Dr.STONEを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
科学王国のロードマップは、今日も地道に進んでいく。
化学薬品を取り扱うためのガラス、トーナメントを勝ち抜くための鍛錬。
しかしそこには人の情があり、新たな出会いがある。
スイカが手に入れた、硝子の瞳。超絶エンジニア、カセキの加入。
一歩ずつ、着実に。世界は進んでいく
というわけで、サルファ剤へのロードマップをジリジリ進めていく、地味なエピソード…なんだが、僕は原作でこれが一番好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
自分も極度の近眼なので、スイカの抱えた困難、それをクリアにしてくれる科学の強さと優しさは、身にしみてよく判る。他人事とは思えない感じなのだ。
Aパートはスイカのメガネ作りで明け暮れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
科学チートで調子に乗ったクールガイが、生来の弱さを抱えた少女に視線を合わせ、『科学で乗り越える手助けをしてやる!』と宣言する時の表情がこれです。
実利主義っていうか、平等主義なんだよなぁ…。
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採掘から加工まで、汗だくになって作った硝子板。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
ドロドロに汚れた指が、千空を雄弁に物語っていて好きだ。
彼は沢山作業して、小さな仲間の身の丈に合わせて、視力検査をしてやる男である。そういう優しさを表には出さないので、時々分かりにくいけど。
アニメになって良かったなぁ、と思ったのは、千空が存外”ジャンプ主人公”であり、他人を頼り信じることがチート知識より強力な力だと、再確認できたことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
作品に慣れて見落としていたものが、色と動きがついて再浮上してくる感覚は、原作を知ってるアニメで得られる、最高の贈り物だと思う。
そんな千空の導きで、スイカは美しい野にあるき出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
ここのフッド感、子どもたちの静かで確かな繋がりはホント最高だった。美術の美麗さ、ドラマの熱量がガッチリ噛み合って、見せ場への爽やかな期待感をしっかり煽ってくれる。
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弱視でぼやけた視界が、科学の瞳でクリアに合う。美しいひまわりが、今度は涙でぼやける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
スイカが手に入れたもの、千空達が手渡したものを、セリフを抜いてしっかり見せる信頼の演出は、とても素晴らしかった。
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ここでスイカが言葉を使わないのは、彼女が手に入れたもの(仲間と科学が作り上げたもの)が、言葉を超えた価値を持っているからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
同時にそういうモノを、アニメで表現する自分たちは作れるし、受け取る視聴者も解ってくれると信頼しているからだ。
俺は、そういうの描けるアニメが好きなの。
一面のひまわり畑で、静かに手に入れたものを誇る。科学使いの少年たちの背丈が、とても大きく見えるシーンだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
スーッとカメラが上がって、夏の空と大きな雲を写す。道はまだ半ば。それでも、俺達はここにいて、世界はこんなに美しい。
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良い…すんごく良い…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
ストーンワールドの広さを皮膚で感じられるし、そこを駆け抜けていく青春の”風”が匂い立つ名シーンだったと思う。
スイカが間に入ると、科学使い師弟の”お兄ちゃん感”が強調されるの好きなんだよなぁ…。
マージで年少の面倒よく見るボーイだよ彼ら。好きだなぁ…。
科学は性別も年齢も問わない、平等な価値観。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
それを示すように、”下”のスイカから”上”のカセキへ、フッドの描写が動くのも面白い。
チート知識より何より、アイデアをあっという間に具体化するカセキの存在が、一番のチートだと思うね…。
カセキ加入で、エンジニアリングの視点が入るのも好き。
科学使いは工業従事者ではないので、トライ&エラーに時間を使う必要がある。ここを短縮しないとチートが成立しないので、カセキという超職人を足して、チートに説得力を出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
そういう運びの中で、アイデアを具体化するエンジニアリングがどれだけ大事か、しっかり裏書きしていく。
逆に言えば、熟練技術者がいなくてもある程度まではトライ&エラーで進めるのが科学の平等性、とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
電気の光を灯し、父から送られた研究室を取り戻す。千空万感の思いは、やっぱり強がって他人には見せない。シャイ・ガイである。
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今回は全体的に顔面が強くて、千空の思いが色濃く伝わるエピソードとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
ここでいう”顔面が強い”は『美形が画面に写ってる』という意味ではなく、『ドラマを駆動させるキャラの感情が、しっかり顔の芝居で伝わってくる』という意味だ。
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本物のエンジニアを挑発する時の表情。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
積み重ねた年月と腕前に湧き上がる敬意を、じんわり腹の底で味わう表情。
生死をかけた大冒険へ、仲間とともに進む時の表情。
どれもとても生き生きと、良い顔をしている。原作の強み(の一つ)を、しっかりアニメにしてくれてる。
スイカを相手にした時もそうだけど、千空は他人を舐め腐ってるように見えて、仲間には非常に誠実に向き合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
カセキがエンジニアの目でガラスの特性を見抜いたように、他人の目をよく見て、信頼に足りる人格がそこにあるか確かめる。
そして信じたら、徹底的に信じ倒す。尽くす。報いる。
そのための重要なメディアとして科学技術があるのであって、千空は知識や技術の奴隷ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
スイカが胸を張って世界と対峙できるよう、見たいものを見れるように、視力矯正具を作る。医療技術としての科学を、誰かのために使う。
そこに千空(とこのお話)の軸足があると思う。人間讃歌なのだ。
そういう味わいがどっしり煮出されているので、この”繋ぎ”のエピソード、非常に面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
チートと言いつつ手順は踏むので、なかなか達成感が得られにくいこのお話。科学王国マップを確認することで、これまで積み上げたものを視聴者に可視化するのは、結構大事だろう。
たどり着いたものの先には、まだまだ道がある。次の冒険には、お調子者のビビリが欠かせない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
銀ちゃんも良い顔面しててなぁ…ツンツンしつつも、やっぱ金の槍が欲しかったお兄ちゃんと合わせて、チャーミングな奴らである。
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何かを手に入れるための一歩が、かけがえのない冒険。それは誰かの瞳を癒やし、可能性を増やしていく。その歩み自体に、温もりと価値はあるのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
ゴールに向かう中途を丁寧に描くことで、科学の倫理的価値を裏打ちするエピソードとなりました。
あー、良いアニメだなぁ本当…来週も楽しみ。
こういう題目だけじゃなくて、何かをクラフトする地道さ、誰かのために頑張るドラマそれ自体がスゲーワクワクして面白いのが、この話の偉いところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
エンタメだからねぇ…正しいこと言うのと同じくらい、面白いこと描くのは大事よ。ちゃんと面白いから、正しいこともスッと胸に入ってくるし。
あ、鍛錬シーンの作画が全体的に迫力あって良かったです。トーナメント本戦も良いもの見せてくれそうな期待が、みっしり高まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月13日
殴り合いはあくまで補助線なんだけども、怠けずちゃんと興奮できるよう、アクション仕上げてくれるの嬉しいなぁやっぱ。