※訂正
あ、"ダウナーサイド"ではなく"アウトサイド"でした。訂正いたします。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
※本題
BEMを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
人間の差別意識が橋を隔て、アッパーサイドとダウナーサイドに凝縮された現代のソドム、リブラシティ。
正義の天秤を司る女神も見捨てたこの街に、流れ着いた正義の刑事。悪徳に染まりきった街に蠢く怪事件、走る影。
『早く人間になりたい』と怪物は叫ぶ。だが、為るべきヒトとはなんだ?
そんな感じの祝! 50周年! 令和になっても妖怪人間リブートは元気だぜ! っていうスタイリッシュクリーチャーホラーの第一話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
ざっくりした部分と話の根っこが伝わる部分、テキトーだからこそ面白くなっちゃってる部分が混在としていて、なかなか好みの第一話だった。世間様がなんと言おうとな!
『おっす、オイラシャレオツアニメ! JAZZとか流しちゃうぜ!』と言わんばかりの SOIL&"PIMP"SESSIONS起用だが、全体的に繋がチグハグで、せっかくのシャレオツ音楽が収まりどころを見失っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
一事が万事この塩梅で、キメようとしてキメきれないゼロ年代前半深夜アニメ感がムンムン漂う。
の、だが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
妖怪人間の悲哀と渇望、"“差別意識”が顕在化した(公式サイトそのまま)"街リブラシティのクソっぷり、人間サイドから人間定義を考える主人公ソニアのハードデイズといった、フレーム部分でやりたいこと、やるべきことは結構しっかり伝わる。
そこがしっかりしてりゃまぁ食えるし、チグハグも愛嬌、痘痕も笑窪になってくるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
むしろそのオフビートが僕の感性に響いて、何か非常に楽しく見れてしまった。俺は不器用でも、一生懸命やってる(ように見える)アニメが好きなの。
お話は堅物過ぎてこの世の果てに島流しされた刑事、ソニアの物語として始まる。ひったくりの被害者を助けたら、その当人に車を売り払われるようなゴミ貯め、ダウナーサイド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
そこでは水もないのに人が溺死する怪事件が、連続して発生していた。しかも、誰も気にしない。警察すらも。
『この街、マジでクソだぜッ!』って教えてくれるチュートリアル悪徳警官先輩(CV成田剣)の仕事ぶりがマジ完璧で、タバコに押し込んだ札巻きを迷いなく受け取るシーン、『お前も早くこっちに染まれ』とソニアに語りかけるシーンは『そう! それ!!』と膝を打った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
そういうわかり易さマジ大事。
ダウナーサイドのクソっぷりを見せる仕事を終えて、水男のウォタージェットで一刀両断されて後腐れなく退場する所含めて、最高の立ち回りだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
今まで溺死だったじゃん…なんでそんなヴィジュアルの圧力ある死に様を唐突に…(これからクライマックス戦闘なので、ケレンで温度上げたいからです)
チュートリアル悪徳警官先輩は死んでからもいい仕事をしていて、クソみたいな札巻きタバコをソニアが拒絶することで、彼女が街の現実を拒絶し、高徳な人間であり続けたい願いを伝えてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
生まれついてのヒトだって、人間であり続けたいと願う。指が五本ありゃ人間様、ってわけじゃないのだ。
一方生まれついてのヒトデナシとして生まれた妖怪人間は、あまりにも不器用に正しく生き続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
悪を倒し、弱気を守れば人間になれる。醜い自分の姿を受け入れてもらえる。
寡黙でタフな印象を受けるベムは、そんな希望を抱いてソニアを助ける。返答はマガジン空になるほどの銃弾である。
あの街で一番マトモな人間だろうソニアですら、恐怖に負けて銃弾を打ち込む怪物の姿。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
何度も拒絶され裏切られてきただろうに、それでも手を取ってくれるかもしれない希望を背負って、姿を見せるのを止められない哀しさ。
小西声の説得力も相まって、ベムは凄いいいキャラとして登場できた。
寡黙なタフガイ、ツンツンJK、ダウナーゲームキッズ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
今風の外見と設定にリビルドしつつも、妖怪人間としての姿は旧来のままだ。そこを変えないことで、妙な泥臭さと信念がいい塩梅に作品に宿った気もする。
何しろ敵は”水男”だからな。泥っぽさをあえて残すセンスは嫌いじゃない。
水男は人間を望んで止めて、元々持ってた豺狼の気質を暴走させた。溺れ殺し、たたっ斬る。怪物のパワーは最高だぜ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
妖怪人間たちは、人間を止めて怪物に為る人間性を理解できない。正確には、そんなものが人間だと諦めたくはない。
早く人間になりたい。だが、目の前の元人間は"なりたい自分"じゃない
そんな矛盾に対し、愚直に誠実に手を伸ばし、毎回銃弾で追い払われているのがベムである。マジ可愛そう…虐待された大型犬みたい…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
次回以降、ベラ、ベロそれぞれのスタンスも明瞭になっていくだろう。人に混じって学ぶベラ、諦めたふりで自分を守るベロ、って感じか。全員ツンデレじゃん…。
ヒトデナシとして生まれたからこそ、人間でい続けたい妖怪人間たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
あるべき人間像を貫いて、ゴミ溜めに左遷されたソニア。
"リブラシティ"の名前のと降り、色んな存在が天秤に乗っかり、ヒューマニティ定義が揺れ動くだろうお話に、怪物と人間両方の主役を置いたのはなかなか面白い。
初手は銃弾での手ひどい拒絶となったが、今後ベムとソニアはどう交流していくのか。なかなか楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
三人の妖怪人間それぞれに対応した人間キャラがいて、その交流を並列展開していく感じになるのかな? 両天秤を揺らしながら、話が進んでいくんかね。
ダウナーサイドにゴミを流し込むことで、アッパーサイドはきれいな顔を取り繕える。しかし水男を生み出した組織はアッパーサイドに根っこを貼り、善人の仮面で己を覆っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
醜い姿に真っ直ぐな正義と優しさを隠した妖怪人間と、人の皮を被った悪魔たち。これも今後、話の天秤に乗るのだろう。
こうして感想をまとめていくと、"リブラ≒天秤"が大事なモチーフであると解ってくるし、その見立は結構生きているようにも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
今後残りの妖怪人間と、彼らを取り巻くヒトを描く中でどう天秤が揺れ、"人間"が問われるか。ゴツゴツ不器用な語も随所にあるが、大枠はなかなか好きだ。
ホント取って付けたようなシャレオツシティなんだけども、チュートリアル悪徳警官先輩の完全な仕事っぷりとか、妖怪人間が人間性会議する時は必ず天秤橋のてっぺんで風に揺られながらやる所とか、すげぇ奇妙な面白さが脳髄を揺さぶる瞬間があんだよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
こういう風に波長が合うと、アニメは楽しい。
これは僕が、TRPG見立でアニメを見るクセがあるからかもしれん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
いやぜってぇ面白いでしょBEMセッション。
妖怪人間のPLはみんないいPLで、自キャラはハンドアウトよく読んだシナリオに噛み合う真面目ないいキャラ投げておいて、舞台裏では『チュートリアル悪徳警官先輩出たー!!』って盛り上がるの
妄言はさておき、悪徳を受け取って街に染まるのを止めたソニアも、傷ついても人に憧れ手を差し伸べるのをやめられないベムも、皆叫ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
『早く人間になりたい!』と。
その吠え声がどう天秤を揺らすのか。マジ可愛そうな妖怪人間に救いはあるのか。次が気になるいい第一話でした。来週はツンデレJKだ。
追記 リブートって形なぞることではないと思うから、時代にキャッチアップしようといろいろ変えてきたのは良いことだと思う。
原作だと"父・母・息子"だった妖怪人間疑似家族を、"父・娘・息子"のシングルファザー構造に変えたのは面白いなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月14日
時代変化が許容した変化であるし、それがキャッチーだと判断されたからこその変化だろうし。今後話が進む中で、この構造変化が物語にどう関わるかは注目したい。