ガルパ履修記録
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
・ノーブル・ローズ -花々を連れて-
FWFを前に、日々音楽活動に勤しむRoselia。”音”を共通言語にするしかない異端児たちは、それ故に技巧と熱量を強く宿す。そんな異形の花束の中で、唯一”普通”に避けてしまう白詰草。
今井リサッ! お前の視界には、今何が映る!!
そんな感じの二年目のFWFトリロジー、初っ端は”今井リサVS音楽”である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
Roseliaは人格ゴツゴツの音楽限界人間がアタマ寄せ集まっているため、初期はバッチバッチンに衝突していた。コミュ障、中二病、シスコン、臆病…音楽以外に自分を語る言語がないからこそ、音楽に全てを載せるしかねぇ怪物たち。
そんな集団の中で、どれだけ今井リサが間を繋ぎRoseliaに社会性を与えていたかは、例えば”Don’t leave me, Lisa!!!!”でコミカルに、あるいはメインストーリーでシリアスに描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
今回はそんな人間力が高い今井リサ、そ影に深く切り込むエピソードである。
冒頭、紗夜は『RoseliaRoselia友希那友希那…それはもう良いんだよ…””今井リサ”は何考えてベース叩いてFES出んだよオメー!』と、情け容赦なくぶっ込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
『お前ほんと今井リサ好きな』と言いたくもなる、あまりに直線勝負のマジブッコミ。『あ、Roselia』と久々に思うピリピリ感である。
紗夜は好意にしても害意にしても、自分の気持と戯れることが出来ない人である。何事も真っ直ぐ受け止め過ぎ、真っ直ぐ吐き出しすぎて自分も他人も(時に)傷つける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
その直線番長っぷりをつぐみに肯定された後は、うまくハンドリングしてプラスに変えていく方法を見つけた感じであるが。
今回紗夜が見せた真っ直ぐさは、彼女の中にある”今井リサ”への期待と好意がそのまま出た結果であり、リサもそれを紗夜らしさだとちゃんと理解している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
擦過傷がつこうが、嘘偽りのない本気でぶつかりあい、音楽を高めていく。その過程で生まれる、本物の感情を信じる。Roselia…強くなった。
同時にそういう直線勝負がヤベーことも自覚してて、妹に素直に相談したり、今井くんの早いリターンに救われたりしながら、上手く”自分らしさ”の使い方を見つけ出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
今回氷川姉妹も強い描写多かったなぁ…姉の嘘に迷わず踏み込む妹と、その踏み込みに壁を作らず全部喋る姉。氷川姉妹…強くなった。
三部作ということで、今後他メンの掘り下げも行われるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
『いろいろ凸凹あったけど、今は通じ合ってるからいいじゃん』で終わらせられず、『特等席でワイらの生き様見ておけやぁ!』と堂々宣言してしまうところが、氷川紗夜の愛すべき生真面目人生四つ相撲っぷりで、今後の発展が楽しみになる
デタミが流れ出すタイミングも良かったし、氷川姉妹の到達点、氷川紗夜がどういう人間になったかを見せる意味でも、かなりデカいイベントだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
『自分は真面目だから正しいんだ』という、生真面目人間にありがちな自己正当化から抜けて、真面目さの良い使い方を悩み工夫する姿が偉い。
七夕イベ、日菜ちゃんが『お姉ちゃんキライ!』と言い出したのは本当にショックであった。世界に姉しかいないと思ってたしな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
あの発言と今回のリサへの当たりを重ねて、『愛すればこそ怒ることも、世の中にはある。それは通じたでしょ?』と問いかける流れは、過去リソースを活かした良い運びだった
さて、今井リサ。二章ラストの段階でも彼女は”湊友希那の横顔”を見ている。Roseliaの演奏でも、自分のベースでも、観客席でも未来でもなく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
それはそれで力強い感情だし、嘘偽りのない”芯”なんだけども、音楽が共通言語になるRoselia、湊友希那相手には凄く脆い繋がり方でもあった。
今井リサは今回、友希那と共通の思い出の中に、自分だけの音楽を思い出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
確かに湊友希那はあまりに巨大に、今井リサの中にある。だがそれが全てではなくて、自分もまたあの時、”音”に出会っていた。
楽しいと思える時間、過ぎ去った思い出。それを再獲得し、そこから伸びていくためのベース。
それが他ならぬ自分の一部なのだとしっかり思えたことは、”音楽家”今井リサにとっては大事なことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
何しろ弾けないやつには発言権がないハードコアスタイルが、(友希那の分厚いエゴが延長した)Roseliaの真髄だ。『この楽器は、アタシの身体だ!』と思えなければ、壁が超えれない。
自分の”音”を追うことが、友希那と(友希那パパと)幸せにいた過去を思い出し、未来につなげていく大事な手段であること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
友希那が音楽を復讐のためのツールから、Roseliaや世界と繋がるためのメディア、自分を知り表現していくための”楽器”に変えていったように。
今井リサにとっての”音楽”も、過去・現在・未来、人生全ての瞬間に接合された唯一の手段だと認識できた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
そのことは、面倒見がよく手際がいい今井リサの良さを、殺すものではない。むしろその優しさを、アーティストとしての強さに結びつける大事な発見だ。
リサはベース以外に”詞”というツールで音楽と接合しようとする。これも過去エピを活かした形になるが、最初は当然迷う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
形だけのRoseliaらしさを追いすぎて、燃え盛るパッションがない。切実なリアルがない。友希那さんもNOである。ここで理由を言わない(言えない)ところが湊友希那だなぁ、と思う。
湊友希那が咲かせた、Roseliaの青い薔薇。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
それは幼い白詰草(今井リサが共有する思い出)からしか芽生えなかったもので、二人だけだったブーケには氷川紗夜、白金燐子、宇田川あこという”華”が加わり、今のRoseliaになった。
Roseliaのアタシと、アタシのRoselia。友希那の私と、私の友希那。
燐子に詩集を借り、あこちゃんのイノセンスに癒やされ、友希那と紗夜に言語ビンタされ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
もみくちゃにされながら詞を書くうちに、リサは過去と現在、自己と世界を的確にマッピングし、より生き生きした言葉で表現する方法を身につけていく。それは、背丈が伸びた今だからこその”楽器”だ。
今井リサのクッソめんどくさい内面と成長を追いつつ、創作活動が人格と世界をどう整理し、何かを作ることで混乱がどう整理されるかを、しっかり追った話だったとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
リサにとって詞を作ることは、グチャメチャな感情を整え、混乱した時系列、隠れかけの初期衝動を取り戻すことでもあったのだ。
過去の自分と、今の自分達。友希那の隣りにいる自分と、一人でいる自分。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
”約束”を仕上げる中で、リサは”自分”を見つけていく。
友希那への強すぎる思い、Roseliaへの帰属意識。
そんな今までの”今井リサ”に隠れていた、”音楽”への初期衝動。過去との確かな繋がり。
そういうものを形に出来たことで、今井リサは”音楽”というRoselia唯一の言葉をしっかり自分のものにした。それが自分のものなのだと、自己認識の上でも、メンバーの承認としても、それをステージに乗せて世に問う立場としても、しっかり示すことが出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
それはとても幸福で、健全な成長だ。
音楽人間集団の中でリサが『4+1』だった状況は過去に遠ざかり、作詞&ベース担当・今井リサを加えたRoseliaは『5=1』となった。ONENESS!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
ミュージシャンとしてのセンスを覚醒させたことで、より踏み込んだ対話にもリサは同席できるようになるだろう。バンドとしてのRoseliaが、より楽しみだ。
同時に、FWFへの道はまだまだ続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
あこ燐はあんま深く掘ってないし、友希那さんは『幸せだった時間は、もう戻ってこないわ…』みてーな顔してるし、地雷はそこかしこにある。
しかし今回人格的飛翔を見せたリサが、今度は背中を支える側に回って、まぁどうにかなるだろう!!
公園リサイタルは音楽家・今井リサの原風景なので、より詳細な描写が欲しいなぁ、とも思う。まぁ星4リサ引いて、カードストーリー読めって話なんだろうけど…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
アレリサのジャンプボードであると同時に、友希那を過去に縛り付ける呪いでもあるんで、かなり大事だと思うんだよね。幸福が楔となる…ッ!
あとコリコリ調べ物して”約束”仕上げた今井くんは、確実に白詰草の花言葉が”約束”だけでなく”私を思って””復讐””私のものになって”も含んでることを知ってるはず。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
んー…己の中で荒れ狂うリビドーの獣には、一旦鎖を付ける形かい? 友希那が音楽を過去への復讐に使いそうな危うさはどうなんだい?
今井くんの欲望昇華の下手くそっぷりは今に始まったことではないし、その聖性は嘘ばっかりでもないので、独占欲と愛情のキマイラをどう飼いならすかは、なかなか難しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
話が転がって、友希那にメインカメラが移った時、白詰草のもう一つの意味もフォーカスされる感じかな? 楽しみだ。
しかしRoseliaはメンバが妹となんかいい感じになったり、メンバが畏れを乗り越えて新しい道に踏み出したり、メンバが過去と向き合って音楽を取り戻したり、人生のデカい節目に曲を作りまくっている個人的なバンドであるな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
客はココラ辺のバックボーン、把握しながら聞いているのだろうか?
でももし知ってると、デタミのイントロで『この曲はSAYOが妹の日菜ちゃんと雨の中魂をぶつかり合わせ解りあった瞬間を祝福してて~ほんといい曲で~(´;ω;`)』と、限界人間量産されてそう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
Roseliaライブが地獄になってそうで怖い。あらゆる曲でバックボーン解説・号泣オタク多そうだなぁRoselia…
ヴィジュアルが”強い”バンドなんで、顔の良さに惹きつけられた外面勢と、文脈片っ端から調べて物語を摂取する内面勢の争い過ごそうよねRoseliaの現場…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
『”歴史”抑えないでRoseliaのオタクやってんじゃねーよハゲ!』VS『目の前の”美”に全てを捧げないで何がオタクだバカ!』戦争勃発!(地獄)
追記 あのコンビニ、幼馴染女の感情重力がたまりすぎて、何らかの因果を突破する特異点とかになってねぇかな。
ガルパ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
ガルパ二大幼馴染地雷のうち、リサは音楽家としての原点、健全なエゴを作詞を通じて思い出すことでいい方向に転がった。
となるともう一個の地雷、『しゃいーん!』言ってたモカちゃんの今後に不安と期待も高まるわけで。どうやって地獄めいた青春の炎を活かすんだろうか。楽しみだ。
ホント第3話のログ開けて『しゃいーん!』連打するのは脳に良すぎる…一生トンチキ純情不思議生命体として生きていて欲しいけども、それだけが青葉モカの顔じゃあ当然ないからなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月11日
複雑な所も頭いい所も、全部ひっくるめてだから…美竹蘭ッッ!!(とばっちりででかい声を投げかけられる赤メッシュ)
追記 Roseliaの過去、湊友希那の現在、今井リサの未来。花束と約束。
星4今井くんが欲すぃ! となってガチャ回したら、紗夜とファミレスでポテト食ってる星3湊くんが来た。怒りの左エピ開放。
一生バンメンの文句言い続ける最悪人間…だと思ったら、メンが一生楽器触ってる頑張り人間なのは否定できない素直ガール…たちで、”初期Roselia”みっしり詰まってて面白かった。ガチャは時系列無視してランダムピックされるので、終わった時代の物語が”今”来る意外性が『ああ、こういう時代もあったのだな』という衝撃を強めて、なかなか新鮮な物語体験である。
ホント初期Roselia、湊と氷川の音楽バカ一代っぷりが尖ってておもろい。
一年前は『(クソ不真面目でRoseliaに全てを賭けてない連中ばっかだけど、案外私このバンドのこと…)』みたいに言ってた友希那が、衝突と融和を繰り返してズブズブになっていく未来を知っていると、ツンツン期死ぬほど面白いな…やっぱ”落差”があるキャラのほうが、物語の仕事量は把握しやすい。
このとき欠点と捉えてるリサのおしゃべり、あこの余計なこと考えを、Roseliaという社会が機能していく大事な要素であり、個々人の大切な資質だと捉えられるようになるまでが、湊友希那の物語とも言える。
勝手に世界や他人をジャッジして、要不要を決めつけてしまう高慢でしか自分を守れなかった少女。
音楽を幸せだった過去の復讐に使うしかなかった女の子が、多様なバンドメンバーを肯定し、影響をうけて世界を広げていく。メンバーも少女の天才に惹きつけられ、バンド活動の中で変わっていく。
そういう相互作用、拡張していく世界と自我の話が、Roseliaは見やすいのだろう。初期段階が狭いからね!
んで今回、今井リサが”音楽”を自分の大事なメディアとして思い出したのは、幼馴染としてずっと側にいた(けど繋がりにくかった)湊友希那と対話するクリティカルなチャンネルを手に入れて、二人の世界が広がってくすげー大事なキッカケになると思うのね。
友希那は自分には音楽しかないと思い込むことで、ミュージシャンとしての父の尊厳を守ろうとしている子供だと思う。
自分が音楽だけに全てを捧げることで、父が失った音楽の価値を代理で証明して、過去を取り戻したいというか。
その値段のつり上げが極限化しすぎて、歌う資格が無いとまで思ってるその頑なさは音楽家としての彼女の武器でもあり、Roseliaのピーキーな世界観の足場を支えてもいる。
凄く強く(て脆い)ものなんで、入り込むには”音楽”っていう共通言語を使うしかない。
リサ以外のRoseliaメンは多かれ少なかれ、そういう音楽的バベルを背負ってRoseliaにたどり着いた。
人間力が高く、色んな人と非音楽的コミュニケーションを的確に取れてしまう”陽キャ”のリサは、その器用さ故に友希那唯一の言語を掴みえない。
これが彼女のジレンマであり、今までは自虐と言い訳で逃していた部分でもあった。が今回、紗夜の好意ぼっ叩きとメンの支えで、作詞にウンウン取り組んだ。
友希那も音楽言語には(特に)戯れが出来ない子なんで、今井リサの言葉ではない”Roseliaっぽい”詞にはNGを出す。
それはショックなんだけども、嘘がないということでもある。
今井リサだけの言葉が聞きたいというメッセージでもある。
リサは二人の過去、自分の過去を掘って、白詰草の言葉を見つけ出す
フツーに”イケてるJK”やる上では、そんなに必要ではない詩的言語。
燐子から本を借りて学ぶことで、リサは友希那が自分を守り表現するため積み上げてきた領域に入門していくことになる。
それは不慣れで大変で、でも面白いことだった。
友希那のための献身だけでなく、勝手気ままな喜びがあった。
”約束”は友希那に捧げるメッセージであると同時に、リサが自分で楽しみ、挑み、『よし、よく出来た!』という確信とプライドを込めて作り上げた作品でもある。
そういうエゴ領域の産物、セルフプライドの支えを手に入れることで、自我の迷い子たる友希那に届く言葉を、ようやくもぎ取る。
約束は過去から受け取ると同時に、未来に投げかけるものでもある。
白詰草から青薔薇が生え、そこからまた新しい花が生まれていくのだろう。
僕は今井リサの”二曲目”が楽しみである。
湊友希那との過去以外の何か、誰かへ投げかけた曲は、どんな色合いをしているのだろうか。
豊かなのは間違いない