スタンドマイヒーローズ PIECE OF TRUTHを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
激化する麻薬犯罪に対し、組織と官民の壁を超え結成されることとなった捜査機関・スタンド。
その人員確保を任された泉玲は、癖の強いイケメンの間を泳ぎ、お姫様扱いに立ち向かい、体制確立のために奔走する。イケメン時空のマトリ姫、活躍はいかに!
そんな感じの、警察モノの秋クール一発目は麻薬操作乙女ソシャゲのアニメ化である。部外者ながら、乙女ジャンルの過積載っぷり、キワモノっぷりには本当に驚かされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
文脈を全然知らない半端モンが、面白半分でイジるのもあんまよくないとは思うが、まぁ凄いもんは凄いよやっぱ…。
お話はとにっかく莫大な人数と、それを入れる箱を高速でスケッチすることに徹していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
ここでいう”箱”は主人公が仕事をするスタンドと、ストーリーラインのベーシック両方をいう。攻略対象の年齢は高め、仕事アリ女の世知辛さアリ。お姫様扱いを表面上跳ね返しつつ、どっぷり高収入に体重預ける。
キャラ属性に『高収入』『実家が太い』が乗っかる辺り、『夢を見るのもシビアだな…』って感じもするが、お伽噺に溺れるにしても色々条件があるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
ここら辺の特異性を、体伸ばして覗き込むのが好きなので、乙女ジャンルを摂取している感じもある。当事者じゃない分、構造が見えやすいというか
コンテンツの根っこは乙女にある(と思う)ので、合法的にイケメンに包囲される環境作りは大事だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
真正面から犯罪を殴り倒す蛮性は抑えつつ、頼りがいのあるヒーローとは接触可能で、お姫様扱いを拒絶できる程度にはバチバチイケる立ち位置。
スカウト担当は、絶妙な主人公配置だと思う。
作中で『特異体質ってだけで出世した、お姫様って言われてるぜ』と言わせているのも巧くて、作品のヤダ味を先回りして潰す形になっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
本当にお姫様じゃないなら、捜査官らしく犯罪者の鼻っ柱をベコベコにへし折り、自力で事件を制圧すればいい。しかし暴力行使はあくまで自衛、本命は譲るのだ。
守られたいという願望。社会組織の中で認められたいという願い。相反する欲望をしっかりすくい上げ、ヤダ味を濾し取りながら提供する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
『こうあって欲しい』という変身願望を、しっかり満たす物語の機構。そこに目を配った第一話だと思った。嘘を付くのを怠けていない感じ。
流しそうめんのように、凄い勢いで画面を行き交うイケメンたちのバリエーション。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
何処にでもフックがかかるように、色んな属性を付与された王子様たちを、他でもない”私”が選ぶ。スカウトする。
その快楽がどう始動するかを、男ツンデレ荒木田さんを攻略対象にモデリングする。
そういう第一話だったかなあ、と思う。荒木田さんは苦さと甘さのバランスがなかなか良くて、可愛くていいキャラだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
最悪の出会いから始まるロマンス。初手で一番強い定番をぶっ込んでくるのも、ストレスを和らげてくれる存在が周囲を固めているのも、非常に良い。
ロマンスの巧さと反比例して、犯罪の描写は薄い。危機的状況を盛り上げ、吊り橋効果を加速させるための背景として使うには、ちとヘヴィなネタだと思うが…ジャンル内で差別化するためには、大事な要素なのかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
麻薬がどれだけ危険で、犠牲者がどれだけ悲惨か。これは、第一話ではまったく見えない。
『そこが主眼じゃないんで』と言われれば頷くしかないが、わざわざ犯罪捜査のヒロイズムをモチーフに選んだのならば、危険領域でのロマンスと同じくらい大事にして欲しくはある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
今後イケメンたちと切り結ぶ中で、麻薬犯罪のクソっぷり、スタンドの存在意義も泥臭く描いて欲しいところだ。
結構キツい言い回しになったけども、欲望をどう吸い上げて濾過し、物語として提供していくか…顧客を満足させるエンタメをどう駆動させていくかってのには、僕もそれなり以上に真剣な興味がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
それを際立たせるキャンバスとして、”乙女”は非常に面白いとも感じている。
今後物語が進んでいく中で、どういう語り口でどういうキャラクターを掘り下げていくか。それが切り捨ててしまうものはなにか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
そこら辺を遠目に見守りつつ、グイッと腕を引っ張って作品世界に引きずり込んでくれるようなパワーが、顔を見せてくれると嬉しい。
それは分厚さのある犯罪描写でも良いし、組織が組み上がっていく面白さでも良いし、トンチキなキャラの強さでも良いし、思わず好きになれるドラマの魅力でも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
あらゆる武器を使って、スタマイ世界に僕を引っ張り込んでくるような引力が見れたら、とても面白いと思う。
こういう言い回しをしているってことは、まだ体重を預けるには足らないと感じている、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
ぶっちゃけジジイには、キャラの見分けがつかねー!
お硬い職業でまとまるからか、キャラデザの方向性か。分かりやすく尖った記号が少ないので、パット見区別しにくいのだ。人数多いし。
そういう状況を乗り越えて、キャラクターが堂々挨拶してくるような血肉が、個別の攻略に乗っかると良いな、と思う。その中で、この世界での犯罪と正義も見えてくるだろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
そういう意味では、荒木田さんは結構気に入りました。今後も危なっかしいお姫様に、ズブズブ行ってください。
まぁ『なりたい自分』への願望をすくい上げ商売にするのは、ギャルゲだろうがなろう小説だろうが変身ヒロインだろうがみんな同じで、エンターテインメントが持ってる根本的な機構だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
同時に欲望充足から少しはみ出した、なんかこー硬い”核”みたいのが噛めると、僕はお話を好きになれる。
そういう気配は、わざわざ麻薬犯罪を主題に選んだ時点で感じている。ので、外側からナメた見方してる僕の前歯をガリッと折るような強靭さで、早めに殴りつけてほしいところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年10月7日
泉ちゃんを舳先に動き出したスタンドだが、その旅路は波が多そう。癖の強い面子をどう集め、まとめるか。次回も楽しみ。