BEMを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
落ちた聖人は、怪物であることを病だと語った。
貧困、紛争、暴力。世界を蝕む邪悪と戦うべく、孤独な戦いに身を投じた、不屈の戦士。
その空々しい善意を、妖怪人間が試す。爪ではなく、酒を酌み交わす事で。
俺たちが目指すべき人間は、どんな顔をしているのか。
そんな感じの、ベム兄さんメイン回である。前回の重力兄妹といい、兄さんだけZ級変態とくんずほぐれつあんましねぇの、軽く保護されてる感じだな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
まぁ敵である復活の影男は、トンチキサイバー戦法でかなりのZ級ではあったけど…人格の歪みをぶん回さない分、今までの連中より空気読んでるか。
さてお話は、地味で落ち着いたバーカウンターをメインに進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
既に終わってしまった闘いを、人間と怪物が振り返る。かなり凝った構成なんだが、時系列がイマイチ把握しにくいのは困りものだ。ここら辺のツメの甘さはBEMっぽいなぁ、と思う。(そういうところ込で好き)
どん底から自力で這い上がり、富を掴みつつ堕落しなかった男。製薬グループをテコに、悪徳を駆逐しようと駆けずり回った男。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
誰かが言うように、ギャヴィンさんは胡散臭い。しかしそういう、理想と実力を兼ね備えた存在もいるのが”現実”というものなのだろう。
そういう人が超あっさり捻られてしまうのも、また”現実”というもので。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
街を支配する『見えざる議会』の長い手で、ギャヴィンさんは全てを失った。それでもなお諦めない姿に、ベムは何かを感じ取り、接近していく。
長い時の中で、生まれた疑問と願い。
早く人間になりたい。だが、人間とは何だ?
その答えを、ギャヴィンさんは教科書どおり愛と正義に求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
諦めず、清濁併せ呑み、前に進んでいく。そういう正しい…正しすぎる生き方を牢屋にぶち込まれてなお、やめることが出来ない。
そこにベムは微かな信頼を寄せる。異形の三本指を見せる。
兄さんだってバカじゃない。『人を助けたい。人になりたい』という、理由のない衝動に突き動かされつつも、利己と暴力に浸る人間性の失墜を、これ以上無いほどよく知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
何しろ怪物と蔑まれ、銃弾を食らったのは自分自身だから。それでも、人を諦めきれない。
それは妖怪人間みんな同じで、アッパーで女学生ごっこに興じているベラも、ニヒルを演じつつも子供を見捨てられないベロも、人を信じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
だがその成れの果てが、刃を握って自分を殺す。大事な人を脅かす。日常を壊し、幸福を奪い去っていく。
どちらが、人のあるべき姿なのか。
人間を外れたからこその美、というものもあって、ロディはすっかり妖怪人間に夢中だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
その薄暗い視線が、アッパーがなかったことにしてるアウトサイドのごみ溜を覗き込む理由になるのか。それとも、危険な魅惑の象徴なのか。
©ADK EM/BEM製作委員会 pic.twitter.com/VBGuYz9rw6
ここらへんは今回を起点に話が転がった先、イザベラとの関わりで描かれる部分だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
ベロと因縁深いダリルも、見えざる議会に闇落ちしたし、因縁が一気に動きそうな気配がある。まぁ確実にろくでもないことになるな…リブラシティはクソ!(挨拶)
ベムは静かに酒を酌み交わし、聖人の地金を測る。口だけの理想主義者も、たっぷり見てきたのだろう。信じると決めても、裏切りの傷は痛む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
いつもタフなベム兄さんの防衛本能と、それで隠さなきゃいけない弱さが見れたのは、より”人間”っぽくていい部分だと思う。
結局兄さんは聖人を信頼して、怪物の本性を晒す。聖人は当然取り乱さず、ゼロからの二人三脚が始まる…というところで、あっさり終わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
露骨出落ちだった影男が、まさか因縁の仇敵ポジに収まるとは…。このアニメ、ほんと色んな意味で読めないな……バレバレなところはこれ以上無いほどベタなんだが
ギャヴィンさんはその胡散臭さを、自分の血で贖った。弱いもののため、愛にためらいなく生きる。その言葉に嘘なく、怪物を庇って死んでしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
その死が無駄に終わるのか、何かを繋ぐのか。再開を果たしたソニアとベムが、”街”にどう立ち向かうか次第か。
ベム兄さんはタフで頼れる男だったけど、ちと体温が足らない感じもあったので、ギャヴィンとの交流(そして死別)で補うのはいい流れだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
喪うことから全ては始まる。ベラのオリジナル、ベロにとってのダリルといった、重たい喪失をようやく、主役が手に入れた感じだ。
同時に”敵”もその顔を見せてきて、姿なき議会の中枢が顔を見せた。旧ベラにデザイン似てるの、エグくて良いな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月25日
天秤を是正せんと進む意志を、暴力でくじく悪の中枢。幾度潰されてもなお、消え去らない善の種子。
妖怪と人間が入り混じりながら、物語は進む。来週も楽しみ。