鬼滅の刃を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
那多蜘蛛山の激戦は、更に激しさを増す。
ドス黒い感情で繋がる"家族"を認めるわけには行かない炭治郎と、その繋がりに執着する"弟"。
獣面人身に吠えたける"父"と向き合う伊之助は、死線で人の証を思い出す。
そして舞い降りる、夜光蝶と水刃、二人の"柱"。
魂が、山に燃える。
そんな感じの大乱闘！ 蜘蛛山ファミリーズ！！ である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
多人数戦は出入り激しく進展し、色んな場所で相手を取り替え噛ませ犬がベコベコにされ、なかなかハードコア。
しかし場所と相手は変わりつつ、"家族"という芯が共通なのでテーマは受け取りやすい印象。伊之助の変化と不変がなかなか面白い。
"父"のインチキスマッシュで強制退場される前、炭治郎は守るために届かぬ刃を打ち、伊之助も二刀を誰かのために使う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
意識的な行動ではなく相変わらずの模倣だが、伊之助はは"兄"と交わることで善逸をボッコにしてた頃は別の動物になってきている。
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別れた後、伊之助は守る闘い、考える闘いを『バイ菌に感染した！』と否定し、持ち前の蛮勇を重ねて鬼の腕を切り落とす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
炭治郎の弱味噌な考えなんぞ、一時の気の迷い。俺はあくまで獣だ。
そう自認しなおし吠えるけども、確かに人と交わった痕跡は獣に染み渡ってきている。
守ること。考えること。それは思っていたより強く、豊かであることを獣の嗅覚で感じ取っていればこそ、伊之助の気も迷う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
それは炭治郎との血の繋がらぬ絆が生むものであり、また脳髄に焼き付いた母の思い出があ、じわりと滲んだ結果でもある
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血と涙に濡れた母の思い出は、一体どんな因縁を持っているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
命を手放しかけた善逸が、血の繋がらぬ"じいちゃん"の言葉で命を繋いだように。
忘却の彼方から呼び掛ける声が、ギリギリのところで戦意を繋ぐ。
（しかし"瞼の母"とはオールドスクールだね。長谷川伸だ。）
脱皮した"父"の圧倒的パワーに飲まれそうになったときにも、炭治郎との約束、お婆さんが預けてくれた誉れの言葉が、伊之助の思いをつないだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
獣のままなら、支えなく崩れ落ちて食われるだけだったろう圧倒的強者を前に、『俺は鬼殺隊だ！』と吠えて意地を通せるのは、彼が人であるから。
獣面の彼を、やはり人であると認めて歩み寄り、人として遇した者がいたからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
炭治郎も伊之助も、刃を折られる。屋根の上でヤベェ呼吸をしてる善逸と合わせて、子供たちは十二鬼月を相手取るには実力が全然足らない。
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しかし死線をくぐり抜け、命と誇りを手放しかける直前でささえる"何か"と出会うことで、より強くなっていくことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
それまでは、チートパワーの柱様がどうにかしてくれんだろ！
いやー、義勇さんアンタホント強いね…。
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伊之助が"父"にボッコにされて、その硬さと強さを印象づけておいたおかげで、一刀にて屠る義勇さんの圧倒は目立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
蝶の柱は未だ戦闘力は見えないが、このふわっとした夜光蝶の妖しさ、美しさが素晴らしい。医療系…ていうには初原画剣呑なので、薬師にして毒使いって感じ？ 善逸を頼みますよホント…
"長男"として血縁に繋がれたセルフイメージで、自分を支えている炭治郎。彼が蜘蛛一家の歪さ、血縁偏重の価値観を否定したのは心地よかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
"血"は確かに強い。背中に背負い続けるほど重い。だが世界はそれだけで出来ていなくて、立ち上がる理由は様々にあり得る。
炭治郎の世界は正しく風通しが良い
鬼全てがそうであるように、"弟"は炭治郎の歪んだ鏡だ。幼女を"母"に変え、家族を暴力で繋いでも"血"に拘る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
人である以上否定しなければいけないその歪みを、強キャラオーラ満載で睨みつけ、引き下がらせようとする。
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何故、鬼は鬼に堕ちたのか。人でいられなかったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
そこら辺の事情が見えるのはつねに成仏の瞬間だけであり、鬼を人に戻してやるためにも、炭治郎は自分の思いを譲るわけには行かない。
人は"血"以外でも繋がれる。
そんな炭治郎の執念が、空言ではなく実効を持つことは伊之助の闘いを見れば判る。
ヒトが踏みにじってはいけないものを、獣である伊之助は踏みつけにした。だから炭治郎は怒って、骨が折れるほど殴りつけた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
愚かな頑なさで獣の自分を抱え続ける伊之助に、しつこく人のあり方を語り、背中で証明し、言葉で伝えてきた。
それがあればこそ、義勇の登場まで伊之助は生き延びる。
そして炭治郎だけが、伊之助を現世にとどめたわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
記憶すら朧な涙の母、衣と言葉をくれたお婆さん。
"血"の繋がるもの、繋がらぬもの。共に戦えるもの、支えるもの。
様々な繋がりがあって、未熟な獣はギリギリで命を繋げたのだ。そんな縁を切らぬ限り、伊之助は人になりうる。
"弟"が蜘蛛糸を切断糸として使っているのは面白い。それは"家"を構築し、日々の糧を捉え、あるいは何かを繋ぎうるものなのに、彼の"糸"はただ切るためにしか使えない。繋ぐのではなく、切り裂くための道具だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
そうやって、縁の糸の使い方を決定的に間違えた時に、人は鬼に落ちるのだろう。
蜘蛛一家が数は多くても連携しないのに対し、血の繋がらぬ鬼殺隊はどこかで心を通わせ、お互いを支えに闘い続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
いやまぁ、急にポップアップしてきて寸刻みにされたモブ隊員とかもいたけどさぁ…。あまりに"弟"の強さを見せる据物過ぎて、ちょっとビックリしちゃった。南無…。
圧倒的な強さを持つ"柱"が救援に間に合ったのも、鬼殺隊が人の組織であるがゆえ。弱いからこそ群れ、支え合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
相変わらず義勇さんはクール顔でスパスパ切ってたけど、目の前でガキぶっ殺されそうになって相当メラメラなんだろ？ 俺知ってんだぞ？（義勇さんにはツンデレヒーローでいて欲しいマン）
伊之助が人の強さに接近しつつ、まだ獣から出れない歩みがちょっと面白く、なんだか頼もしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
まだまだ子供、意固地になって今までの自分を捨てれないのは当たり前。
そんな意地の強さは腕一本しか落とせないが、逆を返せば腕一本は切れたのだ。小さなプライド、死ぬほど大事。
伊之助は伊之助のまま、どんどん変わっていけばいいと思う。そうせざるを得ないハードな試練は、座っててもやってくるわけだし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
"死"という分厚いリアルは、いつでも人を試す。ギリギリの際で少年を現世に引き寄せたのは、かつての師、去りし母、あるいは今の友。色んな糸が人を繋ぐのだ。
とはいえ、刃を折られた剣士に強敵が迫る。水の呼吸が通じない絶体絶命に、炭治郎はいかな光明を見出すのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月7日
バトルのクオリティが切迫感を生み、キャラの地金が良く見える。良いフィードバックで話が回っている感じです。那多蜘蛛山決戦終章、次回も楽しみ。
