。ママン視点の過去が描写された直後に、娘視点で家族史を書くのは地獄のような立体感があって素晴らしい。死にそう。
どういう構成でシーンを組んでいくとドラマティックかを判断していくのも、GMの大事な仕事なのだなぁ #やにおクロス
覚醒シーンはダロの華! #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
はーちゃんるーちゃん呼び。想いが強くなったら、過去の描写を上書きしてもいい。TRPGは自由なゲームだから。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ぶっちゃけここら辺は(エモいけど)サーフェスなので、後出しで書き換えてもシナリオ構造は大きく揺れない。だからOK出てる部分もあろう。
ドクターのときとは少し違って、GMが描写をダーッと流し込んで、最後にモノローグで〆る形。巻きたかったのか、TRPG経験の差異による『タメ』を気にしたか。どっちにしても、PLの顔をちゃんと見て臨機応変にロールを切り替えている。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
春のモノローグを繰り返す形で、シーンがどう終わるか映像的にまとめ、確認し共有してから終わるのは巧いところ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
こういうまとめがGMサイドからがあると、シーンがどういうモノだったかPLも共有しやすく、印象にも残る。 #やにおクロス
・ミドル9
花を眠らせておいて、PC間でロールや情報を共有しやすい状況を作る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
これが終わる時はPLのOKを貰ってから花を起こして、状況を先に転がしていく。NPCがいると回しにくいシーンというのはあるので、細かく調整するのは大事。 #やにおクロス
あ、前のつぶやき合わせてミドル9。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
花の記憶障害が、レネゲイド不適応と関係ない≒黒幕が記憶を飛ばしてるという状況でその切なさを積み上げていくと、自動的にそういう事するジャームへの怒りが太っていく。
ヒロインの哀しみとBOSSのヘイトアーツを兼任する、うまい立ち回り。
・ミドル10
ミドル10。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
唯一伏せ札をオープンにしていないこともあって、ケンに回っていた咲のシーン。
伏せ札を公開するということはロールの時間、物語的リソースを専有することでもあり、公開するタイミングはなかなか難しい。フブキさんがよく見る故の"待ち" か #やにおクロス
秘密を伏せたまま、ジワジワと内面をにじませるロールプレイ。やっぱPL発言とキャラクターの演技がシームレスに、明確に切り分けられてるのは凄い。声がある強みだなぁ。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
・ミドル11
ミドル11
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
籠の中の鳥だった咲。
モチベがヘルタースケルターにあることは既に見えているが、シナリオヒロインである花とも重なる境遇を描くことで、ズレつつ共鳴する立体感が出て好きな配置。美味しい要素をキャラシから見つけて膨らますのは楽しい #やにおクロス
フラグモリモリの妖刀姫過去編。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
こうして全員の伏せ札が表になってみると、軒並み『果たされなかった約束』『取り返しのつかない過去の再来』という要素が共通しているのが判る。
それぞれが違う立場から、どこか共通した要素を背負う。 #やにおクロス
それが奇縁に導かれたPCに統一性を生み出し、シナリオに奥行きを生み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
一見仕事枠・超人枠に見えたドクターや咲も、春や晩節に負けない個人的な感情、ロイスとの物語を背負ってシナリオに参加していた。全員主役といえるシナリオなので、ハンドリングは重くなる #やにおクロス
これは全員主役を(それぞれ別の個性、スタイルを活かしながら)背負える中の人の資質を見取って当て振りした感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
安定感を重視すると、咲とドクターはもうちょい軽めの枠に仕上げそうな感じだ。FEARゲースタンダードな3枠、5枠的な。 #やにおクロス
そうしないで全員主役、全員爆エモのハイカロリーな構造にしたのは、どういう要因が関わっているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
考えると、TRPGにおける物語の組み方、動画配信という新メディアで魅せるべき物語の形とかが、薄らぼんやり見える気がする。勉強になるなぁ… #やにおクロス
伏せ札がオープンになって、今までの沈黙の理由をPLレベルでしっかり説明する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
存外PLの意図ってのは無言では通じない(顔色見れないオンセだとなおさら)ので、ちゃんと言葉にして説明するフブキさんは巧いし偉い。 #やにおクロス
『今はもうどこにもいないキミのために!』いただきましたー。(アルシャードGAIAに魂を惹かれた老害の顔。やっぱあのOPコミック名作よね)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ゲームが長くなるのはそんなにポジティブな結果ではないのだが、『面白かったのでそうなってしまった』という感想をGMサイドから流すことで、不要にネガティブになることを避ける(楽しさに率直になる)ことに繋がってるかな。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
・ミドル12
ミドル11。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
街か、海か。世界か、個人か。重たい選択をPLに任せることで、当事者性を決定的にするシーン。
『選び取る』という行為はダンジョンの二叉路から依頼の許諾まで、TRPGの楽しさの根底にあるものだ。そこを最後に持ってくる構成…かな? #やにおクロス
春が気にかけている花の遺骸の現状を、GMは『考えていません』とサラッと流す。そこは(GMが想定している)物語にとって、そこまで重要ではないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
必要ならばスパッと答えて、不要に迷わせないのも親切である。ニタニタ笑って『どーだろ~ね?』と言うのが巧いGMってわけではない #やにおクロス
時間が押してる状況、『PCレベルでの情報共有が出来てないんで、新しくシーン作って?』はなかなか言い出しにくい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
GMはこの提案を『あったほうが良いんで』と受け取ることで、PLの心理的負荷を軽減させている。判断基準を明瞭にするのも、負担軽減に効いてる #やにおクロス
ドクターが<デジャブ>を極力温存したい様子を見せているので、GMもその意図をくんだ処理をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
何を知りたいのか…海か街かの二択をすっ飛ばして、ベストエンドを引き寄せる答え、かなぁ…。 #やにおクロス
姉のことを覚えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
データ的には『ロイスがタイタスにならずに残っている』と表現されるだろうファクターが、悲劇の中のかすかな奇跡として機能しているのは、ゲームシステムを上手く組み込んだシナリオだと言える。 #やにおクロス
天開さんの『やだ!(大声)』、ホントいいプレイだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
話の都合とか他人の命とかより、PLのやりたいことが一番大事だ。だからでかい声で主張して、どうにか両立させる道はないか探る。意志がはっきりしてると、モニャモニャ会議も早めに道見えてくるしね。 #やにおクロス
『23時になったら次のシーンにします』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ジレンマを悩むのは楽しいことだが、時間は無限にあるわけじゃない(ましてや配信だし)
やにおさんはタイムリミットを明瞭に宣言して、永遠に続きそうな議論に枷をはめる。それが決断を生み出す。GMの仕事をしっかりやっている。#やにおクロス
テッド・チャンいただきました~(能力名”あなたの人生の物語(カット&ペースト)”) #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
漢字読みと英語のルビが全く繋がってないダロ文法、僕好き。
・ミドル13
ミドル12。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
咲が提案する記憶のカット&ペーストを利用した願いの叶え方が、あまりにも死ぬためだけに産み落とされる命をぶん回しすぎてて、多分同卓してたら一言言ってる系。 #やにおクロス
ミドル12
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ジレンマの当事者でもある花に話を聞いてから、最終的な決断をするシーン。
ヒロインは何を感じ、何を考え、何を望むのか。ヒロイン一人ではバッドエンドになるしかない状況で、PCにできることはなにか。そこら辺をすり合わせるシーンである。 #やにおクロス
結局”公”を選んだ花の願いを尊重する形で、PCは街に向かう。それはいつか夢見た綺麗なあこがれを、死の間際に再現する”私”の願いでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
綺麗に矛盾が止揚したベターな決断だが、これ以上のベストが欲しくもなる。温存された<デジャブ>に期待。 #やにおクロス
準備段階で<デジャブ>を推してたのは、このジレンマからのデータ的な脱出口を用意し、会議で無駄に時間を浪費しないためだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
確かに葛藤は善い見世物であるが、同時に配信はリミットがあるゲームでもあって。フェイルセーフを仕込みたかったのではないか。 #やにおクロス
・クライマックス
『暴走したレネゲイドに、記憶を剥奪された』という要素は花にもヘルタースケルターにも共通。白紙の記憶と、白紙になる前の記憶の摩擦が、このシナリオのNPCの辛さであろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
そのうえで、他人を思いやって行動できるか、思いを暴走させるかがジャームと人との差異か。 #やにおクロス
記憶がなくなった同じ顔の器に、記憶をカット&ペーストすれば元と同じ存在なのか。アイデンティティの足場は身体にあるのか、決断にあるのか、記憶にあるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ヘルタースケルターに”なってしまった”かつてのロイスに咲が憤るのも、ここらへんが引っかかるからかなぁ。 #やにおクロス
すっかり変貌してしまったと頭では解っていても、顔が呼び覚ます記憶、消えない思い出がズキズキと痛む。咲とヘルタースケルター、春と花の構図が似通ってるのはとても面白い。相似とリフレインが、物語に奥行きを作っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ラウンド制限がキツいが、何らか秘めた救済措置があるのか。さてはて #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
<デジャブ>は戦闘パズルを解く補佐に。ラウンド数のキツい縛りは、ここら辺の緊張感を作るためだったか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
問題を出して放置、というわけではなくGmサイドが事前に用意した答えにアプローチする手段も同時に用意してあるのは、なかなかに親切。#やにおクロス
失敗できない晩節の衝動判定。色んなファクターが噛み合って劇的に成功した瞬間、キッチリ良い演出を入れるGMの眼の良さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
こういうところでキッチリクスグれると、やっぱTRPGは盛り上がる。こういう部分は反射神経と経験値の勝負になんのかね。 #やにおクロス
戦闘描写がキッチリしているのはやっぱ体温上がっていいな。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
戦闘カットインがビシバシ入ると、やっぱり盛り上がる。ねねねさんマジ頑張った。TRPGの新世代を感じて興奮しておる。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
イージスの盾漫才オモシロすぎるな。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
PCの活躍を際だたせるために、敵役はちゃんと驚くべきで、GMは出てきた高い数字に素直に反応している。ここら辺の適切な負け方もいい塩梅。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
数字で負けてるのに強ぶるのも、必要以上に負けるのもあんま適切じゃないのよね。結構加減が難しいところ。
二度目の<デジャブ>は凄く良いな。これ呼び込むために、侵食率アップで使用回数増えてる事実をGMが指摘したんかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
やっぱハンドアウトとか今回予告とかミドルのロールプレイとか、セッションに刻まれたものをリフレインすると奥行き出てエモいね。 #やにおクロス
・エンディング
ED
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
やっぱフブキさんの演技力は別格に凄くて、ロールの熱量が相当に高い。だけでなく、セリフの精度が即興とは思えないくらいに鋭く、ここが強みなのかなとも思う。 #やにおクロス
EDドクター。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
二度目の<デジャブ>を活かし、長命の賢者としての倫理観もしっかり出した良いエンディング。やっぱ始まりと終わりが背中合わせになってる構成は、収まりが良くて素晴らしい。 #やにおクロス
ED 春&晩節
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
激エモシチュエーションを用意して、『お前ら二人存分に”舞って”くれ!』というED。タメにタメた感情を存分にほとばしらせるロール、適切に暴れさせた後切なく〆るGMの手前。
長く重たかったシナリオをまとめるのに相応しい、良いラストカット。 #やにおクロス
・ポストアクト
ポストアクト。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ゲームのどこが良かったか、何が楽しかったかをアウトプットしていくのは全体の印象を固めるとても大事なパート。
やにおさんは『初日が大変だった』とぶっちゃけつつ、終わり良ければ全て良しムードでしっかりまとめていく。 #やにおクロス
こんだけ物語が楽しく強いセッションだと本番だけに目が行きがちだが、セッションの形を整えたホームズさんにしっかり感謝をしているのはさすが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
経験点チェック欄に『セッションの準備』があるのは、こういう部分をシステマティックに拾い上げるためだ。 #やにおクロス
ポストアクト(に限らず、TRPG全体の感想)はポジティブに、具体的に、嘘なく褒めていくのが良いと判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ドクターの良かったポイントは『萌える』『真摯である』で、それは形をなぞるのではなく、やにおさんがGMとしてゲームを共有した実感を口にしている #やにおクロス
そういうものを最後に共有したほうが、今楽しくて、次も楽しいゲームに繋げやすいと考えて、FEARゲーの経験点計算はこういう形になっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
良く褒めるのは存外難しいので、このようにベテランの実例が見れるのはありがたいことだろう。 #やにおクロス
『最高でした』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
具体的に細かく褒めるのも温度上がっていいが、あえて語彙を蒸発させて褒めるのも強いというのがよく判る、フブキさんへのポストアクト。
確かに強かった。キャラとPLを切り替えるのに”タメ”がないロールは流石の一言。 #やにおクロス
咲の熱演は、そこを足がかりに未経験リスナーがダロに入るためでもあったという発言。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
やっぱ配信プレイという特殊な形態をしっかり意識して、システムもシナリオもプレイングも適切なものを選び取った結果、最高のセッションになったのだろう。 #やにおクロス
散々、腹を殴られた春を労うGM。ゲームの都合上掛かる負荷をちゃんと労うのは大事で、皆でキツい物語を完走し終えた後だとなおさらである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
PLから提示された設定のおかげで物語が楽しくなったことを感謝するGM。個人で終わらず、他PLに波及していると言及するのがTRPG的。 #やにおクロス
天開さんとねねねさんは、集ったメンバーでも特に”濃い”関係があるのだろうか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
サブGMとしてVJとしていい仕事をしまくってたねねねさんに、最後にマイクを渡して言葉をもらうGMの差配。ねねねさんの感想も的確に俯瞰的で、なおかつ感情的で素晴らしい。#やにおクロス
『泣いたのは二度目』GMとしては最高の賛辞だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
GMの巧い褒め、セッション全体を微細に俯瞰する眼の良さに甘えず、PL陣もしっかりGMへの感謝、良かったポイントの抽出をやってるのが、公平でいい。
GMもゲームを楽しむ仲間なのだからが、最後にちゃんとお土産もらうのが良いよね #やにおクロス
サブGMもしっかり労って、『ありがとう』『嬉しい』の多いポストアクト(というかセッション)は終わり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
やっぱたくさん褒めたほうが卓の温度は上がるし、雰囲気も良くなる。そのために褒めるわけじゃなくて、素直な感情が発露した結果そうなってるわけだけど。 #やにおクロス
準備フェイズの方向付けと合わせて、最後の収め方、ポジティブな感情の共有の仕方がリアルに見れたのは最大の収穫だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
結構物語としてのリプレイ呼んでも分かりにくい部分で、なのにゲームの楽しさに直結するので。これ見りゃ『こういう感じで』つうのよく判るしねぇ。
良いエンドロール、ファンアートを拾い上げてのフィードバックとかは、Vなセッション特有の良い余韻。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
カットイン演出、時間軸の明瞭化など、動画プレイ故の強みがたくさん見れたのも良かった。ねねねさんは本当にお疲れ様です。 #やにおクロス
・総評
というわけで視聴終了!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
いやー、面白かった。卓に参加した全員(視聴者含む)が全員リスペクトをもって、ゲームを楽しもうと本気で前のめりになった結果最高のセッションになった卓でした。
見させてもらって良かった…勉強になったし、楽しかった! #やにおクロス
GM/シナリオライターとしての中村やにおの”巧さ”…だけでなく、個人と個人が接するゲーム空間でどう立ち回るか、どういう言葉で人と触れ合うかを細密に体験できたのは、本当に勉強になった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
これを一つの手本にやってけば、ゲームは面白くなる。そういうプレイが見れた。 #やにおクロス
ポストアクトでも褒めていたが、ねねねさんの動画技術が良いシナリオをさらに一段階に押し上げ、別格の経験にしていたのは間違いない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
すげー大変だったと思うし、カジュアルで同じクオリティのものを供出するのは難しいかも知れないけど、リッチな動画セッションの凄さを思い知った。#やにおクロス
PLの皆さんも熱量と敬意を兼ね備え、それぞれの立場でゲームに真摯に、面白く向き合っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
今、ここで、あなたと遊ぶ奇跡を大事にすることが、楽しい時間を作る。私の物語が私たちの物語になる、TRPG特有の質感と喜び。それがどうシェイプされるか、よく教えてくれた #やにおクロス
とても良いセッション、いい動画、いい体験でした。勉強になったし、楽しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
配信メディアが元気な昨今、TRPGをユーザーに届ける一つの理想を見せてもらったようで、とても興奮しています。素晴らしかったです。 #やにおクロス
最後に余計な自分語りを。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
外野から偉そうにガチャガチャ言葉を投げつける、この感想実況。
わざわざやろうと思ったのは、世代間断絶を少しでも埋めたかったから、つうのがあります。 #やにおクロス
僕(ら)はFEARゲーがとんでもなく新しい衝撃だった世代で。死ぬほど遊んで、ある程度は多分学んで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
でも動画リプレイから生まれた新しい波の中で、そこで生まれた、見つけたものが上手く引き継がれてないな、と感じることも多い。FEARゲー、DISられることも多々あるしね。 #やにおクロス
他でもない『中村やにお』が言語化してくれた様々なテクニック、プレイ観、心構えと心意気から色んなものを受け取った側としては、それが断絶の間に消えてしまうのはあまりに悲しいと思っていたので、良い機会と思って色々書きました。 #やにおクロス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
ダブルクロスというシステム、その背後にあるFEARのゲーム設計思想にどれだけのことが出来るかは、この動画がよく示してくれると思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
それは今回急に生えたわけではなく、色々積み重ねた結果として宝石のように練磨されたもの。その欠片でも伝わったら良いなと願って書きました #やにおクロス
まぁゲームは楽しく遊べばそれで良いわけで、その事実はこの動画見れば一発で理解る。そのうえで、巧かったり賢かったりすることがプレイの楽しさにどれだけ寄与するかもまた、この動画が示しています。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
中村やにおという人は、そのための智慧を沢山言葉にしてくれた人なんです。 #やにおクロス
そこら辺の感謝と敬意も込めて、長々文章を打たせていただきました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年4月18日
素晴らしいセッションでした。今まで積み上げられたものと、新しい時代に強く胎動するものが出会い、靭やかな楽しさに満ちた動画、配信、ゲームだったと思います。ありがとうございました。 #やにおクロス