Fairy gone フェアリーゴーンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
終戦より10年、戦場は遠くなったと人は言う。その平穏の裏で蠢く、内乱の予感。
人工妖精連続暴走事件の手がかりを追って、女二人が列車に乗る。静かに進む追跡、語られるお互いの過去。掴んだ端緒は、ドロテアの猟犬たちをどこに導いていくのか。
そんな感じの、落ち着いたエピソード。精霊がドゥグン! と召喚されなかったの、今回が初か? アクションシーンの隙間を埋めるように、回想で局長がスタイリッシュステゴロしてたのが印象的だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
結構手際よく情報が出てきて、世界を飲みやすくなるお話だったと思う。もう六話だけどね!
狡兎死して走狗烹らる。故事の通り、”五公”はもはや残り二人である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
ヴェロニカ(マーリヤではなく)の仇、レイ・ドーン。
暗躍を続ける、ハイブランツ公。
政治と軍事の距離感がまだ密接で、軍功一発で国”が持てた時代、最後の生き残り。謀略渦巻く”戦後”は、彼らにとって生きやすいのか、息苦しいか
そういうハイレイヤーの思惑は、匂わされつつも直接描写はされず、マーリヤはイングリッシュ・ブレックファストと一緒に、老兵の愚痴を飲み込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
焦げ付きまくってテロリストに落ちてる連中に比べれば、十分英雄扱いじゃない? と思わなくもないが、愚痴れるだけ平和、ということか。
新型人工妖精にまつわるサボタージュを追って、妖精省だの軍だのが動く中、ドロテアも糸を手繰り寄せていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
民間人を装うスウィーティが足止め食らうところで、スルスル特権行使して事件に迫れたり、今回はドロテアの規模や立場が見えるシーンが多く、色々納得がいった。
他にも人工妖精を操作する”笛”とか、列車の中の美術とか旅装とか、世界を感じさせる描写が多めだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
ド派手なアクションを抑え、落ち着いた筆でエピソードをまとめたことが、あの世界を吸い込む良い手助けになってくれた感じか。正直もうちょい早く欲しかったが、遅くはない描写。
マーリヤはすっかり恐ろしいメスゴリラに進化していて、人間との命の取り合いが絡まない時は、優秀な調査官である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
セクハラ情報屋を秒でノし、追跡者をバックトラックでハメる。元猟師の経験を活かして、人を狩る猟犬の仕事も板についてきた感じだ。
メインカメラに捉えられているのは、人工妖精の暴走事件と、その裏で蠢くハイブランツ公。10年前の戦争を過去に押し込む記念式典と、それを狙ったテロル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
”黒の四号”を追う地道な捜査(何しろ今回、それを扱ったブローカー握り込んだだけだし)が、火薬庫にどう繋がるか。
それは今後掘り下げていく感じ…かな?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
妖精出さない事件調査にじーっとカメラを据えたことで、ドロテアとそこに属する人達の顔がよく見えたのは、なかなか良かった。
クラーラの過去、それを受け止め自分の過去を差し出すマーリヤは、アクションに忙しいと見れなかった描写だろう。
正直マーリヤはふわっとした主人公で、彼女が作品世界を、その歴史と傷をどう受け止め、”妖精”をどう評価しているかがそこまで鮮明に見えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
なので今回、クラーラといい感じの距離感を作って、見事事件を制圧した手際を見ることで、『こういう子なんだ』と自分の中で整理がついたのがありがたい。
派手さのない展開に合わせて、どっしり描かれる市井の人々の旅装、クラーラ精一杯のオシャレが、地面にどっしり足をつけていていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
こういう異世界の呼吸を見せれる所が、このアニメの強みかなとも思うので、ジリジリとした生活描写は今後もみっしりやって欲しいところだ。
手に入れたからこそ不幸なのか。失った後でも幸福なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
クラーラとの回想問答は、目の前の女を貫通してヴェロニカにも伸びる。
共同体に祝福された幸福な子供だったからこそ、ヴェロニカは復讐を誓い、社会からはじき出されたテロリストになった。記憶は時に、幸福の代わりに凶行を連れてくる。
鬼子として共同体に居場所が、思い出がなかったからこそ、マーリヤは権力の傘の下、ドロテアの一員として邁進も出来る。思い出に縛られず、今を生きられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
その特権を考え直すことは、今後ヴェロニカと対峙した時、体重を預ける足場にもなる気がする。…考えてんのかな、あの子。
クラーラと女二人の任務旅、ベタベタしないけど完全にドライでもない距離感は非常に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
キビキビ仕事はするけど、プライベートに切り込む余裕もある。マーリヤが手に入れた小さな幸福は、”仕事”の顔をしている。ほんと、人殺し以外は優秀な子だ…なおさら、なんでドロテアに?
さておき、トラッキング知識を活かした罠で、事件の糸口を掴んだドロテア。その先には厄介な購入者と、重たい陰謀があるようで…という塩梅で、次回に続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
ここまでずっとフリーと一緒だったので、クラーラと進む旅路は新鮮だったし、華もあった。調査官としての優秀さも見れたしね。
”黒の四号”を追うドロテアが、人工妖精暴走事件、”戦後”を狙うテロルとどこで、どう接触するのか。その火花は、キャラクターの身魂をどう見せるか。まだまだ事件は続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月13日
静かなエピソードだから描ける、細やかな彫り込み。今回見せた光を、どう活かすか。次回も楽しみですね。