KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
エーデルローズの最年少、自称・万能の神、伝説の継承者。色んなあだ名を持つ作曲担当、涼野"†ゼウス†"ユウ。
リフレッシュするべく赴いた沖縄で、お兄ちゃん達に混じれない寂しさと、見上げる星の眩しさにちょっと涙が出ちゃう…男の子だもん!
そんな感じのユウエピである。先週がプリパラの続きだったとすると、今回は濃厚にプリリズRLの続きであり、相変わらず文脈は濃厚だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
レオとレオナが結構クッションかけた関係性なのに対し、ユウくんはRL本編にも出てたダイレクトな繋がりで、背負うものの意味もちょっと違う。ので書き方も違う。
前半は楽しい沖縄リゾートではしゃぎまくり、アッパーテンションの肌色サービス乱舞…に、ユウくんがいまいち乗り切れていない感じで進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
年長組が無茶苦茶気を使って、タイガのダイレクトアタックからガラスハートを守ろうとしてる所が、優しくて好き。SSSは年上の解像度上がってるなぁマジ…。
あんまりに沖縄はしゃぎまくりタイムが元気すぎて、一人で悩むユウくんがちと可哀想にもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
んだが、そのもどかしさは後半、星を見上げながらイマジネーションが爆発するための”タメ”でもあり、素直な現状の描写でもあり。
わだかまりとか違和感とかに、ちゃんと目を向けて描く。プリリズらしい所
ユウくんに同年代の仲間がいないこと。それを『同い年の繋がり』に救われ、憧れていた彼が気にかけていること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
年の差で離れているように見えて、エデロの仲間とちゃんと繋がっていたこと。
今回の話は音楽一家に生まれ、ただの中二病ではないセンスを持つユウが、自力で答えにたどり着く話でもある。
RL時代から涼野家はマジで面倒くさい一家で、美浜父の”死”を背負ったスーパーヘヴィな贖罪に、子供世代を巻き込んでもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
RLでそこら辺を掘り下げられ解消してもらったユウくんは、実は語るべき物語がそんなに多くない。ここら辺、タイガとちょい似てるかな。
ならその孤立とかを嘘なく書いて、星を見上げて星座を見つけれる彼のセンス、父や姉から受け継いだ”血”の強さを輝かせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
『過去二作で彫りきれなかった、キャラクターの陰影に踏み込む』っつうスッスッスの原則に素直に、ユウくんはちょっと浮き気味に描かれていく。
キンプリで心の距離感を表す場所といえば、男の肌色空間・風呂。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
前半のゼウスは一人きり、兄ちゃん達が身を沈める風呂に入っていない。このとき彼に見えている世界は、自分一人だからだ
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中二病が効きすぎて、あるいは幼いハートが繊細すぎて、上手く仲間の水に馴染めない孤独感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
兄ちゃんたちはあるいは年上の立場から気にかけ、あるいは率直な優しさで歩み寄り、あるいは別け隔てのない率直さをぶつけてくれているのだが、プレッシャーで頭がいっぱいなユウくんにはそれが見えない。
沖縄満天の星空を見上げる中で、ユウくんはアコギ片手に自分と向き合い、この旅でどんな経験をしていたかを思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
それはRL第30話で彼が身を置いた、北海道の星に似ているのだと思う。そこで、既に一緒にお湯に入っている自分、仲間になってる自分を見つけ直す。
待受画面には、幼い自分と北海道。贖罪の重たさに離れ離れに暮らし、そんな父母の身勝手さを恨むこともない”いい子”だった過去。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
それを知ってる身としては、今のクソガキっぷりが愛しい
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ユウくんは見上げた星空に、孤独なスタァではなく星座を見る。一つ一つの輝きが繋がって、一人のアーティストになり、チームになり、英雄的な奇跡を起こす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
RLで世界を救ったジャンプを、何よりも家族を繋いでくれたステージを見ている彼は、白紙の未来と同じくらい、過去の神話を大事にしている。
自分にも、姉や義兄や憧れのべる様、その仲間と同じくらいの神話が作れるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
その時自分の資質だけでなく、いい仲間と一緒に星座になれるかを気にする所が、誰かを繋ぐことをずっと考えてきた彼らしいなぁ、と思う。
RLの優しく不器用な少年はすっかり中二病になっちゃったけど、根っこは変わらない
今回のサブタイトルは” I make constellations, I live in constellations”である。constellationsに”Stella(ラテン語で”星”)”が入っているように、原義としては”星座”を意味する言葉だ
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
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バラバラのはずの星を繋いで、一つの大きな意味を、より輝く物語を宿す。constellationsには”一団”や”仲間”という意味合いもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
つまりサブタイトルは『俺は輝く星になる。そして一人で生きてるわけじゃない』という感じ…かなぁ。相当な意訳だけども。
星を見上げて、かつて自分を救った奇跡を思う。それに追いつきたくて、色んな理由でエーデルローズに飛び込んだ過去を思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
そんな追想が過去で止まらず、今自分が星座になりかけていて、その隣に優しい仲間たちがいてくれる所まで想像力が飛ぶのは、凄いセンスだと思う。
星は孤独なものだというのは、RL・キンプリ問わず幾度も描かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
前作で速水ヒロが成し遂げた”戴冠”は、世界の中心を孤高に占める太陽だからこそ、到達可能な境地だろう。
だがユウくんは、星空に絆をまず見出す。星を一個だけで見ないし、そこに一人で輝いても寂しいだけだと思う。
それは父と離れ、本当は思い合ってるのに繋がれない哀しさを北海道で思い知っていたから、生まれる感情だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
一足先に思春期ど真ん中にぶっこんだクロス相手に、ユウくんは『ふざけんじゃねぇ!』と怒った。母さんは毎日、父さんのステージを見て泣いているんだと。そこにあの年で目が行っていた
早熟で優しい子だったからこそ、背負った重荷。それをハッピーレインの歌声がおろして、涼野家と神浜家に絡んだ複雑な糸をほぐした”後”の物語として、クソ厨房の大暴れがある。全ては繋がっていて、ユウくんはその事を忘れていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
そんな靭やかさが星空を孤独に見据えつつ、そこに繋がりを見つけた今回のお話には、強く宿っていると思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
あの少年がようやく子供のように泣けたことに、ひどく安心してしまった。
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泣かせてくれる同性の兄貴分、同じ星を追いかける戦友とようやく出会えたのだというありがたさが、RLのファンとしてはこみ上げてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
あくまで”主役の弟”として、メインステージには上がらなかった少年。時が行き過ぎて、憧れを抱えて彼は、かつて姉が跳んだ舞台に挑む。
そういう『時の奥行き』は、彼がRLに登場したキャラだからこそ可能だと思う。伸びた背丈と同じように、いろいろ変わったからこそ…そして何も変わっていないからこそ、気付ける変化だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
”KING OF PRISM” に”by PrettyRhythm”が付いている意味を一番体現できるキャラに、相応しいお話だった。
RLリスペクトはステージでさらに加速し、『女の子の技』であるはずのプリズムライブをブッパする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
ギター、ドラム、キーボード。憧れのハッピーレインが、かつて弾きこなした幻想の楽器
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RLのケレンとステージ力学を細胞に叩き込まれている身としては、本来一人一個のはずの楽器を”三つ”同時に演奏しているユウくんに、強い可能性を見出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
ジュネ様がRL第32話で、複数の楽器を自在に操る”指揮棒”を引っ張ってきた時の衝撃が、脳裏に熱く蘇ってきた。
まだ年も若く、男子の採点基準だと高得点を叩き出せないユウ君だが、自分の根っこには”レインボーライブ”がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
楽器を召喚し、羽をはやして飛ぶあのステージが、自分に夢を見せた。バラバラだった家族を繋いでくれた。奇跡を起こしてくれた。
そんな記憶にプライドを持つから、彼は空を飛ぶ。
悪魔の羽もクソ中二病の発症で終わらず、姉たちが見せた軽やかな奇跡への敬意なのだ。そこで見せる幻には、憧れの星座がみっしり詰まっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
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痛い詠唱にも聞こえるだろう口上も、彼が背負った歴史を思えばあまりに刺さるリリックで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
『高貴なる薔薇(ベルローズ)』を世界に届け、『悲しみの雨を乗り越え(ハッピーレイン)』、『虹のシャングリラの果て(オーバー・ザ・レインボー)』にたどり着く。
現れるシルエットは自分を作り上げてくれた”過去”への経緯であり、最後にたどり着いた北斗七星は、七人で輝く”今”への誇り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
かつて高く飛んだ伝説を超えて、自分も星に名を刻む。
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そういう野望と感謝のジャンプを、すでに物語を終えた父母、姉と仲間たち、義兄であり先輩でもある男達がちゃんと見守ってくれていたのは、凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
なんでシルエットじゃない今の仲間が、全裸かはわからない…キンプリはよく脱ぐから…。
RLとキンプリ。繋がりつつも隔たっている二つの物語は、孤独に離れているわけじゃない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
あの奇跡があったから今、新しい奇跡が生まれつつある。それはユウ個人の物語であり、エデロみんなの物語だ。これから始まる新しい伝説は、もっともっと輝いていく。
そういう未来を見据えたヴィジョンでしっかり終わったのが、何より良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
過去作への濃厚な目配せとノスタルジーをぶん回しつつ、あくまで”今、ここで”作り上げられている物語、そこで飛ぶキャラクターにガッチリ食い込ませてお話作ってくれるのは、本当に良い。
RLがなけりゃ、キンプリはなかった。でもキンプリはキンプリで、オバレの始末をつけたSSSは特に、”今、ここで”飛ぶ少年たち個別の物語でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
それを大事にしなければ、物語に体温は宿らない。ただ過去を懐かしむ冷たい星二変わってしまう。
そういう引力から逃げつつ、過去に敬意を忘れない。スッスッスの在り方を、RLとキンプリの中間地点にいるユウくんがしっかり見せてくれるエピソードだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
あんなに”いい子”だったキミが、わがままに、自分らしくジャンプしてくれて、オッサンはとても嬉しい。ありがとう。
そして次回はストリートの暴風、大和アレクサンダーのエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月4日
僕は彼がすっげぇ好きなので、主役になるってだけで嬉しいです。同時に前作で彼が暴走し、プリズムの煌めきを見失ってしまった後、負けた後のジャンプがどうなるのか、その発展性にも期待しています。
来週が楽しみ。