キャロル&チューズデイを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
疾風怒濤の初ライブ。その余韻が醒める間もなく訪れた、十万人のビッグチャンス。
サイドニアフェス・メインステージに代理とはいえ立つ…かもしれない、曖昧で不安定な状況。スーパースターの隙間を縫いつつ、新たな出会いに胸がドキドキ! 罵声とゴミ投げもあるよ!
そんな感じの砂漠のスーパーステージ、入門編である。あれよあれよという間に状況が転がり、甘かったり苦かったり、まさにカーニヴァルのような人生をキャロチューは体験する
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
(キャロルが”チュー”言うてるの、ほんとチャーミングでいいと思います。関係がまた一つ深くなってんのね)
今回はやや引き気味のカメラで、火星の芸能界、AI時代のスーパースケールを見せる話かな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
訳が分からないまま投げ込まれた世界の中で、二人は準備も整わないまま列車に乗り、砂の中のワンダーランドに飛び込んでいく。
©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会 pic.twitter.com/anQtl2sSDy
ちょっと”バーニングマン”っぽいフェスの絵面が、とってもいい感じだ。火星の赤い大地に、奇景を合わせて世界を見せる。このアニメの世界観構築、やっぱ好きだなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
サイドニアはいわゆる”人面岩”がある火星の地方で、多分元ネタはこれhttps://t.co/IFxqJ9rLIP
キャロチューは準備不足と不安に苛まれつつも、必死に現場に来て、なんとか舞台に飛び込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
不安なのはみんな同じで、アーティガンもヨシュアもストレスと戦っている。もしかしたら、タフに見えるスキップ兄さんも。
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ロディーに自己認証してもらったり、アルコールの力を借りたり、あるいはタフな自分を信じたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
『最初の音楽を忘れた』とスキップが自省してたスーパースター達も、キャロチューが苛まれる最初の当惑と同じ…背負うものが大きくなった結果、より強いストレスと戦っている。
結果奇行に走り、依存症と戦ったり、ステージを潰しかけたりするわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
ヨシュアをぶっ壊したアルコールで、チューズデイの腹が座ってステージが一応の形を手に入れ、ビビらずやれるのはなかなか皮肉だ。
火星(マーズ)なのに、キスするのは酒(バッコス)なのね。
眠れない夜を誤魔化そうと、急造した新曲は形にならなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
しかし酒の勢いも借りて、運命に流されるまま飛び込んだステージで、”Round & Laundry”は即興のアップテンポ・アレンジを施される。
オメガのノイジーサウンドを待ちわびる客層に、チューズデイなり合わせたアドリブであろう。
その歩み寄りは結局届かず、客席からは罵声とゴミだけを受け取って、二人はスゴスゴ舞台裏に下がる。(客の求める曲調と合わず、ボンボン物投げられる様子は”ブルース・ブラザーズ”っぽくもあるね)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
わけのわからないまま流され、たどり着いた大きなステージ。わけのわからないまま、傷だけが残る。
ここでチューズデイは泣いて、キャロルは泣けない描写が好きである。ナイーブなお嬢様と、タフでなければ生きられなかった孤児。二人の魂の色は違うけど、違うからこそ支えあえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
そんな二人を孤独にしないクリスタル姐さん。ありがとう…。
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迷い込んだ先で、スキップ兄さんの訥々とした好評価を貰ったり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
流転する人生の中で、少しでも明るい方、良い側面を見つけて頑張っていく。
”Round & Laundry”(あるいは”Life is a Carnival”原曲)にも歌われている、流転する運命。表向き大失敗の大勝負は、しかし大事なものを繋いだかもしれない。
キャロチューの物語は偶然(あるいは運命)がポジティブな連鎖を作っていく、典型的なサクセスストーリーだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
今回は”山あり谷あり”の谷の部分、失敗を噛み締めつつ未来への架け橋を作るエピソードなので、挟み込まれ息苦しいレイアウトが多い
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なにか巨大なものが周囲を取り囲み、不自由で行き場のない感覚。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
それは白紙のキャロチューだけでなく、鏡の中の自分(ファンが見るパブリックイメージ)と対話するアーティガン、あるいは酒と狂気に溺れるヨシュアも支配する。
ビッグステージに立つということは、常にそれと戦う、ということだ。
そこで出発点を忘れず、素直な自分のままでいられるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
酸いも甘いも噛み分けたスキップ兄さんは、その難しさを知っている。だからこそ、キャロチューの曲に輝きを見出した。
走り始めたばかりのキャロチューは、何も知らない。知らないからこそ緊張し、虚心坦懐に狂騒に飛び込み、失敗を明日に繋ぐ。
いつでも支え合い、心を伝え合うキャロチューと同時に、歌に思いを託すしかない大人の交流も、同じステージで描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
『お前の歌だ』と元恋人に、壊れた恋の歌を投げるスキップ。それを繋ぎ、”不壊(Unbreakable)”だと答えるクリスタル
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出演前のキャットウォークではお互いの顔が見えなかった二人が、輝く鳥の羽ばたきに乗った思いを、素直に受け取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
そう出来たのは、見失っていた青い鳥…恋と音楽の初期衝動を体現するようなキャロチューに、偶然であったおかげかも知れない
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引き裂かれない運命。離れていった心を歌うスキップに、スーパースターらしく歌で答えるクリスタル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
例えばそれが恋でなくても、キャロルとチューズデイが運命的に出会い、ずっとふたりで居続ける姿が、そこには重なっているように思う。
たとえそんなつもりはなくとも、運命は転がり、歌は広がる。
そうやって変奏されていく主題を、どう受け止めるか。色んな場所、色んな人、色んな関係に広がっていく己の影響力を、どう使っていくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
『そこが大事なんだよ』と見せるエピソードであったと思う。
スキップ兄さんとクリスタル姐さん、主役に優しくしてくれた二人の恋路も、サブプロットとして注目か
大失敗に思える今回のステージも、『ヨシュアの繋ぎ』という役割はしっかり果たしているし、プレッシャーにも負けなかったし、自分たちなり自分らしくやりきることも出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
だけでなく、様々な人との繋がりを生み出し、静かに認められる舞台にもなった。
ドタバタ薄暗さを描きつつ、徹底的にネアカでポジティブに進めていくスタイルは、(作品として、またキャラクターとしての)キャロチューの特徴だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
『色々あったけど、結局良かったんだ』と思わせるように、話のトーンを調整している印象。この前向きなトーンが、見てて楽しい雰囲気を生む。
そこで取りこぼしたものを拾い上げるべく、タオ&アンジェラが『もうひとりの主役』として配置されてるんだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
今回は出番なかったけども、キャロチュー自身が暗くて狭くて冷たい場所…アンジェラのホームグラウンドに飛び込む話だからね。影(シャドウ)を別に配置する必要はないか。
今回の陰りは、トントン拍子で進んできたキャロチュー物語に、いいアクセントになったと思う。そらー、上手くいかないときだってある。暗めのマイナーも混ぜなきゃ、組曲は仕上がらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
落とし穴に片足をハメつつ、スキップとクリスタル、二人の大物と心が繋がり、”次”がありそうな気配を見せる
非常に”らしい”コントロールで、キャロチュー初の大部体はお仕舞い、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
色んな音楽ジャンル、色んなアーティストが顔を出すチャンプルー感覚もこのアニメの楽しさ。なので、今後暴れてくれそうなキャラがドンドン顔見世するのも面白かったです。
今回蒔いた種が、どういう芽を出すか。
色んな意味で”タメ”の回だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
狂騒の中の失意、失敗の中の成功。”人生は祭り”とタイトルに置きつつ、その実ブルージィな歌詞の原曲と同じように、様々な顔を持つ人の営み。
流されつつも、今の自分を精一杯弾ききった二人に、どんな未来が待つか。来週も楽しみです。
追記 ナベシン作品の迷いのない”そのまんま”っぷり、結構好きです。
キャロチュー追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月15日
スキップの歌唱担当はThundercat。ロサンゼルスのベースボーカリストで、聞いた通りの超本物。
スキップ兄さんの外見は、中の人そっくりだね。ちゃんと六弦ベースだったりする。
©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会 pic.twitter.com/JnROiemjqe