ガルパ履修記録
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
・ノーブルローズ −晦冥の導き手−
”約束”を抱きしめ、新たな一歩を踏み出したRoselia。コンテスト、その先に待つFWFへと、時計の針は進む。
でも、その道を歩ききってしまった後には、一体何が待つのだろう。宇田川あこの無垢なる疑念が、混迷へと踏み込んでいく。
そんな感じのノーブルローズ第二章! 今回はあこちゃん軸だよ!! っていうお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
ここでコンテスト突破まで時計の針を進めたのは、なかなか大胆だと思う。Roseliaが人格的成長、音楽的成功の階段を駆け上っていく道のりを、足踏みするつもりは一切ない、ということか。Craft Egg出し惜しみなしッ!
あこちゃんはガルパ最年少として、”幼さ”がキャラの軸にあると思う。同時にそれは幼く居続けられない時間の流れ、変化していく世界の有り様を、より鮮明に写すキャンバスにもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
”Growing Up Sisters!”で、巴のキャラ性を照らした光であるな。
悩むこと。分からなくなること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
幼さ故に見えない特権を、今回あこちゃんは思いっきりぶん回す。これが相棒である燐子に届かないこと(それを今回の、燐子の課題にすること)は、これまた結構大胆な運びだと思う。
もっとこー、堂々あこりんするかと思ったら、渋めの落ち着きというか…素晴らしい。
困った時は家族に行けってのもガルパの鉄則で、あこちゃんは世界一かっこいいドラマーに、自分の悩みを打ち明ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
Roseliaという集団の中で、自分はどんな役割を果たすべきなのか。
時計の針が進んで、カウントダウンが終わってしまったらどうしたら良いのか。
これに率直に応える『良い姉』というロールが、宇田川巴をハンサムな少女にしている構造もまた面白いわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
巴は『変わっていくAfterglowを、少し後ろから見つめて定義する存在』として、集団の中の自分を肯定している。
ロールを定めないと揺らいでしまう巴は、ロールを得ることで安定する。
ひまりのマブ、Afterglowの大黒柱、あこの姉。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
固着化した役割を、瑞々しい流転にはめ込んで立場を得ること。それは(たとえば弦巻こころのように)自在闊達に世界の実相だけを見て生きていくのと、同じくらい尊い生き方だ。
だから巴は、自分のバンドで衝突し葛藤し得たロールを、堂々妹に語る。
結果あこは『Roseliaを至近距離で見続ける、Roselia最初で最高のファン』というロールに、自分の誇りを込める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
年少者として、カッコいいものに憧れ続ける”眼”を持ち続ける。姉が”支える”ことにバンド内の役割を見出したのに対し、”憧れる”ことにロールとプライドをみつけたのは、”妹”だなぁと思う。
あこが辿り着いたロールは、Roselia結成の第一章に埋め込まれてものでもある。あこはずっと、”友希那さんのRoselia”を凄くカッコいいと感じていて、自分もそこに身を置くことで理想に近づいてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
舞台に身を置くアクターであると同時に、客席に身を置くファンでもある。そんな立場だ。
それはRoseliaのバイタルパーツたり得ない後ろめたさと裏腹だったわけだが、それこそがあこの唯一性、Roseliaを支える大事な柱足り得ると、あこは今回確信する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
私はRoseliaの末っ子。それでいいし、それがいい。
(同じ立場だったリサが、”作曲”でバイタルに切り込んだのとは真逆で面白い)
これは湊友希那が、非常に強く確かな言葉で自分の思いを伝え、あこがあるべきポジションを明瞭に伝えたおかげでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
超絶口下手人間だった友希那だが、”Neo-Aspect”で混迷して以来、どう思いを伝え、より善いコミュニケーションを作っていくか、凄く自覚的に動いていたと思う。
楽器を握らないRoselia、少女でしかない自分たちを夾雑物と切り捨てるのではなく、むしろ積極的に飛び込んで楽しむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
Roselia以外の世界や人間に目を向け、新しい可能性に進むことでRoseliaを強くしていく。
二章で大怪我して以来、友希那さんは魂のあり方を自己改造してきた。
今回Roseliaの心臓として、バンドリーダーとして、どっしり構えて強い答えを返す友希那は、ある意味その集大成というか、一つのアンサーが出た感じがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
あこちゃんが憧れる、”カッコいい友希那さん”。
それが突っ張ったファッションではなく、魂の安定感、強さと優しさの同居で証明された感じ。
そしてその成長は、他者と向き合うだけでなく、自分を受け入れる足場にもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
ノーブルローズは実質本編なので、とにかく尺が足らない。結果イベントカードの左ストーリーが軒並み、キャラを理解する上でスゲー大事な物語となる。
星2友希那の左ストは、コンテストが終わった後、父と話す物語だ。
”思い繋ぐ、未完成な歌”以来、あるいは物語が始まる前から、父の復讐のために詩を尖らせてきた友希那。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
その不純は同時に彼女自身を傷つけ、誰よりも歌にプライドを持ってる素振りなのに、『歌う資格がない』と自己否定を繰り返す矛盾に、彼女を投げ込んできた。
それは見てて、とても痛ましい歩みだ。
友希那は父が辿り着けなかった場所へ、ようやく手をかけた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
FWFは大事な、私の夢。しかし物語の開始時とは、その見え方も、隣りにあるものも、反射する自己像も全く違う。
仲間がいて、そこが終わりではなく、私も復讐のためだけに歌うわけじゃない。
そんな自分を抱えてなお、歪で尖った過去の自分が、それでも大事に夢見てきた場所だから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
あの人の背中を見つめて、”ミュージシャン”になろうと必死にもがいた歩みの先に待つ場所だから。
友希那はFWFに、父を誘う。ミュージシャンとして、ミュージシャンになった自分を見て欲しい、と。
そういう自分を差し出せるほどに、友希那さんとRoseliaは客観的なクオリティ、主観的な自己肯定感を強く出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
そこまでしないと、友希那と父は向き合えない…とも言える。お父さんの方は、音楽家としても家族としても、友希那をちゃんと見てる感じあるけどね…娘のほうが爆裂拗らせとるから…。
とまれ、親友のネイルを引っ剥がしたり、メンバーが家族との関係を改善したり、中二病女子にマジ憧れられたり、色んな経験を経て、ようやく時計が前に進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
その前段階で既に、素直な自分をさらけ出す勇気を友希那が持っているのは強いことだと思う。本番は、父娘の葛藤とは別のネタを掘るわけだ。
友希那ちゃんが幼少期のまま自分を閉じ込めてしまっていること、大好きな歌を復讐の道具にしか使えないことは、本当に見てて痛ましかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
一個一個のストーリーを積み、前回のノーブルローズで過去を共有するリサが前に進んで、ようやく自分を縛る檻からの鍵を、自分に許した感じもある。
『自分に優しくなれると、他人に強く、誇り高くなれんだなー』と、あこちゃんに向き合った友希那さんのカッコよさを見ると感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
Roseliaは初期状態が最悪だった分、人生経験値稼ぐ戦場も多かったし、問題点も爆破しまくったので、今一番安定感あるバンドかもしれんなぁ…。
だからこそ安定の先、ゴールの先にある物語をどうするか、というのが大きな問題になるわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
時計の針が進みきった後、FWFという大クエストを攻略した後を問題にした今回は、そこら辺の視野を広げる話でもあったのだろう。
カウントダウンから、カウントアップへ。有限から無限へ。
あこちゃんの迷いをみんなで切り抜けたことで、FWFが終わってもRoseliaは終わらない土台が出来た感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
時計の針は進んでいく。何かを成し遂げたら、新しい問題が出てくる。
それは実は、とても豊かなことなのだと、Roseliaの少女たち(を通して、もしかしたら僕ら)は掴みつつある。
未明を前にして怯えず、ただ専心を持って為すべきを為す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
今回は燐子も非常にかっこよく、ちょっと禅僧めいた芯の強さを見せていた。
”再演のプレリュード””新緑のラルコ”花咲く学び舎、その片隅で”あたりが、非常に生きている。
燐子は失敗に怯え、過剰なイメージに押しつぶされ動けない子供だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
しかしあこちゃんと出会い、Roseliaに導かれ、ネガティブな自己像の根幹にあったピアノ演奏技術を誇りに変えることが出来た。
Roseliaとして活動する中で、色んな人、色んな出来事、色んな喜びに出会えた。
その一つ一つが彼女を補強することで、無明に身を投げても怯えることはない心で、今歩けているのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
それは成功体験だけでなく、失敗しても衝突してもなおなんとかなったというタフな記憶があってこそ、生まれた強さだろう。
その一歩ずつを、僕らは見てきたはずだ。
だから市ヶ谷と一緒に『かっけーっすよ白金先輩…』と、思わず呟いてしまうわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
燐子は何故、挑むことに怯えなくなったのか。今までの全てがその答えだが、ラルゴで紗夜と弓道して、”正射必中”というキータームを手に入れたのがデカいと、星4左ストで語っている。マージ良くない文明…。
あるべき正しさをしっかり身につけて、然るべき時、然るべき相手と迷いなく進めば、結果はついてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
そしてそうやって手に入れたものに溺れることなく、次の”射”へと自分を作り上げて、自分自身をまた投げかけていく。
それが善いことであると、”正射必中”という言葉に出会うことで燐子は学んだ。
燐子(つうかガルパの子)が凄いのは、そういう正しいロゴスに出会って終わるのではなく、言葉を己の人生で噛み砕き咀嚼して、それに恥じない行動を実際バンバン出すことである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
燐子は弓道をしない。しかしそのコアをしっかり学び取り、バンドやMMOや友情や生徒会で発揮し続ける。
学ぶことと生きることが常時隣接して、生き方がどんどん変わる『活動的な書斎派』であるのは、白金燐子の大きな魅力だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
しかし、物語の開始時からそうだったわけではない。友希那が、その初めから頼れるリーダーではなかったように。
人は変化する。時計は先に進む。
それを怯える必要はないと、幼いあこに年長のメンバーが語りかえるようなストーリーでもあったな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
私達はある程度成し遂げて、今貴女の前にいる。だから、それを追いかけて一緒に走れば、約束へとたどり着ける。
約束。Roseliaの最重要タームとも言える言葉だ。
前回のノーブルローズで、リサは友希那との約束を見つめ直し、歌に変えた。その歩みが、Roselia内部での彼女のスタンス、メンバーとの距離感も変化させている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
(全然関係ないけど、イベント対応でバンドをRoselia染したら思いの外燐子とリサが喋っていて、リサが燐子を猫可愛がりしていた。善哉)
紗夜も妹との約束をしっかり果たし、変化していく関係を自分に取り入れて、優しく強くなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
『あんま抽象に悩んでっとよ、迷いに沈むから具体的なテクニックを追うんだよ! 動画見ろ!』と、あこちゃんに助け舟出すSAYOが優しくて良かった。これも星3左なんだよなぁ…ほんと良くねぇ…。
思いの外氷川姉妹が”強い”エピソードでもあり、Roseliaギターが妹抜きでは語れない事実を思い知らされた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
身近な誰かの視線を、衒いなく背負って大舞台に望む。拗れた愛情を解いて、前に進む力に変える。
ここらへんは、友希那と父の関係に重なるところか。
かくして運命の戦士たちが、各々の思いを込めて乗り越えたコンテスト。その先にあるFWFと、更に先にある未来。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
道ははるか遠く、分からないことばかりが待っている。
でも私達は一人ではなく、弱くもない。
さあ、行こう!
そういうRoseliaの”今”を描く、ノーブルローズ第二章であった。超面白かった
あ、冒頭のMMOパートで話の骨格がだいたい予言されて、その”約束”を拾い上げる形であこちゃんが悩み、燐子と両手繋いで未来に走り出す構成はスッゲェ良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
”行きて帰りし”構造と、繋がりがないはずの夢や娯楽に全体の暗示を込めてみせる演出がだ~いすき。寓話っぽい。
難易度”ダーク+”のその先へ。具体的目標を超えた後でも、りんりんと一緒ならなんだって楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月5日
それは今回描かれたコンテンストのと同時に、第三段に待つFWFの、その先のRoseliaの寓意でもあろう。
あなたといると、世界は楽しい。やっぱ”あこりん”なんだよなぁ…。