鬼滅の刃を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) April 22, 2019
かくして始まる、竈門炭治郎の修行時代。野山を駆け下り、刃に身を預け、呼吸を整える。運命に巻き込まれた無力な贄から、一本の刃へと鍛造されていく少年を、無骨な天狗が、”狐面の兄弟子・姉弟子が見守る。
深山の霧は、果たして戦士を作るのか。一年間の試練が始まる。
というわけで、鬼滅の刃修行フェーイズ! である。ずーっと炭治郎が喋って、ずーっとキツい修行をやり続けるエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) April 22, 2019
全体的に情念とカロリーが濃いので、このクドさが鬼滅アニメなのだなぁと思うようになってきた。
過剰な内面を刃に乗せて、人は鬼を斬り、鬼は人を喰う。そういう話。
さておき、男ツンデレ一号・鱗滝左近次がビシバシ炭治郎を鍛え、半年間煮込んだ後放置したら、狐面の兄弟子(ツン担当)と姉弟子(デレ担当)がポップアップして、折れそうな心を支えてくれるお話である。
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出方、消え方からして、まぁ幽玄の輩…亡霊の類であろうな。深山故、そういうのとも行き交う。
今回はほぼ山ん中が舞台。清浄な霧、深い森。いい感じの美術で”気”が漂ってきて、なかなか楽しかった。
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家族を皆殺しにされたり、男ツンデレにボッコにされたり、鬼と遭遇して命の取り合いしたり、男ツンデレにボッコにされたり。
起伏の激しい前二話に比べると、ハードながらも修行は見てて安心するね
まぁぶっちゃけ死にかねない超ヤヴァスパルタなんだけども、炭治郎は文句も言わずよくこなす。
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可愛い可愛い眠り姫・禰豆子ちゃんの名前を吠えつつ、刃をくぐり傷まみれ、師匠の試しにも放置にもめげることなく、己を刃に変えていく。この愚直な誠実さが、炭治郎最大の強みなのだろうなぁ。
育手にはそれぞれやり方があるようだけども、鱗滝さんは人間を人間のまま、鬼と戦えるよう仕上げているように思う。
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冒頭の芳忠ナレに異常なリキが籠もってて、組織と鬼のことはなんとなくわかった。人をやめなきゃこなせない、厳しいミッション。しかし鱗滝さん門下は、人をやめない。
炭治郎は日記を書く。日々積み重ねた修行の成果を蓄積し、自分の感情や感覚を書き残していく。
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それは眠りについた禰豆子が目を覚ました時見せてやるためであるが、彼自身の助けともなる。自分が何者か、書き残すことで確認する作業。
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螢雪の真摯さを感じさせる筆との付き合いと、スーパーフィジカルなスパルタ修行。その両立が、炭治郎を鍛え上げていく。
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最初は避けるしか出来なかった刃の雨を、全て弾き飛ばす。スピードに翻弄されるだけだった戦士の領域に、互角以上に踏み入る。
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同一のシチュエーションを重ねることで、野山に揉まれて戦士になっていく炭治郎の成長が、半年、一年と積み重なる様子も、また可視化される。
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僕は地道な修行シーンが結構好きなタチだが、なかなか整然と経験値が積まれていて、少年が戦士に変わる説得力があったと思う。
鱗滝さんとのドタバタ修行はコミカルな味わいもあり、あんだけの人情がありながらちと突き放した感じの鱗滝左近次に違和感もあり。
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亡霊の兄弟子・姉弟子と絡めて、なにかあったのかなぁ過去に…。そこら辺は来週以降、見えてくる部分か?
鱗滝さんの放置っぷりに、珍しく(でも当然)折れそうになった炭治郎の前に、狐面の男女が現れる。
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錆兎、そして真菰。異形の仮面に顔を隠したモノたちは、炭治郎と同じく鱗滝に縁のあるもの。錆兎の厳しさ、真菰の優しさに、折れかけた刃が繋がる
錆兎の下段切り上げに意識をぶっ飛ばされて、その鋭さにまず目が行く辺り、炭治郎は普通ではない。聖人、あるいは戦士の精神構造をもっている。フツーボッコにされて、その着眼点はねーわなぁ…。
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そんな弟弟子だからこそ、情を狐面に隠し、錆兎も半年”壁”をやってくれたのかもしれない。
ほんっと兄弟子も師匠そっくりで、濃口の男ツンデレがガツガツ押し寄せてくる。
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『オメー”頭”で理解ってるだけだからヨ、半年付き合って、”体”に染み込ませてやっから』というかわりに、木刀ブンブンぶん回し、ハードブロウでご挨拶である。鱗滝一門、みんなそんな感じなの!? 最高じゃん!
半年の死闘を経て、すっかり髪が伸びた炭治郎。第1話で家族を埋葬したときもそうだけども、定命ゆえの”汚れ”が大事な作品なんだな…。
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鬼に変わった禰豆子、恐らく死靈であろう錆兎はもう、汚れることが出来ない。それは哀しいことなのだ。
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静止した超高速戦闘時空の中で、対峙する剣士と剣士。炭治郎の担ぎ面のほうが、錆兎の上段よりもやや構えが深い。身を捨て、後退ではなく前に進む意志を込めた切りおろしが、優しい顔をした少年の素顔を顕にする。
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顔を見られたら、人に戻るしかない。斬岩の太刀は超自然存在の、何を断ち切ったか。
炭治郎、鱗滝さんとは”鼻の良さ”が共通してたけども、錆兎兄弟子とは”顔の傷”が共通してんのね。
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どこかに共鳴するものを残し、鬼を斬りつつ人であろうとする難行に挑む師弟は、どっかが似通っている。響き合うものがあるから、自然呼ばれ、鍛え支えしてくれるのだろう。
共通点って意味じゃ、錆兎の着物と義勇さんの羽織が同じ柄なの気になるんだよなぁ…こんだけデザインに凝ってて、要素の重なり合いに意味もたせてるお話で、『偶然重なりました』はまーねぇだろ。
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ココらへんも将来明らかになんのか、どーなのか。
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人が人であるままに鬼を斬るべく、整えられた鬼斬の呼吸。師匠があえて伝えなかった奥伝を、半年身を挺して伝えてくれた兄弟子と姉弟子。
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その想いが、岩をも通す。これくらい出来て、鬼殺隊の戦士としてはスタートなんだろうな。
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この一刀が切り裂いたのは兄弟子の仮面であり、師匠の難題でもある。
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天手力雄命の岩戸明けにも似た、冴え渡る一刀。それが、鱗滝さんや兄弟子たちの抱えた秘密を断ち割れたかは、一年の成果を背負って”家”に帰った時、その先に待つ試練に打ち勝った時、初めて見えるだろう。
マージ男ツンデレはその硬い殻を破って、柔らかく瑞々しい本音を引っ張り出したときが最高の味わいだからよ…鱗滝さんが何考えて半年放置してたか、知るのが楽しみだぜ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) April 22, 2019
状況証拠だけで錆兎と真菰、亡霊と判断しちゃってるけども、外れたらどうしよう…デジタル土下座すりゃいいか!
兄弟子は優しさを押し隠した狐面の奥に、弟弟子への敬愛と一抹の寂しさを隠していた。何がそんな複雑な表情を生み出すかは、師匠の仮面の奥を見なければわからない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) April 22, 2019
一年間、積み上げたものは炭治郎をどこに連れて行くのか。修行を終えた先に待つのは、華か鬼か。加速する伝奇バトル、来週も楽しみ。