まちカドまぞく を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
光と闇が交錯する桜ヶ丘に、新たな魔法少女が降り立った。
すーっかりトンチキ魔法世界に慣れ親しみ、常人ツッコミ担当の仕事を忘れた主人公の代わりに、適度にツンデレ、適度にツッコミの優しく良い子、陽夏木ミカン。
新たな仲間を加え、マジカルな日常は今日も平和…?
という感じの、岡本監督コンテ演出回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
スタッフのテイストが結構出るのがこのアニメの面白さだが、岡本監督は桜井テイストのワイワイ感を上手く使いつつ、シュールな間合いの外し、ポップチューン的な”音”の面白さでリズムを作って、テンポよく進めていく印象。
桜井コンテより油っぽくないね
セリフと人格のあるキャラが掛け合いしている後ろで、妙に冷めた塩梅で動くキャラが妙に面白く、良い間合い、良い笑いを生んでいると感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
謎の九官鳥、喋るペットボトル、ピンク色の巨大ニシキヘビ…どーでも良いものが、デカい質量もってて面白い
©伊藤いづも・芳文社/まちカドまぞく製作委員会 pic.twitter.com/dbgox4DMvm
メインキャラの人格もった掛け合いはいわば”主食”であり、画面端でのクスグリは”漬物”みたいなもんだが、主食を美味しくかっこむためには漬物の味わいが大事であり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
外しのセンスが良いところが、美少女掛け合いの重たさを上手く減じて、シュールな笑いをサラッと食わす足場になっている感じ。
僕は笑いがどうやって生まれるかは結構気になっていて、センスではなくロジックで分解したくなる質なので、製作者のテイストが濃く出るこのアニメは、見てて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
色んな考えと癖を織り交ぜて骨格を組み立てた上で、わざとらしさを消していく。あるいは、ミエミエのわざとらしさ自体で笑いを織る。
ピンク髪の美少女が出てくるアニメなのに、この疲弊しきった顔と生々しい通報。矢印を活用した、グラフィカルな異化作用。微笑ましい特訓風景に、虹色ドリンク。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
あるはずがない、あってはいけないモノを置いて笑いを作る、本来の”シュール”が上手い
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ここら辺を足場に使って、話の方は新キャラ・みかんのキャラを見せつつ、桃シャミ世界に彼女が馴染むまでを展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
シャミ子がすっかりトンチキマジカル世界にも、桃のクールなボケにも慣れてしまったので、ツッコミとして貴重なキャラだ。すぐ染まりそうな素直さもあるけど。
興奮と一緒にちっちゃな不幸を巻き起こす体質が、シャミ子の過剰な弱さ、桃の過剰な強さと通じ合うみかん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
根源的な善性も共通で、わかりやすいツンデレぶっ込みつつ、あっという間に良い隣人としてポジションを作っていく。優しい子達だね…。
同時に凄まじくシビアな魔法少女の運命も明らかになり、桃消滅の危機が現在進行系なのが理解ったりもした。いや、洒落になってなくね…?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
体の殆どをエーテル質に変換って、素直な意味での”人間”ではもうないし、そうしないと戦いきれない魔法少女ってやっぱヘヴィ&ダークなんだなと、嫌な納得した。
とはいえ、この世界のヒューマニティは行いと心で決まるもので。まぞくに覚醒して角が生えても、杏里ちゃんは友達を続けてくれた。世界は優しくないかも知れないが、人が優しいから生活は暖かく続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
結構ヘヴィな状況をまったり飲み込んで、楽しい日々を頑張って続けていく姿が、とても良い。
みかんと衝突する危機をスルリと乗り越え、だんだんお互いを知っていく二人。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
みかんが相当な桃キチで、そこから桃の可愛い過去を引っ張り出そうとするシャミ子のズブズブ加減もヤバい。そうとう深いところに侵入(はい)ってるなぁ…。
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未だ正体定かならざる、桃の現役時代。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
みかんはそこを共有してるアドがあるけども、桃はすっかりシャミかわで。
その断絶を過剰にシリアスにせず、桃もみかんを大事に思い、シャミ子とは別種の繋がり方をしているところが、横幅広くていい。人と人の間に、風が通ってる。
そういう穏やかな関係をスケッチしつつ、なんの脈絡もなく頭に鳥の巣が映え、尻尾で綱引きするのがこのアニメなわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
ホント唐突さと場違い感で水を指して、過剰に甘くならない味付け作るのが上手い。あと、みかんのトレーニングウェアが可愛い。
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新キャラ登場! なわりに穏やかに、シュールに楽しく進む回だった。それは”そういう世界だから”ではなく、みかんが人格的に整っていて、彼女のもたらす小さな不幸を飲み込んで、友達できる二人もいい人間だからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
そうやってジャンルに甘えず、一個一個幸福を手彫していく質感が好きなんだな。
あいも変わらずシャミはかわなので、桃も今後ずっとズブズブしていくと思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
魔法少女真実を知り、自分の行動が桃に”死”をもたらす可能性を知った。シャミ子は赤面しつつ、より強く桃に関わる。
生き死にの話だからね、そら君は踏み込んで背負うよね
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そんな関係性の変化を、新しい魔法少女は優しく強く見守ってくれると、しっかり理解らせてくれる回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月30日
みかんは座組に埋もれないいいキャラ立てと、この話らしい善良さを同居させててグッド。今後も生き生きしてくれるだろう。
新しい仲間を加え、不思議な日誠は続く。次回も楽しみ。