イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 19/07/27 TNM『死体を運ぶ ルート1&2』

土曜日はSONEさんに誘われ、トーキョー・ナイトメアの新作シナリオを遊ばせてもらいました。かなり意欲的な仕掛けが施された、ショート連作!

シナリオタイトル:死体を運ぶ ルート1&2 システム:トーキョー・ナイトメア GM:SONEさん

ソエジマさん:”魔剣(ストームブリンガー)”風祭桐呼:16才女性:タタラ◎カゲ●バサラ 陰湿なナード気質の少女。世界に見捨てられ、世界を恨んで引きこもっていたが、ある日異能に目覚め暴力的復讐戦を開始する。抱え込んだ薄暗い妄想を、現実に出来る風のナイフを手に入れた、恐るべき少女。

コバヤシ:”夜闇泳ぐ海魔(ヒッポカンポス)”カンプ:20代男性:カゼ=カゼ◎●ハンドラー 記憶を失い、AI制御の愛車”ヒッポカンポス”で裏稼業を泳ぐ運び屋。短期記憶が保持できないため、愛車を脳の海馬(ヒッポカンポス)の代用品として生活を営む接続された男。

こんな二人が、死体運びの薄暗いビズに挑み、真相に翻弄されるシナリオを遊んできました。短いシナリオを同一導入・同一キャストで連続して遊ぶ、という仕掛けがしてあったのですが、これがむっちゃくちゃ面白い!
一回目の手探りな感じも非常に良かったんですが、やはり二回目、ループ構造をどこかに匂わせつつ、新しいイベント、同じ題材が別角度から料理される楽しさがズドンと真ん中んぶち抜いてくる体験が、ほんとに凄く楽しい。
ここで料理される素材はキャストも同じで、同じ導入、違う展開に揉まれる中で、思いもよらなかった展開で意外な魅力を演出できたりして、ロールプレイを濃厚に楽しむことが出来ました。こういう構造と、記憶喪失キャラが噛み合ったのはラッキーだった。

自動的にゲーム体験が濃くなるので、シナリオ自体はシンプルに、極力軽く早く工夫がしてあった所が、楽しめた大きな理由かな、と思います。遊ばせる上で、どこに力点を置くのかしっかり考え抜かれている、というか。
人数が少なめだったのも、戦闘が軽めだったのも、リフレインする展開を最大限味わう上で良い助けとなってくれました。集中力は有限リソースなので、削る所削って本命に注力したほうが、ゲーム体験の満足度はアガるわよね。

シナリオのシンプルさは、『死体を運ぶ』という薄暗いシチュエーションの魅力を際立たせ、裏稼業の汚れ仕事を黙々とこなすプロフェッショナルのカッコよさ、そこに時折滲む個人的感情の炎を照らしもしてくれました。
TNMはNOVAに比べると超人強度が薄めで、地べたに足ついた泥臭いシナリオが似合うと思っているのですが、今回はそこに薄暗い背徳感、闇から何かが這い出てくる恐怖感が心地よくミックスされ、TNMでしか味わえないテイストでした。
ここにリフレインの構図が重なることで、僕が大好きなオールドスクールAVGのアングラテイストが匂い立ってきて、『あ、俺このシナリオ好きだ。このセッション楽しい!』という気持ちがモリモリ湧いてきた。”肢体を洗う””蠅声の王””Esの方程式””ゴア・スクリーミング・ショウ””堕落の国のアンジー”……そこら辺が好きなんスよ。

そこら辺の個人的なアンテナはさておき、非常に楽しいセッションとなりました。メンツの相性の良さ、持ち出したキャラの噛み合い加減とかもあるけど、意欲的な構造をしっかり楽しく取り回せるよう、沢山工夫してくれたSONEさんのおかげだと思います。
良いセッションでした。同卓していただいた方、ありがとうございました。