ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
ブチャラティ覚悟の一撃が”チャリオッツ・レクイエム”を砕き、”矢”はディアボロではなくジョルノの手に宿る。王たるべきものの力は、予知も因果も飛び越え、真実を掴み取る。
皇帝のものは、皇帝のもとへ。あるべきものが、あるべき場所に帰るだけさ…。
というわけで通常放送最終回! 28日まで延々とディアボロは無駄無駄ァ! され続けます!! というエピソード。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
アニメになって”キング・クリムゾン”VS”ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム”は少しは理解しやすくなったが、やっぱ理屈を超越した凄み合戦で、しかし凄すぎて飲み込めてしまう。
そんな感じの主人公・最終覚醒でありました。色がついて動くGEレクイエムはマジでカッコいいなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
お話としてはレクイエム事件の決着をブチャラティが付け、運命がジョルノを帝王に選んで、偽皇帝が最後のあがきを見せて無駄無駄ァ! されるまでのお話。
スピードワゴンくんもビックリの超回節約を、トリッシュ頑張っておりましたが、勝負は完全に常人置いてけぼりの概念領域にぶっ飛んでおり、解説くらいしかやることねー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
あと挑発ね。トリッシュの言葉の弾丸がぶっ刺さってなかったら、ボスはまた地下に潜んでネチネチリベンジ企んでたわけでいい仕事
※訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
×超回節約→○超解説役
ジョルノ達の”上”を行ったはずのディアボロは、ブチャラティ”覚悟”の行動で足元を救われる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
自分が見せたレクエイム対策を逆手に取られ、あるべきものをあるべき場所に戻すことで不意打ちを無効化されるのは、自業自得感が強くてなかなか良い。地下でひっそりやってれば…。
ジッパーで”背中の太陽”をぶっ壊すところとか良い保管だったが、ブチャの行動はあるべきものをあるべき場所に戻すだけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
それはヴェネツィアで既に死んでいたブチャラティを天に返し、ボスを卑劣漢に相応しい地面に叩きつけ、新たな王を玉座に付ける。真実と正義が帰還し、虚偽と邪悪が討たれる。
本来行われるべき行為が蔑ろにされ、本来大手を振って歩いちゃいけない欲望が暴走している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
そういう状況を街から感じ取ったから、ジョルノは野望を抱き、それがブチャラティを蘇らせた。二人はあるべきものをあるべき場所に戻すために、悪の中の善として叛逆を開始したのだ。
だからブチャラティの行為は、命の前借りを返す行為でしかなく。天に上がるべき闇の聖人が、正しく被昇天した、ということなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
明らかに宗教的アウラをまとって描かれるブチャの最期は、流体が揺れ動くプリミティブな”アニメ”の喜びに満ちて、なかなか壮大だった。
リーダーとして、父のように兄のようにジョルノを導いたブチャラティの霊を見上げながら、ジョルノは光に手を伸ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
あるべきものが、あるべき場所に戻る。
己の肉体と魂を語る言葉を追いかけるように、青年は”矢”を掴み取る
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並のスタンド能力を、圧倒的に超越した超常能力を生み出す”矢”。それは卑劣漢の手ではなく、より正しい行為、世界にあるべき真実を求めた青年の手に宿る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
しかしそれは、ただ天の恵みを待ったからではない。真実のため、仲間の犠牲を踏みしめて前に前に進んだ意志が、必然として宿らせたものだ。
道半ばにして死んだものも、途中で船から降りたものも、真実の光を共有して進んできた。ブチャは己の偽りの死が是正され、死んでいくことに後悔も躊躇いもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
ジョルノが思いを継承してくれること、正義を成し遂げてくれることを知っているからだ。魂を腐らせていた自分が、十分生きたことを。
対してボスは偽りの玉座にすがり、プライドを空回りさせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
『皇帝って呼ばれたいなら、皇帝に相応しい振る舞いをしろ! 何かの影にコソコソ隠れ続けてるオサムシ人間がっ!!』て感じであるが、そこら辺のズレを客観視出来ないのがディアボロである。何しろ乖離人格作るくらいだからな…。
土壇場で、ボスはプライドを掴んで今までの生き方を捨てる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
隠れ潜み、不意を打つ生き方に背中を向けて、堂々真実に勝負を挑む道だ。使い慣れていない武器が主を刺すように、その決断は彼を決定的に破滅させる。
用済み、過去から襲いかかる刺客と蔑ろにしてきた”娘”に、決定打を押されるあたり…。
最後に実利ではなく虚栄を取った辺り、ディアボロにも光に向かいたい志向自体はあって、しかしその方法が決定的に間違っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
家庭と意志を大事にすること。掴み取るべき真実に、恥じない行いをすること。ギャングスタとして大暴れしても、最後の一線を超えないこと。
ブチャチームはそこは踏み越えなかった(あるいは、ジョルノが加入してから過ちは正され、治療されていった)し、この決着はそんな正しい過程の果にこそある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
過程をぶっ飛ばし、結果だけを手に入れる”キング・クリムゾン”では、けしてたどり着けない着実な歩み。
”矢”と、”矢”それ自体になった”ゴールド・エクスペリエンス”は過程の正しさを問い続ける。アドラステアの天秤のように、真実を掴み取る資格があるか冷徹に見つめる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
ボスはその試練に失敗した。
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予知を絶対と思い込み、過程を吹き飛ばす。燦然と輝く真実(あるいは事実)ではなく、自分の欲望に汚れた現実を強引に引き寄せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
今まで散々チートしてたツケを、さらなるチートで払わされるわけだが、正直なんでGEレクイエムがクリムゾンを上回るのか、サッパリ分かんねぇ。
しかし倫理の視点から見れば、ジョルノ(達)は正しいから負けないし、ボスは間違ってるから負けるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
正義と真実は、常に厳しい試練を課す。あるものは去り、あるものは死んだ。しかしそれでも本物のギャングスタたちは、影に隠れず、正道を真っすぐ進み続けた。だから勝つ。
能力のロジックは異次元にぶっ飛んでいっても、倫理のロジックは揺れないし、それが真実であるか非常に厳しく試されてもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
そこら辺が、この超常最終決戦にクラクラしつつ、理解不能なバトルを飲み込めてしまう理由なのかな、と思う。うんまぁ、よく判んないけどさ…なんで喋るのGE?
思うにGEレクイエムは、真実と正義を求めるジョルノ(と、どこかで光を求める全ての人)の心の影なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
それはジョルノの力であり、同時にそれを離れたとても大きなパワーでもあり、だから勝手に喋るのだろう。
お前の真実を試す。対価は命と栄光。やっぱ神格だな…。
最後のあがきとしての、血の目潰し。ぶっ飛んだ因果の領域に、グイッと入門してくるニューフェイス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
ボスとジョルノの最終決戦は、三部のDIOVS承太郎を思わせる。かつて父が滅んだ闘いに、滅ぼす側として立つ。血の定めを感じるセッティングだ。
ボスの因果を粉砕する時、ジョルノの口から迸るのは『無駄無駄ァ!』である。血は確かに生き方を決める。だがそれを正しく仕えるかどうかは、肉体に宿った魂が定める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
かつて沢山の戦士を屠ってきた無駄無駄ラッシュは、巨大な邪悪の不正を叩き潰し、あるべきものをあるべき場所に戻していく。
そんなエピソードでした。実質的な決着はしっかり付いて、残りはエピローグって感じですが、んーむ、月末が待ち遠しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
昇天するブチャラティに行いを褒められ、”矢”を与えられ、ギャングボスとして玉座に座る。”矢”を掴むのは、ある種の戴冠式なのだろうな。父からの卒業式でもある。
ぶっちゃけ五部、ギャングに全然向いてないブチャのほうが主役っぽいわけです。チームという運命共同体を、意思を込めて引っ張るのは彼だし、邪悪に果敢に怒る仕事は主に彼が背負っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
そんなブチャを主役に戻したのは、命を操る”ゴールド・エクスペリエンス”の拳だったわけです。
再動した命を、どう使い切るか。ヴェネツィアからこっちのゾンビ旅は、ブチャがこの物語で歩いた道そのものでもあったわけです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
魂の死から始まる長い物語と、肉体の死から始まる短い物語。その両方が黄金の輝きで満足気に終わることが出来たのは、ジョルノの決意とブチャの魂、両方があったから。
その魂を受け取って、ジョルノは真実”ジョジョ”の主役になったのかな、と思います。DIOの息子が、”ジョジョ”になるまでの物語と考えると、かなり凝った構成よね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
『裁くのは、俺のスタンドだ』ってことで、まずは23日間ラッシュに揉まれ続けていただきましょう。
編成の都合で間が空くわけだど、今後ボスを苛む”終わらない死”を現実でも再演するようにラッシュで引くのは、面白い作りだなぁ、と思う。狙ったのかしらん?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
あるべきものが、あるべき場所に戻る。行きて帰りし物語が、終わる日がやってきます。28日の最終回、非常に楽しみです。
追記 奇妙な”矢”の人間試験
ジョジョ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月5日
ポルポが課した”矢”の試練から始まって、ボスが”矢”の試練に失敗する/ブチャラティからの禅譲を受けてジョルノが合格する展開で終わるの、なかなか綺麗な構成だな。
”矢”が試す存在であることは、既に予知されていたわけだ。要素を生かして必然に変える筆力、やっぱすごいね。